陶芸家のやりがい

生活に寄り添う幸せ

陶芸家が作り出すものはどれも、人々の人生に寄り添い、毎日の暮らしに彩を添える存在となるものばかりです。

美しい花瓶があれば花を飾る喜びは一層大きくなりますし、使いやすい器があれば食事をするたびに幸せを感じることができます。

見るだけで心が癒されるオブジェがあれば、家の中はより落ち着く場所へと変わることでしょう。

陶芸家は、自分の作品がそうやって誰かに幸せを届けることを祈りながら仕事に向き合っています。

ときにはお客さんから「先日購入した器がすごく良かったので他のものも買いたい」「贈り物にしたらとても喜んでもらえた!」という喜びの声が届くこともあります。

陶芸家にとって、とくに嬉しい瞬間なのです。

長く大切に使われるものを

近年ではプラスチックやメラミンなど、割れにくくて軽い材質でできていて値段も非常に安い器がたくさん店頭に並んでいます。

そんななかで、落とせば割れてしまうしぶつければヒビが入ってしまう、値段も高いし重いという焼き物は、一見すると非常に使いにくいものに感じる人もいるかもしれません。

しかし、陶芸家が心を込めて一つひとつ作った焼き物には、焼き物ならではの美しさや儚さがあります。

色や模様もひとつひとつ違いますし、使い続けていくうちにどんどん味が出てきます。

また、その重厚感ゆえに料理を盛り付けたときにパッと食卓が華やいで見えるのも、焼き物の大きな魅力といえるでしょう。

それと同時に、焼き物は、使う人に「モノを大切に使う心」を教えてくれます。

乱暴に扱えばすぐに割れてしまうものだからこそ、人々は丁寧に扱い、こまめに手入れをするように心がけます。そうやって大切に使えば、焼き物は何年でも何十年でも、何百年でも使うことができるのです。

陶芸家は、そんな魅力のある焼き物を自分の手で生み出せることに大きなやりがいを感じています。

自分の作品が世代を越えて長く大切に使われていくことを願いながら、作品を作っているのです。