栄養士実力認定試験とは? 難易度や合格率は?
栄養士養成学校の課程を修了し、卒業することで栄養士の資格を取得できます。では、栄養士実力認定試験とはいったいなんだろうかと疑問に思う人もいるでしょう。
本記事では、栄養士実力認定試験の詳細、難易度や合格率などを紹介します。
栄養士実力認定試験とは
栄養士の質の向上と知識の均一化を図るために「社会法人 全国栄養士養成施設協会」によって行われている試験です。
また、栄養士養成施設の教育に関する認識の強化も目的とされています。
栄養士実力認定試験を受験することによって、自分の得意・不得意の分野が見えてきます。
どこを集中的に勉強したほうがいいか自己分析するのに役立てることができるでしょう。
また、就職活動の際にも有利に働くことがあるほか、栄養士としてブランクがある人にとっては勉強し直すきっかけとなるでしょう。
もし管理栄養士の国家資格を受験しようとするならば、その前に受けておくと自分の弱点が数値として出てくるため、腕試しで受験するのも手かもしれません。
自分がいま、どのレベルにいるのか客観的に把握するには、うってつけの認定試験といえます。
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栄養士実力認定試験の受験資格
栄養士実力認定試験の受験資格は、以下の通りです。
- 栄養士や管理栄養士養成学校に通っている学生のうち、最終学年で栄養士取得見込者
※ただし、四年制学校の在学生は3年次でも受験可能です。 - 栄養士や管理栄養士養成施設の卒業生
栄養士実力認定試験は、栄養士として働くうえで必ず受けなければならない試験ではありません。
栄養士として働き始めようとする人などが、自分の現在の実力を確認するために受験することが多いようです。
栄養士実力認定試験の対策
全国栄養士養成施設協会で発売している栄養士実力認定試験の過去問題集をを元に勉強するとよいでしょう。
試験の過去問を実際に解いてみることで、出題傾向もわかります。
また、公式サイトでは「栄養士実力試験ガイドライン」が公開されています。このガイドラインの内容から実際に出題されるため、あらかじめチェックしておきましょう。
本格的な勉強は、管理栄養士の国家試験問題を参考にするのがおすすめです。
参考書や問題集も多く発売されているので、自分に合ったものを選んで勉強しましょう。
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栄養士実力認定試験の合格率
栄養士実力認定試験には、合格不合格という基準はなく、当該年度の問題の難易度、例年の結果との比較により最終的な割合を決定し以下のように認定します。
- 評価A=60% 栄養士として必要な知識・技能に優れていると認められた者
- 評価B=30% 栄養士として必要な知識・技能のあと一歩の向上を期待する者
- 評価C=10% 栄養士としての知識・技能が不十分で、さらに研鑽を必要とする者
平成30年度 栄養士実力認定試験成績区分結果は以下の通りです。
認定A 6,162名 (62,4%)
認定B 2,977名 (30,1%)
認定C 745名 (7.5%)
人数合計9,884名
2019年度栄養士実力認定試験の概要
- 栄養士・管理栄養士の養成施設の最終学年で栄養士資格取得見込者
- ただし、4年制養成施設の学生は、3年次でも受験可能
養成施設の卒業生 - 現在、栄養士・管理栄養士として仕事をしている人や栄養士・管理栄養士の資格を持っている人
- 次の15科目が出題されます(平成29年度から科目別問題に加えて、総合力問題が出題されます)。
栄養士実力認定試験は栄養士実力試験ガイドラインより出題されています。
- 出題形式:5問の中から正解を1つ選ぶ5肢択一
- 問題数:85題
- 試験時間:2時間
試験は3段階で評価されます。
- 認定証A 栄養士として必要な知識・技能に優れていると認められた者
- 認定証B 栄養士として必要な知識・技能のあと一歩の向上を期待する者
- 認定証C 栄養士としての知識・技能が不十分で、さらに研鑽を必要とする者
- 受験票
- 学生証
- 筆記用具(HB鉛筆/プラスチック消しゴム)
- 既卒者は本人確認ができるもの
栄養士実力認定試験のまとめ
栄養士の質の向上と知識の均一化を図るために行われる栄養士実力認定試験。
栄養士として働くうえで必ず受けなければならないものではありませんが、受けるとなればそれなりの対策が必要です。
過去問題集や公式サイトのガイドライン、管理栄養士の国家試験問題などを参考に対策しましょう。