映画配給会社の現状と将来性

映画配給会社社員の現状

映画業界は、娯楽の多様化やレンタル市場の成長などの影響によって低迷が続いています。

映画館にわざわざ足を運んで映画を観る人が減ってしまい、一時期はだいぶ厳しい状況にあるといわれていました。

しかし、近年のシネコンの拡大、3D映画の普及などによって再び来場者数は増えています。

現在では国内の総スクリーンの8割程度をシネコンが占めているといわれます。

もう一つ、近年の国内映画業界における特徴といえば、邦画の台頭が目立つ点です。

かつては洋画シェアが邦画シェアを上回っていたものの、近年の洋画は一部のシリーズものを除いてヒット作があまり出ていません。

その一方で、邦画シリーズ作やアニメは好調。

とくにTVドラマやアニメ、漫画や小説のヒット作からの映画化が多いことが特徴となっています。

映画配給会社社員の需要

時代の流れとともに映画業界の状況は変わっているとはいえ、映画配給会社はまだまだこの業界になくてはならない存在です。

買い付けやブッキングにはプロの審美眼とスキルが必要であり、映画配給会社の社員がいなければ業界は成立しません。

実際に、映画配給会社の求人は、毎年さまざまな企業から出ています。

しかし、もともと就業人数が少ないことで知られている業界なので、採用は狭き門となっています。

希望する企業から内定をもらえない場合に、就職浪人をして再チャレンジする人もいます。

あるいは正社員としての採用が難しい場合、契約社員やアルバイトとしての入社を目指す人もいます。

映画配給会社の社員として就職するためには、今後も厳しい競争に勝ち残らなければいけないことは間違いありません。

映画配給会社社員の将来性

上記のように現在の映画業界は比較的好調にあるものの、オリジナリティのある作品が極端に少なくなっているといわれています。

ヒットを見込んで知名度のある女優や俳優を出演させるため、どの映画もキャストが同じような顔ぶれになってしまう。

有名監督の作品ばかりが目立って、新人の作品が世に出てこない。

人気漫画の実写化やドラマの劇場版が多いため、映画オリジナルの脚本が少ない。

このような状況は、従来の映画ファンにとっては少しばかり寂しいものでもあるのです。

しかし、新しい映画作品を製作し、世に出したいと夢見ている映画配給会社社員は世界中に大勢います。

莫大な作品群の中からヒットしそうなものを見つけ出せるか。

映画業界に新しい風を吹き込むことができるのか。

映画配給会社社員の腕の見せどころであり、彼らにかかる期待は大きなものとなっています。

もちろん、「売れるもの」と「オリジナリティあるもの」を両立させることは決して簡単ではありません。

しかしそれを実現させることで、従来の映画ファン、そして新しい映画ファンをも喜ばせ、市場の活性化が実現できるでしょう。

映画配給会社社員の今後の活躍の場

現在、国内では、邦画に関しては大手3社(東宝、松竹、東映)が製作・配給・興行のすべてを担っています。

洋画に関しては、ハリウッドメジャーの系列配給会社を通じて公開しています。

もしくは国内大手3社の配給部門、あるいは独立配給会社が海外から作品を買い付けて公開を行っています。

独立配給会社はさほど規模が大きくないものの、独自の高品質な作品を配給し、高く評価されているところも少なくありません。

近年ではSNSやブログでの情報拡散スピードが速いので、良質な映画であれば思いがけない形でヒットに繋がることもあります。

これからの時代は、宣伝力が強い大手の配給会社だけではなく、小規模な独立配給会社にも大きなチャンスが広がっているのです。