【2021年版】ソムリエの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「ソムリエ」とは

飲食店で活躍するサービスマン。料理やお客さまの好みに合うワインを選び、提供する。

ソムリエとは、ホテルやレストランなどの飲食の場にて、料理やお客さまの好みを考慮し、最適なワインを提案する人のことです。

ワインの仕入れや買い付け、在庫の品質管理なども担当し、ワインの品種・産地についての知識はもちろん、ワイン以外の飲料や料理全般に関する幅広い専門知識が求められる職業です。

専任のソムリエが在籍する店は格式高い店舗も多く、一流店にふさわしい、接客・サービスのプロフェッショナルとしてのスキルも求められます。

ソムリエとして働くうえで必須の学歴や資格はありませんが、未経験者の場合、ホテルやレストランで接客係として経験を重ねながらワインの勉強をして、一人前のソムリエを目指します。

民間のソムリエ認定資格を取得しておくと、ワインの確かな知識があることを証明でき、飲食店では評価されることも多いです。

「ソムリエ」の仕事紹介

ソムリエの仕事内容

ワインの深い知識を生かし、お客さまに最適なワインを提案する

ソムリエとは、ワインに関する幅広く、深い知識をもち、お客さまに最適なワインを提供する職業です。

おもにレストランやホテルなどの飲食店に勤務し、お客さまの食事内容や好みの味に合わせた最適なワインを選びます。

ソムリエは、世界各国で作られるワインの品種・産地の知識をはじめ、料理との相性(マリアージュ)、ワインの管理方法など、幅広い知識を有しています。

また、新しいワインの買い付けや保管、品質管理などもソムリエの重要な業務の一部です。

ワイン業者からの売り込みに対応したり、ときにはワインの生産地に赴いて、直接品質を確かめたり買い付けを行ったりすることもあります。

高いサービススキルも求められる

数ある飲食店のなかでも、専任のソムリエが所属する店舗は、いわゆる「一流店」といわれるような格式高い店が多いです。

お客さまは、日ごろからさまざまな有名店の料理を食べ慣れているグルメな方や、「料理はもちろん、ワインにもこだわりたい」と考えている方が多いため、その高い期待に応えるサービスを提供する必要があります。

お客さまと一人ひとりに合った会話の運び方や目配り気配り、スマートな立ち居振る舞いなど、接客のプロフェッショナルとしての意識も求められる仕事です。

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ソムリエになるには

飲食店で接客・サービスの経験を積み、ソムリエの勉強をする

ソムリエとして働くには、ワインに関する幅広く、深い知識が求められます。

日本にはソムリエの国家資格がありませんが、「日本ソムリエ協会」や「全日本ソムリエ連盟」が認定する民間のソムリエ資格は非常に有名です。

ソムリエを目指す人は、これらの資格を取得するために勉強を続けていくとよいでしょう。

ただし資格の種類によって、飲食サービス業での一定の実務経験や、講習の受講が必要になります。

また、ソムリエはいくら知識があっても、実際の接客スキルを身につけなくては仕事になりません。

そのため、まずは飲食店に入り、現場で接客係・サービススタッフとして働きながらワインの勉強も続けていくのがよいでしょう。

未経験者は見習いからスタートするのが一般的

ソムリエとして働くには、前述したような認定資格の取得や、飲食店における接客・サービスの経験を十分に積むことが不可欠です。

ただし、飲食店は人手不足のところも多く、熱意ある「ソムリエ志望者」を積極的に採用する店舗も少なくありません。

もともと専任のソムリエがいる店や、ワインを含めたお酒を豊富に扱っていたりするレストランなどでは、ソムリエを目指す人が採用される可能性が高く、またソムリエになるために役立つ知識・スキルが学びやすいです。

ただし、飲食業全般にいえることですが、基本的に一人前になるまでは「見習い」として扱われるため、厳しい労働環境で修業を積んでいく覚悟が求められます。

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ソムリエの学校・学費

学校よりも、現場で覚えることが重視されやすい職業

ソムリエになるために、特別な学校に通う必要はありません。

また、日本では飲食の仕事全般にいえることですが、学校で何かを学ぶよりも、現場経験を積むなかで、さまざまな知識・スキルを身につけていくことが重視される傾向です。

学歴もあまり重視されないため、やる気さえあれば大学などに進学しなくてもソムリエを目指せます。

ただし、学生時代から少しでもワインや飲食関連の勉強をしたいのであれば、調理系の専門学校や調理コースのある高校・大学に進学する道もあります。

もうひとつの選択肢として、観光系専門学校のホテルやレストランに関する学科も挙げられます。

このような学校では、丁寧な言葉づかいや接客・サービスの技術、もてなす側の心構えなどを学ぶことができるため、就職後も役立つ部分があるでしょう。

単純にワインの知識を身につけたいのであれば、民間のスクールや養成講座を活用し、手軽に学ぶ方法をとる人もいます。

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ソムリエの資格・試験の難易度

プロフェショナルな資格から、一般ワイン愛好家向けの資格まで

ソムリエに関する有名な資格は、大きく分けると「日本ソムリエ協会(JSA)」と「全日本ソムリエ連盟 (ANSA) 」という2つの団体のものがあります。

資格の種類は複数あり、受験に際して一定の実務経験が必要なものもあれば、誰でも挑戦できるものなどさまざまです。

日本ソムリエ協会のソムリエ関連資格

日本ソムリエ協会の代表的な資格は、以下の通りです。

・ソムリエ資格
・ソムリエ・エクセレンス資格

これらを受験するには一定の実務経験が求められますが、同協会が認定する「ワインエキスパート」に関しては受験資格が不要で、ワイン愛好家など一般の人も受けています。

全日本ソムリエ連盟のソムリエ関連資格

一方、全日本ソムリエ連盟 (ANSA)の代表的な資格は、以下の通りです

・ワインコーディネーター/ソムリエ

この資格は飲食業従事者やソムリエ志望者が多く受験しており、事前に協会が認定する所定の講座受講が必要です。

このほか、一般消費者向けの資格として「ワインナビゲーター」があります。

自分の経験やスキルにあわせて、挑戦する試験を少しずつステップアップさせていくのもよいでしょう。

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ソムリエの給料・年収

飲食業のなかでは比較的高待遇で働ける可能性が高い

専任のソムリエが所属するレストランやホテルは、一定以上のグレードであることが多いため、飲食業のなかでは、給与水準はやや高めとなっています。

求人サービス各社のデータを見ていくと、平均年収は340万円~490万円ほどと考えられますが、実際には勤務先の施設のほか、キャリアやスキルによっても収入差が出やすい職業です。

まだ半分「見習い」として扱われている新人ソムリエと、経験豊富なベテランソムリエとでは、月給にして20万円~30万円以上の差が出ることもあるようです。

多数のソムリエが在籍する店舗では、社内でソムリエの階級が分かれており、階級が上がるごとに昇給するといったケースもあります。

ソムリエが収入アップするために大切なことは?

ソムリエは、ただワインの知識だけを持っていればよいわけではなく、高いレベルのサービススキルや、ホールを上手に切り盛りしていくスキルなどが求められます。

ただし、勤務先によって、ソムリエに求められる仕事の範囲や立場などが異なるのも事実です。

各職場における自分の役割をきちんと認識し、周囲のスタッフと協力しながら臨機応変に動ける人は評価されやすいでしょう。

そして、忙しい日々のなかでも自主的に勉強を続けてソムリエとしての知識を深めていくこと、より上位のソムリエ資格を取得することなどが、収入アップにもつながります。

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ソムリエの現状と将来性・今後の見通し

どれだけプロフェッショナルを目指せるかが重要

ソムリエは、ワインを提供するホテルやレストランなどで需要のある職業です。

ワインを楽しむ文化が日本でも定着し、ワインへのこだわりをもつ一般の人や、ワイン愛好家と呼ばれる人も増えてきました。

少しずつソムリエの活躍の場は広がっているものの、その社会的な地位は、一部の海外諸国に比べるとまだ確立されているとは言い難いところもあります。

ひとつの飲食店に求められるソムリエは1人、もしくは多くても数人です。

なかには本来のソムリエ業務にはなかなか就けず、一般的なサービス・接客スタッフとしての業務をメインにこなしながら、少しだけワインを取り扱っている人もいるようです。

この職業でより高度かつ専門的な役割を担いたいのであれば、地道に実務経験を積んでいき、必死に勉強や努力する気持ちが必要です。

そして、ワインのプロフェッショナルを求める一流店や、超有名ホテルなどへの勤務を目指すのが一番でしょう。

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ソムリエの就職先・活躍の場

ワインを豊富に扱うレストランやホテルを中心に活躍

多くのソムリエは、ホテル内のレストランやバー、あるいは街のワインを豊富に扱うレストランやビストロなどで働いています。

専任のソムリエが在籍する店舗は、比較的格式高い、いわゆる「一流店」が多いですが、規模の小さな町場のレストランでも活躍する人はいます。

ただし、そこまでワインにこだわりを置かない店舗では、一般のサービススタッフがソムリエ的な役割を兼務することもあります。

勤務する店舗によって、お客さまの層も異なり、求められる接客のスタイルや雰囲気もまったく異なってきます。

また、ワインの取扱量にも差があるため、ソムリエを目指す人は、さまざまある飲食店のなかから、どのような場で働くのが自分にとって最適なのかをよく吟味したほうがよいでしょう。

ソムリエの1日

ワインを提供する夜の時間帯がメイン

ソムリエの1日のスケジュールは、勤務先の店舗によって異なります。

店舗によってはランチタイムに合わせて昼前から勤務しますが、ワインを飲むお客さまはディナーが多いため、夕方以降のほうが忙しくなることが多いです。

ここでは、レストランのディナータイムに働くソムリエのある1日の流れを紹介します。

15:00 出勤・ワインセラーの温度確認など開店準備
16:00 ワインを選定し、ワインリストの作成
17:00 ディナータイム開始
21:00 ピークタイムが過ぎ、ワイン業者の対応・小休憩
23:00 ディナータイム終了
23:30 片付け・ワインの発注業務・退勤

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ソムリエのやりがい、楽しさ

豊富なワインの知識とサービス力でお客さまを喜ばせること

ソムリエとしてやりがいを感じるのは、お客さまへのもてなしがうまくいったときです。

おすすめしたワインをお客さまが喜んで飲んでくれたとき、大切な食事の時間や空間を演出することができたときなどには、ソムリエとしての充実感を味わえます。

ワインを選ぶにあたっては、ただ単に多くの銘柄を知っていればよいわけではなく、その日の気温や湿度、また食事内容やお客さまの体調なども含めた細かな配慮が必要です。

一人ひとり異なるお客さまの好みや状況を判断し、最適なワインを選ぶことは決して簡単ではありません。

だからこそ、自分の提案でお客さまが笑顔になってくれたときには、大きな喜びを味わえます。

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ソムリエのつらいこと、大変なこと

答えのないサービスを追求していくことの難しさ

ソムリエは、必ずしも資格が必要な職業ではありませんが、ワインに関する豊富な知識量の習得は必須です。

そのため、多くのソムリエが日々飲食店で忙しく働きながら、自主的に勉強を続けています。

単に本を読んで学ぶだけでなく、実際にワインをテイスティングして、味わいの方向性や特徴を実感するなど、ワインを「探究」していく姿勢が求められます。

ただしソムリエは勤務時間が長いこともめずらしくなく、体力的にクタクタの中で勉強をするのは苦しいときもあるでしょう。

また、ソムリエには一流のサービススキルも求められるため、お客さまに合うワインをどう提供すべきか、その場の空間をどう演出すればよいのかも、自分で考えて行動する必要があります。

サービスには絶対的な正解がないため、自分で答えを探し続けなくてはならないのも、ソムリエの仕事の難しい一面といえます。

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ソムリエに向いている人・適性

ワインへの飽くなき探求心と、おもてなしの精神がある人

ソムリエに向いているのは、まず何といってもワインに対して強い興味関心がある人です。

ワインは多種多様なお酒のなかでも最も歴史の古いものとされており、また、最も多くの地域で飲まれているアルコール飲料ともいわれています。

それだけに、必要とされる知識の幅はものすごく広く、簡単に習得できるようなものではありません。

また、現場では、身につけた知識をどう生かすか、つまり「どのようにお客さまをおもてなしするか」が問われます。

ただ知識があるだけでは、お客さまを喜ばせることができません。

ワインに対しての探求を続けることと、目の前のお客さまを幸せにすることの両方の気持ちを持ち続けられる人が、ソムリエに向いています。

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ソムリエ志望動機・目指すきっかけ

「ワインが好き」を超えた志望動機が必要

ソムリエという職業に興味をもつ人のきっかけとしては、「もともとワインが好きだから」「ワインを飲む機会が多かったから」といったものが多いです。

しかし、実際に志望動機を考えていく際には、ただの「ワイン好き」という理由では非常にありきたりで弱い内容になってしまいます。

たくさんのワインを飲みたい、ワインの知識を身につけたいというだけなら、仕事ではなく「ワイン愛好家」になればよい話です。

ソムリエを目指すなら、ワインを通して何を実現したいのかや、お客さまに対して何を提供したいのかを深く考えていくことが大切です。

そのために、ソムリエの実際の働きぶりや仕事の本質を研究しておきましょう。

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ソムリエの雇用形態・働き方

正社員が多いが、見習い時代は非正規雇用も

経験豊富なソムリエの多くは、レストランやホテルなどの正社員として働いています。

ワインを提供する飲食店には欠かせない仕事であること、また専門性が重視される職業であることから、比較的よい待遇で雇用されるケースも多いです。

一方、まだソムリエの資格を取得していない人や、飲食業界に入りたての場合は話が変わってきます。

たいていは「見習い」として扱われ、雇用形態もアルバイトなど非正規からスタートする例が多いです。

一流店など上下関係がハッキリとしている店舗や、正社員を多く雇用する余裕がない小規模店舗などでは、とくに一人前とみなされるまでは不安定な働き方になる場合があります。

修業期間と割り切って、地道に経験を積んでいく必要があるでしょう。

ソムリエの勤務時間・休日・生活

勤務先店舗の営業時間や営業日に合わせて働く

ソムリエの勤務時間や休日は、勤務先となる店舗の営業日時に準じます。

店舗によってランチ営業をするところもあれば、ディナータイムのみの営業のところもあります。

お酒を飲む方が多いのはディナータイムが中心のため、朝はややゆっくりめですが、夜が遅くなりがちなのがソムリエの仕事の特徴です。

店舗によっては夕方前から朝方にかけて12時間ほど働くこともあり、拘束時間は長めと考えておいたほうがよいでしょう。

なお、1つの店舗に雇われているソムリエの人数は決して多くなく、少なければ1人、多くても5人程度ということはめずらしくありません。

スタッフの人数が多い店舗では交替で休日をとりますが、多忙な店舗、人手が足りていない店舗などでは、週に1日のみの休みとなるケースもしばしば見られます。

また飲食店は土日の来店者が多いため、休みは平日がメインです。

飲食店のなかには、過酷な労働環境の店舗もまだ残っているとされるため、できるだけムリのない働き方を希望するなら休暇制度などが確立している大手ホテルや店舗を選ぶほうがよいでしょう。

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ソムリエの求人・就職状況・需要

都市部での求人はそこそこあるが、限られている

ソムリエは一定の需要は確実にあります。

ただし、各店舗におけるソムリエの人数は1人、多くても数人といったところがほとんどです。

たくさんは必要ないけれどいないと困る、需要はあるが求人数は多くはない、というのがソムリエの実情です。

また経験豊富なソムリエ自体が少ないこともあって、どうしても熟練者のほうが採用されやすい傾向にあります。

経験者は正社員の求人も多いですが、これからソムリエを目指していきたい人、まだ経験が浅いけれど一人前になるために活躍したい人は、アルバイトでしか働けないこともあります。

一人前になるまでは厳しいことが多いですが、誰もが最初は見習いからのスタートです。

資格取得の勉強をはじめ、現場で修業や経験年数を重ねていく覚悟が求められる職業と考えておきましょう。

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ソムリエの転職状況・未経験採用

現場に入り、地道に経験を積んでいくことが必要

ソムリエに転職するには、最低限のこととして、ワインに関する基本的な知識や、接客・ワインサーブの技術などを身につける必要があります。

もともと飲食店のサービススタッフとして勤務していた人であれば、転職は比較的苦労せずできるかもしれません。

忙しい飲食店の回し方や、お客さまの前での立ち居振る舞い方などを理解しているのといないのとでは、店側の教育にかかる負担がだいぶ変わってくるからです。

また、飲食業界では仕事に対する「意欲」や「覚悟」のようなものが重視されるケースも多いため、年齢が若く、やる気を十分に示せれば、未経験者でも伸びる可能性にかけて採用される可能性はあります。

一方、年齢が上がってくると未経験での転職は厳しくなるため、まずは自主的にワインの勉強をしておきましょう。

いきなりソムリエとして採用されることは難しいため、飲食店のホールスタッフやサービススタッフとして経験を積みながら、ソムリエ資格に挑戦するのもひとつの方法です。

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