住宅メーカーで働くには(大学学部・学歴)
住宅メーカー社員になるまでの道のり
住宅メーカー社員になるまでの道のりは、どのような職種を目指すかによって変わります。
設計や積算、工事監理、生産管理、研究開発といった「技術系」の職種を希望する場合、4年制大学のそれらの専門知識を学べる学部・学科に進学しなければなりません。
これに対し営業や経理、総務などの「事務系」の職種に就きたい場合は、そこまで細かく進路を絞る必要はありません。
文系理系問わず、全学部全学科を対象に広く募集されますし、企業によっては大卒でなくても採用するというところもあります。
技術系・事務系どちらの場合でも、必要な条件を満たしたうえで、企業のホームページからエントリーすると、選考を受けることができます。
エントリーシートの提出や筆記試験、数度の面接を経て、内定を勝ち取ることができれば、翌年の春には晴れて住宅メーカー社員となることができます。
20代で正社員への就職・転職
住宅メーカーの求人の状況
住宅メーカーの求人は、現状かなり豊富にあります。
都市部を中心に住宅需要が堅調であるという側面もありますが、それ以上に、一定数の退職者が出ることを見越して、最初から多めに採用しているという事情が大きいといえます。
住宅メーカーの仕事はかなりハードであり、ノルマの存在など、人によって合う・合わないがはっきりと分かれます。
なかには、就職して数か月ともたずに辞めてしまう人もおり、離職率は高めです。
とくに営業職はその傾向が顕著で、採用予定人数をみると、門戸が広く感じられるはずです。
自分自身が早期退職者になってしまうというリスクも当然ありますが、スタートラインに立てるチャンスが大きくなっているのは、新卒者にとっては非常に魅力的といえるでしょう。
住宅メーカーで働くための学部・学歴
事務系の職種については、学部・学科は不問です。
一方、技術系の職種については、設計部門や生産部門、研究開発部門などで、細かく採用対象となる学歴が定まっているケースが一般的です。
具体的な学部・学科は、企業によって多少の差がありますが、建築系・土木系をはじめ、機械系や電気系、化学系、情報系、人間工学系などが代表的です。
近年は住宅づくりでもIT技術の導入が不可欠となっていますので、情報系の学生はどこの企業でも歓迎される傾向にあります。
テレビCMなどで誰もが知るレベルの大手企業を狙うなら、大卒以上の学歴であることはもちろん、有名国公立大や難関私立大など、かなりの高学歴が必要になるでしょう。
20代で正社員への就職・転職
住宅メーカー社員になるのに有利な資格はある?
住宅メーカー社員になるのに有利な資格としては、まず「宅地建物取引士」、通称「宅建」があります。
宅建は不動産の売買に必須となる資格であり、とくに営業職を志望する場合は、採用時点でもっていると非常に優遇されるでしょう。
また、設計職を志望する人については、「2級建築士」資格があると非常に有利です。
2級建築士試験を受けるには、大学を卒業しておくことなどが条件ですので、新卒の就職活動の時点では取得できません。
しかし、必要な単位を修得して、「卒業と同時に受験資格が得られる」というところまで到達しておくと、大きなアピール材料となります。
大手住宅メーカーなどの場合は、そこまでたどり着いている学生しか採用対象とならないケースもありますので、注意が必要です。
住宅メーカー社員に向いている人
住宅メーカー社員は、お客さまがどんな家を求めているのか、できる限り詳細かつ正確に、そして迅速につかむ必要があります。
それに基づいて最適なプランを立案し、お客さまの心に響くプレゼンをできるかどうかが、社員の腕の見せ所です。
このため、人の話にじっと集中して耳を傾けられる人が住宅メーカー社員に向いているでしょう。
また、住宅メーカーでは、日々のノルマや納期など、さまざまな数字に追われることになりますので、精神的にタフでプレッシャーに強いタイプの人も、適性があるといえます。
住宅メーカー社員のキャリアプラン・キャリアパス
住宅メーカーでは、職務ごとにまったく異なるノウハウやスキルが必要になります。
このため、たとえば営業職として入社した社員は、ほかの部署に異動することは基本的になく、営業マンとしてのキャリアを突き詰めていくことになります。
これは技術系職種でも同じで、建築部門で入社した人は、建築部門のなかで配置転換されることはあっても、自身で希望しない限り、生産部門や研究開発部門などの他部署に移ることはありません。
総合職として入社した場合であっても、キャリアプランはほぼ一本化されている点が、ほかの業界にはない住宅メーカーの大きな特徴です。
ただし、仕事内容は同じでも、勤務地については、数年単位で移り変わっていくケースが一般的であり、大手企業の場合は全国転勤を繰り返すことになります。
住宅メーカー社員は高卒から目指せる?
住宅メーカーによっては、営業職であれば、学歴に関係なく採用するというところもありますので、職種にこだわらないなら、高卒から住宅メーカー社員になることも可能です。
ただ、営業職は成約件数というノルマをこなさなければならず、労働時間も長くなりがちで、仕事はかなりハードです。
激務に耐える覚悟と、結果を出し続ける努力が必要になるでしょう。
逆にいえば、結果さえ出せるなら、高卒も大卒もまったく関係ありませんので、ある意味ではフェアともいえます。
また、営業職として接客をこなしつつ、設計などの実務経験も積めば、建築士などの資格取得も見えてきます。
高卒者であっても、2年以上の実務経験を積めば、2級建築士の受験資格が得られます。
そうやって現場で知識を習得して建築士になった人も大勢います。
住宅メーカー業界でどれだけ活躍できるかは自身のがんばりしだいでしょう。
住宅メーカーへの転職を検討するなら、転職エージェントに相談してみよう
未経験や中途で住宅メーカーを目指す場合には、転職エージェントに登録しておくのもおすすめです。
不動産分野に強い転職アドバイザーから、業界情報を聞くことができたり、住宅メーカーの「非公開求人」の情報を得ることができます。
まだ転職するか迷っている、そもそも住宅メーカーが自分に合っているか不安という段階でも、専門家のアドバイスを聞くことでキャリア選択の幅を広げることができます。
リクルートエージェントは、転職エージェントの中で最も求人数が多く、転職実績もNo.1となっているので、まず登録しておきたいエージェントです。
また、20代の方や第二新卒の方は「マイナビジョブ20's」に登録してみるとよいでしょう。
20代を積極採用している企業の案件が多く、専任キャリアアドバイザーによる個別キャリアカウンセリングを受けることができます。
なお、対応エリアは「一都三県・愛知・岐阜・三重・大阪・京都・兵庫・奈良・滋賀」となります。
どちらも登録・利用はすべて無料なので、ぜひ登録して気軽に相談してみてください。