家庭裁判所調査官と裁判所書記官の違い

採用試験の違い

家庭裁判所調査官は裁判所職員採用総合職試験(家庭裁判所調査官補)の試験に合格、採用され、2年間の研修を受けることで家庭裁判所調査官に任官されます。

一方で、裁判所書記官になるには、裁判所職員採用試験(裁判所事務官)に合格し、裁判所事務官として採用された後、一定の期間勤務。

その後、裁判所職員総合研修所書記官養成課程入所試験に合格し、研修所で約1〜2年の研修を受けることが必要になります。

役割の違い

裁判所書記官は、法廷立会、調書作成、訴訟上の事項に関する証明、執行文の付与、支払督促の発布など、公に証明する書類を作成することができる法律の専門職として固有の権限が与えられています。

また、事件に関わる多くの法令や判例を調査し、事前に争点を整理したり、コートマネージャーとして弁護士、検察官、訴訟当事者等と直接打ち合わせを行い、裁判が円滑に進むように、進行管理という大きな役割を担います。

たとえば家庭裁判所での少年事件の場合、家庭調査官は少年の犯した事件の原因や少年の抱える問題などついて調査を行い、裁判官が審判期日に処分を決定します。

一方で裁判所書記官は送致書や証拠書類の点検、また審判期日に少年や保護者を呼び、調書の作成を行います。

その他、裁判所書記官は、家庭裁判所に訪れる多くの事件の当事者に対して書類の書き方や手続きの流れなどを説明する窓口の役割を担います。

また、裁判官や家庭裁判所調査官、参与員などのさまざまな職種のメンバー、また少年鑑別所や保護観察所等の連携機関との調整や情報交換を行い、審判までの進行がスムーズに行われるように取り計らいます。

勤務先の違い

家庭裁判所調査官の場合、基本的には家庭裁判所への勤務となりますが、その他、キャリアや昇進に応じて高等裁判所等への勤務があります。

裁判所書記官は、法廷が適切な手続きで行われるため、内容を公に証明する調書を作成します。

そのため、裁判所書記官が立ち会わないと法廷を開くことができないこととなっています。そのことから、裁判所書記官はどの裁判所にも配置されます。