陶芸家の需要、現状と将来性

陶芸家の現状

かつて「焼きもの」はどこの家庭にも当たり前のようにあるものでした。

花瓶、急須や湯飲み、お茶碗、来客用の食器セットなど、さまざまな場面で焼きものの器が活躍していたのです。

また欠けてしまった部分があれば修理をして、長い間ひとつのものを大切に使い続けるのがもともとの日本人のスタイルでした。

しかし近年、軽くて割れないプラスチックやメラミンなどの新しい材質の食器が流通するようになるにつれ、ライフスタイルは変化してきています。

扱いに気をつけなければいけない焼き物よりも「割れないもの」「壊れたらすぐに捨てられるもの」を重視して、日常的にプラスチックやメラミンの食器を利用する人も増えました。

さらに、外国産の安い器が輸入されるようになり、ディスカウトショップで非常に安い値段で手に入るようになったことも、焼きものの売り上げに大きな影響を及ぼしています。

このような時代の変化を受けて、陶芸家のなかには売り上げが伸びず苦労している人は少なくありません。

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陶芸家の需要

焼きものの需要が減るにつれ、陶芸家を志す人は少なくなってきていますが、まったく需要は無くなることはありません。

地域によっては、若手の働き手が足りなくて悩んでいるところもあります。

地域の伝統を守っていたベテランの職人が続けてきた工房が、後継者不足のために閉鎖されてしまう事態も起きています。

今後、若い人たちにも焼きものの魅力を伝えていくにはどうすれば良いのか、頭を悩ませながら、たくさんの陶芸家たちが奮闘しています。

厳しい試練はたくさんありますが、そのぶん大きなやりがいや挑戦のしがいがある職業であることは間違いないでしょう。

陶芸家の将来性

陶芸家の働き方も大きく変わり始めています。

製造工程のなかで機械をうまく取り入れることにより、体力仕事を減らすことができるようになりました。

そのため女性やお年寄りなど体力に不安がある人でも仕事がしやすくなり、女性も陶芸家を志す人や、定年退職をしてから陶芸の道に進むという人も増えてきています。

また、かつては材料を地元で手に入れなくてはならず、焼きものが盛んな地域や土の産地でしか陶芸はできませんでした。

しかし、物流の発達により材料を全国から手に入れることができるようになったので、産地から遠く離れた場所でも工房を開くことができるようになりました。

これまで体力面や居住地域により働くことをあきらめていた人でも、働きやすい環境が整ってきています。

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陶芸家の今後の活躍の場

これまでは陶芸家が作品を売るには、個展や作品展などを開いたり、工房内にギャラリーを設けたりするのが主流でした。

しかし近年ではインターネットを使い、ネットショップを通じて作品を販売する方法がメジャーになっています。

自分の暮らしたい土地で自分のペースで仕事をし、ネットを使って販売するという自由なスタイルで働く陶芸家も増えてきています。

自分のアイデアを使ってどんどん挑戦してみたいという人にとって、陶芸家はまだまだ可能性のある仕事といえるでしょう。