栄養士の1日のスケジュール・勤務時間や休日についても解説

栄養士になりたいと考えたとき、自分が望むライフスタイルに合った働き方ができるのか、1日のスケジュールはどのようになるのかが気になるのではないでしょうか。

本記事では、栄養士の1日や生活スタイルを紹介します。

栄養士の業務スケジュール

学校で働く栄養士

栄養士は、一般的に朝が早い仕事が多いようです。

これは、学校や施設等で給食・または昼食を提供するために、準備が必要だからです。

給食や昼食の時間をずらすことはできないため、調理の遅れは許されません。

早い時間に出勤し、仕込みや下ごしらえを開始する施設が多いでしょう。

1日に3食の提供が必要とされる病院などの施設や、おやつを提供する保育園などで働く場合は長時間の勤務が予想されます。

とはいえ、実際に調理をするのは調理師や調理員であることが多いため、そこまで多忙なスケジュールになることは少ないようです。

勤務先によってスケジュールが異なる

栄養士が活躍するフィールドは幅広く、勤務先によって1日の流れも変わってきます

一般的な栄養士としての仕事だけであれば長時間の残業や夜勤はありませんが、高齢者施設などの介護系の職場や、総合病院や大学病院では夜勤を求められることもあります。

その場合は複数の栄養士が在籍し、あらかじめ決められたスケジュールに基づいて、「早番」「遅番」などのシフト制で勤務します。

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学校で働く栄養士の1日

8:30
まずは、調理前に届いた食材、調理器具がそろっているかなどの確認をします。
9:00
調理を開始します。
厨房スタッフと打ち合わせをし、献立の調理法の説明・作業手順の指示・給食人数の確認・アレルギー対応食についての指示・調理作業・献立サンプルの展示などを行います。
12:00
給食が各学年へと配膳されます。
配膳が終わったら、使った調理器具などを片付けて、昼休みとなります。
13:30
食べ終わった食器の洗浄、残飯量のチェックや献立の反省などをします。
14:30
事務作業に入ります。
栄養価・経費計算・食材業者への連絡・調査研究・書類整理などをします。
16:30
調理員と今日の改善点や明日のメニューについての打ち合わせなどをします。
17:00
勤務終了

保健センターで働く栄養士の1日

7:45 出勤
電話対応等の事務作業や、今日の流れを確認します。
9:30 栄養指導の準備
きょうは乳児検診での栄養指導なので、わかりやすいようポスターを掲示したりパンフレットを配布したりします。
10:00 栄養指導開始
乳児検診では、赤ちゃんや家族を待たせないように気を配りながら、適切なアドバイスをしていきます。

相談内容によっては、後日時間を設けて再度面会したり、経過観察の電話をしたりなどのアフターフォローをします。

13:00 休憩
検診がひと段落すると休憩をします。
14:00 イベントの準備
毎年行われる啓発イベントの準備を行います。

講演会やパネル展示など、市民にわかりやすく情報が伝わるようにさまざまな企画をします。

近年注目されている病気や食材にスポットを当てたり、子ども向けに模型や紙芝居を用意したりするなどの工夫も欠かせません。

17:45 勤務終了

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栄養士の勤務時間・休日

栄養士の勤務時間

職場によって変わりますが、栄養士の場合は一般のサラリーマンとさほど変わりはありません。

仕事の始まりは午前8時から9時ごろが多く、一日7時間から8時間勤務、休憩1時間ほどで、週休2日制が多いでしょう。

朝食を提供する施設では、朝早い出勤は覚悟しておかなければなりません。

栄養士の休日

シフト制の職場が多い

栄養士は、病院や福祉施設など、年中無休で営業している施設で働く人も多くいます。

つねに誰かが働いていなくてはなりませんから、栄養士もたいていシフト制の勤務体系で、複数の栄養士が交代で休みをとりながら働いています

その場合、必ずしも土日が休みになるとは限らず、休みの曜日が不規則になったり、休日は平日が中心であったりすることも多くなるでしょう。

土日が休みとなる職場は?

なかには土日が休みとなる職場もあります。

たとえば、公務員の栄養士になって保健所・保健センターや公立の学校が勤務先となれば、基本的に平日に勤務をし、土日や祝日は休むことができます。

また、食品会社などの一般企業の多くも、基本的には土日が休みとなります。

そのほか、給食の委託会社も土日が休みとなることが多いようです。

土日に休みやすい職場は人気が高く、倍率が非常に高くなるところもあります。

非常勤で働く方法も

アルバイト・パートであれば、病院や福祉施設といったシフト制の職場でも土日に休める可能性があります。

複数の栄養士が在籍している大きな施設では、ほかのスタッフと調整して土日に休みを取ることもできるでしょう。

栄養士の残業時間

栄養士は残業が多い仕事ではありません。

毎日決められたスケジュールで仕事をするため、大幅に時間をオーバーすることはほとんどないからです。

ただし、公務員や食品メーカーなどで働く栄養士は、繁忙期など場合によっては残業することもあるようです。

栄養士に夜勤はある?

夜勤がある職場も

栄養士としての仕事だけであれば、たいてい夜勤はありません。

ただし職場によっては日中の勤務だけでなく、夜間勤務をしなくてはならないところもあります。

とくに夜勤が多いのは介護付有料老人ホームや特別養護老人ホームです。

夜勤がある職場では、たいてい「3交代制」あるいは「4交代制」といったシフト制勤務となり、複数のスタッフが在籍し、あらかじめ決められたスケジュールに基づいて勤務します。

夜勤手当がつく

栄養士の資格を持っていると、さまざまな職場で決められた給料に加えて資格手当が支給されることが多いようですが、さらに夜勤をする場合は夜勤手当が支給されます。

そのため、夜勤ができる職場でフルタイムとして働いている栄養士は、日勤だけの栄養士よりもよい収入を得ている人が多いようです。

栄養士は忙しい? 激務?

栄養士の仕事は慢性的な人手不足といわれています。

その理由は、離職・退職する人が多いからです。

想像以上に体力が必要で、身体がもたないという人や、暑さや洗剤での手荒れなど調理環境の悪さを理由に栄養士を辞めてしまう人も少なくありません。人の口に入るものを作るプレッシャーに耐え切れなくなる人もいるようです。

福祉施設は基本的に年中無休で1週間を通してつねにスタッフの手が必要です。決まったリズムで休みを取ることが難しいのも離職理由のひとつといえるでしょう。

また、不規則な勤務や忙しさのわりに給料が低く、満足いく待遇が与えられていないと感じる人も多いようです。

栄養士の休日の過ごし方

栄養士はもともと食べることや料理好きな人が多いため、休日には外食を楽しんだり、自分で調理をしたりする人が多いようです。

また、料理番組や雑誌などで知識やスキルを研鑽する人もいるようです。

栄養士の1日・生活スタイルのまとめ

栄養士は、病院や高齢者施設などでは夜勤が求められる場合もありますが、基本的に長時間の残業はありません。早朝からの業務スタートとなることが多いようです。

それぞれの提供時間に間に合うよう、調理師などとの協力のもと仕事を進めることが大切です。