【2022年版】小説家の年収はいくら? 収入や印税の仕組みついてくわしく解説



小説家の給料は、おもに原稿料と印税で、人気作家になればなるほど原稿料は高くなります。

基本的には売上げが給料・年収になります。

売り上げも人それぞれで、新人小説家の場合、一般的に初版1000部~2000部なので、印税が10%の場合10万円となります。

小説を執筆する労力と時間を考えると、この金額は決して高いとは言えないのが現状です。

この記事では、小説家の給料・年収について解説します。

小説家の平均年収はいくら?

小説家の収入は原稿料と印税の2つから成り立っています。

原稿料は一枚当たりの値段は作家によって異なり、人気作家になればなるほど原稿料は高くなります。

印税は、出版された本が一冊売れる度に規定の金額が支払われる仕組みで、本が売れれば売れるほど印税も高くなります。

小説一冊あたりの印税は100円~200円程度です。

重版がかかったり、小説を多く出版したりすれば収入も増えますが、実際に小説家の仕事のみで収入を立てられるのは一部の方のみです。

ここではタイプ別に収入を紹介します。

兼業作家の場合


兼業作家は、小説家以外の仕事もしている作家のことです。

兼業作家がしている仕事は一般的な会社員から医者などの専門的な仕事までさまざまです。

すでに有名な賞を受賞したり、専業作家として働いたりしている人のほとんどは、もともと兼業作家として働いていました。

日本では専業作家の数が圧倒的に少ない傾向にありますが、これは経済的に自立が難しいという理由が大半です。

新人のうちは、50枚の原稿用紙を書いても、1枚2,000~5,000円という相場で計算すると、月収は10~25万円程度にしかなりません。

小説家は安定的に仕事をもらえるとも限らないため、収入を得るために他の仕事をしながら少なくないのです。

専業作家の場合


専業作家の年収は200万円〜500万円と幅が広く、専業作家でも年収200万円に満たない人もいれば、平均を大きく上回り1000万円以上を稼いでいる小説家もいます。

有名な賞を受賞したり、ベストセラーと言われる小説を出版したりすれば、年収は億単位になることもあります。

兼業作家から専業作家になるタイミングとしては、安定した年収というよりも、小説家としての仕事量が増え安定して仕事をすることができるようになり、兼業では対応できなくなったというときが多いようです。

新人小説家の場合


新人小説家の場合の平均年収は大体100~200万となります。

デビューするためにはまず新人賞に応募し何かしらの賞を受賞することからはじまりますが、新人小説家はこうした新人賞の賞金やデビュー作の印税が収入源です。

デビューしてすぐに次回作が決まったり、作品がメディアミックス化されたりする人もいますが、ほとんどの作家の場合はこの2つの収入がメインとなるでしょう。

新人賞の賞金は、50~100万円ほどが一般的です。

新人の場合、印税は1冊につき価格の5~8%ほどになることが多いです。

一般的な小説の初版が8000部とされていることから計算すると、一冊1000円の本で印税8%の場合、印税は64万円です。

デビューしたとしても、こうした賞金と印税のみの収入で生活していくのはかなり難しいといえるでしょう。

近年ではインターネットで小説を発表したり、気軽に応募できる新人賞が増えるなど、昔に比べるとデビューへのハードルは低くなってきています。

一方で、新人賞の賞金や書籍化したときの印税が低く抑えられるようになってきています。

ベストセラー小説家の場合


ベストセラー作家の場合、販売部数が桁違いになり、印税収入はぐっと増えます。

印税は一般的に10%とされますが、ベストセラー作家の場合は12%を超えることもあるようです。

例として、1冊1,500円の本で印税10%とすると、発行部数が1万部で150万円、10万部で1,500万円、100万部で1億5,000万円にもなります。

またベストセラー作家は、TVに出演したり雑誌のインタビューを受けたりすることでも収入が得られます。

村上春樹や東野圭吾など、誰でも名前を知っているようなベストセラー作家になると、年収は億単位になることもあります。

小説家の給料・年収の特徴

小説家の原稿料

小説家の原稿料とは企業との契約で払われるもので、一般的に原稿用紙1枚(400文字)あたりに対しいくらという風に決められます。

月刊誌の連載や新聞連載・単発の執筆などで発生します。

単発の執筆の例
  • 雑誌の企画
  • コラム
  • 月刊誌の穴埋め

1枚当たりの値段は作家によって異なり、1枚あたり新人では2,000~5,000円程度、一般的には4000円から3万円と言われ、ベストセラー作家や売れっ子作家の場合は当然高くなります。

たとえば雑誌で連載をしている場合、一回につき原稿用紙四十枚ほど、一枚4000円だとすると収入は16万円になります。

小説家の印税のしくみ

小説家は、出版された本が一冊売れる度にあらかじめ決められた収入が得られます。

これを印税といいます。

印税のパーセンテージは出版社によっても異なりますが、おおよそは10%です。

一冊1,000円の本を売ったとしても、小説家の手元に入ってくるのは100円です。

300万円を得るには、年に3万部の本を売り上げなければなりません。

小説家の最大の収入がこの印税となるため、多くの小説家はできるだけ印税のパーセンテージが高い出版社から出版したいと考えます。

本を書き上げたときの収入

本を書き上げたときの収入
  • 連載小説による原稿料
  • 連載が終了後、単行本として出版したことによる印税
  • 数年後、単行本が文庫本化されたことによる印税

小説家の中には連載を嫌がり、書下ろしにこだわる人も大勢おり、その場合は印税のみとなり原稿料は入りません。

しかし出版の際に「書き下ろし小説」と銘打つことで発行部数も伸び印税が高くなる傾向にあり、どのように収入を得るかは一長一短です。

その他の仕事

有名な賞を受賞したり、作品がメディアミックス化され誰もが名前を知るような小説家になったりすると、作家の仕事以外にもさまざまな仕事が舞い込みます。

学校や企業から講演依頼を受けると講演料が支払われますし、テレビやラジオ、雑誌に出演したりすればギャランティが支払われます。

「文化人」としてテレビやラジオのコメンテーターとして番組にレギュラーで活躍する人もいます。

また作家志望の人に書き方のノウハウを教える講師として働いている小説家も少なくありません。

さらに、小説がドラマ化、映画化などされた場合には、権利料が発生し、収入を得られます。

小説家の待遇は?

小説家は基本的に会社で働くことはなく、基本的に自営業のため個人事業主・フリーランスとして扱われます。

そのため福利厚生などの待遇は期待できません。

また仕事もほとんど一人でこなさなければならず、仕事以外のスケジュール調整や金銭面の管理も自分で行わなくてはなりません。

小説を書く才能だけでなく、こうした管理能力や知識も求められます。

小説家が収入を上げるためには

ベストセラーを出版してメディアミックスを狙う


作家の年収アップには、まずベストセラーを出版することが一番です。

書籍が書籍の売り上げが伸びれば伸びるほど印税も入りますし、小説家としての知名度も上がります。

またメディアミックス化(アニメ、マンガ、ドラマ、映画、ゲームなど)によって権利料収入が発生します。

賞を獲得して認知度を増やす


芥川賞や直木賞など、誰もが知るような文学賞を受賞すれば、知名度が上がり印税や原稿料も高くなります。

有名な賞を受賞すれば、作品がテレビや雑誌で取り上げられるだけでなく、小説家自身にも注目が集まりますので、テレビやラジオへの出演など小説以外の仕事も増えてきます。

インターネットに活躍の場を広げる


近年はジャンルの多様化や小説投稿サイトの利用者の増加から、インターネット発の小説家も増えてきています。

出版不況もあり、紙媒体は今後縮小傾向になると考えられるため、有料サイトをはじめとしたインターネットで作品を発表するなど活躍の場を広げていく必要があるでしょう。

また、電子書籍の購買者数は年々伸びており、紙の本より印税が高め(15%など)に設定されていることがほとんどです。

今後は新作を電子書籍で出版する作家も今後は増えてくると考えられます。

新たなジャンルに挑戦する


近年はライトノベルのように、軽いタッチで読める作品が受けています。

こうした作品は売上も増えているため、純文学にこだわらずさまざまなジャンルに挑戦していくことが大切です。

とくに、アマチュアでも作品を投稿できるサイトは、純文学よりもライトノベルのような軽いタッチで若者に受ける作品が人気のため、こうしたジャンルは今後ますます人気が加速するでしょう。

また、小説以外にもゲームやドラマのシナリオを書いて脚本家としても活躍したり、コラムやエッセイを執筆したりしている作家がふえています。

さまざまなジャンルの文章を書き分けることができれば、より収入は増えていきます。

小説家・作家として生計は立てられる?


小説家は本が売れなければ収入がありません。

そのため小説家の仕事だけで生計を立てることは難しく、多くの小説家は他に仕事もちながら兼業作家として働いています。

専業作家は小説家の中でもごくわずかですが、専業でも裕福な暮らしができているのはごくわずかです。

一方で、芥川賞や直木賞といった文学賞を受賞した作家のなかにも兼業作家は多く、必ずしも専業作家でなければベストセラーは書けない、というわけではありません。

小説家で年収1000万円を目指せる? 年収1億円の人はいる?


1冊1000円、印税10%の場合で計算すると、発行部数100万部の小説を書けば約1億円の印税がもらえます。

ベストセラー作家のなかには数十万部~百万部を売り上げている人も少なくありませんので、こうした作家は年収1000万円を超えていると考えられます。

お笑いタレントの又吉直樹さんが書いた『火花』は、第153回芥川龍之介賞を受賞し、近年まれにみる大ヒットとなり240万部を売り上げました。

このように作品がベストセラーとなれば年収一億円も夢ではありませんが、毎年コンスタントに作品を書き、年間100万部を売り上げるということは相当難しいことです。

「小説家の年収・収入」のまとめ

小説家の主な収入源は印税と原稿料です。

出版された本が一冊売れる度に規定の印税が入り、パーセンテージは出版社によっても異なりますが、おおよそは10%です。

小説家の仕事のみで生計を立てているひとはごくわずかで、多くの小説家は兼業をしながら作品を発表しており、高収入を目指すのは難しい職業です。

とはいえ、作品が一度ベストセラーになれば、年収1000万を目指すことも夢ではありません。

出版不況もあり、紙媒体は今後縮小傾向になると考えられるため、有料サイトをはじめとしたインターネットで作品を発表するなど、ジャンルを超えて活躍の場を広げていく必要があるでしょう。