科学者にはどんな種類がある?
科学の種類
科学者は、一般に「科学、とくに自然科学を研究する人」という意味で使われています。
とくに物理学、化学、生物学、天文学といった自然科学の研究をする人が多く、新たな知見に関する研究内容を論文にまとめ、学会で発表することを続けていきます。
なお、科学は「論理的で実証可能な学問」と定義されており、実証研究を絡めたものに取り組んでいくという特徴があります。
形式科学
形式体系に関係する科学のことで、主なものとして論理学、数学、システム理論などが挙げられます。
そのほか、計算機科学、情報理論、ミクロ経済学、統計学、言語学などがあります。
自然科学
一般的に「科学者」と呼ぶ場合は、自然科学の専門家を指します。
「自然」といっても、内容は宇宙から素粒子まで幅広く、その生物そのものだけでなく生育環境や文化や社会も含まれます。
人間も研究対象に含まれますが、人間が作り出した文化や社会については社会科学の分野となります。
社会科学
経済学、法学、教育学、政治学、社会学、国際研究、コミュニケーションなど、人間が作り出したものについての分野です。
広い意味では科学者といえますが、これらの分野では「研究者」「専門家」と呼ばれることが多くなっています。
20代で正社員への就職・転職
働き方の種類
大学で研究する科学者
科学者の活躍の場のひとつが、大学の研究室です。
そこでは、大学院で博士課程を修了して博士号を取った人が「博士研究員」や「ポスドク」といわれる立場で研究を続けています。
なお、ポスドクという立場の人は、基本的に自分が所属する研究室のトップである教授の下働きをするのがおもな役目で、ときに雑用を任されることもあるようです。
講師や助教授、教授といった大学教員のポストに就ける人はきわめて限られており、博士号を持っていても、決して恵まれているとは言い難い給与や待遇かつ不安定な身分で働き続ける人も少なくありません。
しかし、大学での研究は企業よりも自由度が高く、アカデミックな世界で勝負し、地位を築いていくことも可能です。
企業で研究する科学者
製薬会社や各種メーカーなど、民間企業で働く科学者の多くが「研究職」「開発職」などとして採用され、自社の研究所に勤務しています。
そもそも、大学や公的研究機関のポストは少なく、とくに正規雇用されるのは一握りの人だけです。
そうしたことから、企業への就職を目指すポスドクは増えているといわれおり、最近では、ポスドク限定の採用枠を設けている企業も出ているようです。
企業勤めの科学者の場合、他職種の社員と同様、あくまでも「会社員」の立場になるため、研究活動も基本的には自社の利益になることをしていかなくてはなりません。
したがって、研究の自由度は大学で行う研究に比べると落ちることが多く、大きな組織の一員になる覚悟も必要だといえるでしょう。
しかし、多くの大学のポスドクよりも収入や待遇面では恵まれており、安心して働きやすいという一面があります。