小説家になるには

小説家になるには

文学賞でのデビューが一般的

小説家としてデビューするとは、自分の小説が書籍として売り出されることです。出版社の主催する文学賞に応募し、賞を受賞して書籍化されるというのが、一般的なデビューまでの流れです。

この方法が最もプロとして生きるための近道です。なぜなら、全国出版してくれるからです。地域限定や書店限定では発行部数は望めません。

文学賞に受賞したということは、選考委員である有名小説家に一定の評価を受け、お墨付きをもらうことになります。またハードカバーにも「○○賞受賞作品」と帯ができて消費者を惹きつけることができます。

なんにせよ、一度は文学賞への応募からはじめてみるのが良いかと思います。

小説の代表的な賞

文学賞以外でデビューする4つの方法

文学賞を受賞するのが小説家デビューの近道ですが、プロとしてデビューを飾る方法は他にもあります。

1.出版社と契約して自費出版
2.自分で一から出版まで行う
3.文芸倶楽部に所属する
4.インターネット上で小説を公開して、出版社に目をつけてもらう

1.出版社と契約して自費出版

こちらは出版社と提携して出版化に至る方法です。自費出版を推奨している出版社は主に文芸社と日本文学館です。ただし、しっかりと編集の手が加わるので、自己負担率は100万から200万ほどかかるケースもあります。

また、この自費出版の場合、全国の書店に置いてもらうことはできません。出版社が契約している書店に限ります。出版社とその書店との契約は「ここの棚のスペースには常に当社の本を置かせてください」という内容です。ですので、比較的狭いスペース置く形になります。

2.自分で一から出版まで行う

これは同人誌がそうですね。自分で書いて、印刷会社に依頼して印刷してもらい、コミックマーケットなどで販売して収益を得るという方法です。

ただし、小説に置き換えた場合、本にすることはできても、それを売る場所に困るかと思います。もしコミックマーケットに出せたとしても、ジャンルが偏ります。一応商業出版という形になるので、プロとして扱われるのですが、やはり一線引かれているのが現状です。

3.文芸倶楽部に所属する

3の方法は、数十年前は今の文学賞デビューのように一般化されていました。これはアマチュア小説家が集まって団体を作り、会員がお金を出し合って出版化させます。当時はこちらがむしろ主流のプロデビューへの方法で、このような団体が出した本の中から芥川賞やその他の賞が選んでいた時期もありました。

実際、現在の大御所と呼ばれている小説家にも依然としてこの団体を支持している傾向があります。なぜなら、この会員は本当に小説を書くことが好きな人ばかりで、文章力もプロと比較しても遜色ないほど高いので、ぽっとでの文学賞受賞者と異なり長生きすると言われています。

現在でも数は少ないですが、まだ存在している団体もありますので、一度調べてみるのもいいでしょう。

4.インターネット上で小説を公開して、出版社に目をつけてもらう

最後のネット上での公開ですが、こちらは2000年以降若者を中心に一時期大流行しました。中には出版社が目をつけて、書籍化、映画化、ドラマ化に至った作品もあります。

しかし、このようなネット上で公開してプロデビューする方法というのは現在ではあまり現実ではありません。なぜなら、一度廃れてしまった流行というのは復活の兆しが難しいからです。

こと小説に関しては、やはり文学作品としての色が濃いので、大衆小説があまり受け入れられなくなりがちです。

もともと小説家には「プロ」という言葉は使われません。なぜなら、小説を書くことは誰にでもできますし、想像を文章化することにプロもアマチュアもないからです。

ですので、商業出版している小説家を線引きするためにプロと呼んでいるに過ぎないということを覚えておきましょう。作家のほとんどの方はそれをよく理解しているので、自分たちのことを「俗にプロと呼ばれる作家」と表現しています。

プロデビューしたい方は上記のような方法で商業出版し、「俗にプロと呼ばれる作家」の仲間入りをしましょう。

出版社への持ち込みについて

出版社への持ち込みは厳しい状況

昔は出版社への持ち込みも可能でした。しかしながら、近年それも廃れてしまい、実際持ち込んでも門前払いが関の山です。

理由はあります。昔は小説というのは非常に人気があり、売れていました。しかし、読書離れが続く近年、出版社も書籍化する小説家を厳選しなければならないのです。

書籍化には数百万円という金額がかかります。またPRや広告費にもお金をかけなければならないため、重版されないとかなりの赤字を被ることになります。また、書店というのは売れない本を返品する権利を持っているため、赤字を被るのは出版社のみとなってしまいます。

よって、現在出版社になんのツテもなく持ち込みするのは現実的ではありません。ただし、持ち込みする出版社主催の文学賞やコンテストに落選したものの最終予選まで残った、などという経歴があれば、編集者が目を付けてくれる可能性はあります。