福祉業界のスーパーバイザーの仕事

福祉業界のスーパーバイザーの仕事内容

スーパーバイザーというと、コンビニエンスストアや外食チェーンといった小売業界・飲食業界で、複数の店舗を取りまとめる仕事をイメージする人が多いかもしれません。

しかし、デイサービスセンターや訪問介護事業所、有料老人ホーム、グループホーム、就労支援事業所、児童発達支援センターなど、福祉業界の施設で働くスーパーバイザーもいます。

福祉業界におけるスーパーバイザーは、施設長や事業所長、リーダー、エリアマネジャーとして、ほかのスタッフを統率する役割を担う「管理職」として働きます。

おもな仕事内容は、職員への指導や教育、評価などであり、現場のスタッフが利用者や入所者に対して適切な福祉サービスを提供できるよう、さまざまな側面からサポートを行います。

施設によっては、利用者数や利用者単価といった経営数値の管理業務、請求書の作成指導や入出金管理といった経理業務まで手掛けることもあります。

なお、介護業界においては、スーパーバイザーから援助を受けるスタッフは、「スーパーバイジー」と呼ばれることもあります。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す(PR)

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

福祉業界のスーパーバイザーになるには

福祉業界のスーパーバイザーになるためには、基本的にその施設の業種・業態における実務経験が必要です。

経験年数は就職先によって異なりますが、おおむね3年~5年以上を条件とするところが多いようです。

さらに、小売業界や飲食業界とは異なり、福祉業界では「介護支援専門員(ケアマネジャー)」や「介護福祉士」、「社会福祉士」、「言語聴覚士」といった資格も求められるケースが一般的です。

とくに「主任介護支援専門員(主任ケアマネジャー)」は、「他の介護支援専門員に対する助言・指導」を目的とした資格ですので、もっとも目指すべき資格といえます。

参考:厚生労働省 介護支援専門員
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験
参考:公益財団法人社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験
参考:一般社団法人日本言語聴覚士協会
参考:主任介護支援専門員の概要 厚生労働省

現場スタッフとしてキャリアを積みつつ、時間をみつけて資格試験の勉強も計画的に進めていかなければならないでしょう。

ただし、現状福祉業界はどこも深刻な人材不足に陥っているため、異業種であっても管理職のキャリアさえあれば、実務未経験でいきなりスーパーバイザーに採用される可能性もあります。

福祉業界のスーパーバイザーのやりがい

福祉業界におけるスーパーバイザーは、自分自身が利用者にサービスを提供するなど、前線で活躍する職種ではありません。

あくまで後方支援部隊として、ほかの職員を管理・監督する立場となります。

そんなスーパーバイザーがもっともやりがいを感じる瞬間は、スタッフの成長が感じられたときです。

最初は右も左もわからなかった新人職員が、時を経て1人前となったときには、教育係・指導係としての大きな喜びが味わえるでしょう。

そして、間接的にせよ、より大きく福祉業界に貢献していることを実感できるでしょう。

そういう意味では、福祉業界におけるスーパーバイザーのやりがいや仕事の面白さは、介護職や福祉職というよりも、学校の教師に近いかもしれません。

20代で正社員への就職・転職

20代で正社員への就職を目指す

「Re就活エージェント」は、第二新卒・既卒・フリーター・ニート向けサービス。20代未経験OKの求人が多数。

20代登録比率No.1

福祉業界のスーパーバイザーの苦労

福祉業界のスーパーバイザーがもっとも苦労しやすいのは、職員に対する精神的なケアです。

福祉関係の仕事は、それぞれのサービス利用者と1対1で長時間、密に接することになるため、対人的なストレスが大きくかかるといわれています。

肉体的にもかなりきつく、心身ともに厳しい仕事であることが、福祉業界全体の離職率の高さにつながっている側面もあります。

だからこそ、スタッフを統率する監督役であるスーパーバイザーの精神的サポートが、きわめて重要になります。

スタッフ一人一人に注意を配り、細やかなケアを施すことが求められます。

また、スキルや適性、疲労の蓄積度合などを考慮しながら、特定の人に負荷がかかりすぎないよう、人員配置やシフト調整にも頭をひねらなければならないでしょう。

担当するスーパーバイザーしだいで、職員の定着率がまったく違うという職場もよく見られます。