鉄鋼メーカー社員の就職、求人、採用の状況
大手を中心に求人は多め
鉄鋼需要は世界的に伸びを見せていることから、グローバルビジネスを手がける鉄鋼メーカー各社は毎年、新卒として若手の人材を積極的に採用し、自社で育成しています。
鉄鋼メーカーは大きく「高炉メーカー」「電炉メーカー」「特殊鋼電炉メーカー」に分けることができますが、生産シェアの4分の3程度を担っているのが大手の高炉メーカーであり、市場はそれらの企業の寡占状態にあります。
業界全体の求人数についても、高炉メーカーによるものがその多くを占めているといえるでしょう。各社とも、例年だいたい100名以上の社員を新たに採用しているようです。
なお、大手鉄鋼メーカーでは新卒社員を「総合職」として一括採用するケースが多く、その中で、おもに文系を対象とする「事務系」と理系を対象とする「技術系」に分かれています。
20代で正社員への就職・転職
大手メーカーは人気が高い
鉄鋼業は、古くから日本の「ものづくり」を支えてきた産業です。
あらゆるものづくりになくてはならない素材を扱うことから、その時期によって多少の業績の波はあれど、比較的安定している業界だといえるでしょう。
大手鉄鋼メーカーについては組織の規模が大きく歴史もあること、さらに高水準の給与や待遇面などが充実していることから就職先としての人気は高く、就職試験の倍率は高くなりがちです。
難関といわれる大学や大学院の学生も多く集まってくるため、採用人数は多くても、厳しい争いになる覚悟が必要です。
キャリア採用も行われている
新卒採用のほか、すでに社会人経験を持つ人を対象とした「キャリア採用」という試験を実施する鉄鋼メーカーも多くあります。
中小規模の企業の場合、大手ほど教育に時間やお金をかける余裕がないことから、即戦力になれるキャリア採用のほうを積極的に行うことも珍しくありません。
ただし、この場合は職種別採用が基本となっており、職種によって求められる経験やスキルなどが指定されるケースが多くなっています。