自衛隊の栄養士になるには? 仕事内容は?
栄養士は学校や病院に勤務するものだと思っている人も多いかもしれませんが、栄養士は自衛隊内でも活躍しています。
本記事では、自衛隊の栄養士になる方法やその仕事内容を紹介します。
自衛隊の栄養士とは
自衛隊の栄養士の仕事
栄養士の少し変わった働き先として、自衛隊で自衛官(技官)として働く方法もあります。
仕事の流れや業務内容は、病院やふつうの社員食堂などとさほど変わらず、以下のような業務を担当します。
- 食材選び
- 献立作成
- 栄養バランスの計算
- 調理指導
- 衛生管理
自衛隊の仕事は体力勝負であることから、ほかの学校や施設とは異なり、炭水化物を多く摂取するメニューが多いことが特徴です。
決められた予算内で自衛隊員たちが必要な栄養素をとれるように工夫するのも、自衛隊の栄養士の仕事です。
鍋や釜も自動化されてはいるようですが、隊員が多い駐屯地ではそれでもかなりの重労働であることから、働いている栄養士には腕力のある男性が多いようです。
災害時などは炊き出しも行う
地震や台風などの自然災害時に、自衛隊が被災地で炊き出しをしている様子を見たことがある人も多いでしょう。
自衛隊で働く栄養士は、防衛技官として自衛隊が野外で炊事をする際の支援やそのための教育も行います。
自衛隊では炊事車という特殊な車両を使い大量の調理が一度にできるほか、野外炊具という特殊な機材で調理を行うこともあります。災害時にこれらをスムーズに使用して炊き出しを提供することができるよう、普段から訓練しています。
各駐屯地で特色あるメニューも
自衛隊の献立は、駐屯地によってさまざまな特色があります。
海上自衛隊では金曜日にカレーが提供されることが有名ですが、このカレーも駐屯地ごとに地元の食材を使ったりルーに工夫をしたりしています。味や作る速さを競うコンテストもあります。
そのほか、地産地消を掲げ地元の郷土料理をアレンジしたメニューを提供したり、地元ならではの季節感のあるメニューを提供したりする駐屯地もあります。
なかには、自衛隊の味を広く知ってもらおうと調理レシピを公開しているところもあるので、公式サイトを見て作り方や栄養素などを参考にしてみるとよいでしょう。
20代で正社員への就職・転職
自衛隊の栄養士の働き方
それぞれの駐屯地の基地業務隊等補給科糧食班(隊員食堂)で勤務します。場所にもよりますが、各駐屯地に2人から3人の栄養士が配属されます。
給養員と呼ばれる調理員がいて、給養員と協力して食事をつくります。
陸上自衛隊では、隊員が調理場で配ぜんや調理手伝いをすることもあるようです。
自衛隊の栄養士になるには
自衛隊で働く栄養士・管理栄養士は、「特別職国家公務員」という肩書で「防衛技官」とも呼ばれます。
陸海空ともに就職のためには自衛隊の試験を受ける必要があります。
そのほか、まず自衛隊員として入隊し、部外栄養学校へ入学して栄養士資格を取得するケースもあります。
採用は不定期に行われることが多いので、こまめに募集状況を確認することが必要です。
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自衛隊の栄養士になるには? のまとめ
自衛隊の栄養士になるには、栄養士資格を取得したあとに自衛隊の試験を受ける必要があります。また、まずは入隊し、部外栄養学校へ通って栄養士資格を取得するルートもあります。
日々の食事提供はもちろん、災害時などの炊き出し、それを想定した訓練も自衛隊に所属する栄養士の仕事です。