テレビ局の「技術職」の仕事とは? 撮影の裏側を支える仕事を紹介
撮影の裏側を支える仕事
テレビ局には、番組作りを技術的な側面からサポートする技術職の仕事があります。
世間に最もよく知られている職種は「カメラマン」ではないでしょうか。
屋外でロケを行うときやスタジオで中継を行うときに、放送用のカメラや三脚などさまざまな機材を駆使して映像を撮影するのが仕事です。
撮影機材に対する知識はもちろんのこと、重いカメラを担いで走り回る体力や、ディレクターの意図を汲み取るコミュニケーション能力が必要とされます。
カメラマン以外にも、音楽番組やインタビュー番組を収録する際にマイクやスピーカーなどのPAシステムを取り扱う音声担当スタッフがいます。
また、スタジオのライティングをデザインする照明担当スタッフもいます。
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職人の技が試される技術職
カメラの撮影やPA作業、ライティングは、スタッフの技術がそのまま仕事のクオリティに直結します。
腕に自信のあるカメラマンが撮った映像というのは、素人が見てもすぐにわかるくらいに美しいものです。
技術があるスタッフはディレクターやプロデューサーからさまざまな現場に駆り出されるので、場数を踏むことでさらに上手くなることができます。
こうした事情もあり、技術職は、職人気質で自分の技を磨くことに熱心な人が多いといわれています。
それぞれが自分の得意分野の知識やスキルを最大限に発揮することで、よい番組を作ることに貢献しているのです。
放送システムを構築する仕事
技術職のなかには、番組作りそのものではなく、放送のシステム全体を支える仕事もあります。
たとえば、日本では平成23年7月24日に地上アナログ放送が終了し、地上デジタル放送、いわゆる地デジに移行しました。
アナログからデジタルに移行するということは、テレビ局にある設備や機材を全面的に最新のものに入れ替える必要があるということ。
さらに、アナログのときにはなかった双方向性の「データ放送」を実現させるために、新しいシステムも構築しなければいけません。
こうしたことを実現するための技術的な設計を考えるのが、放送システムに携わる技術職の仕事なのです。
電気や通信、プログラミングに関する知識に関しては誰にも負けないというスペシャリストだけが集う世界です。
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テレビの未来を夢見て開発
地デジ化した後もテレビの進化は止まることなく、昔に比べると大型のテレビも圧倒的に増えています。
少し前には「3Dテレビ」と呼ばれる立体的な映像が楽しめるテレビが注目を集めました。
最近は「4Kテレビ」と呼ばれるフルハイビジョンの4倍のきめ細かさで表現できるテレビが、一般家庭に普及しつつあります。
近い未来には、さらに美しい映像を実現することができる「8Kテレビ」が普及するのではないかといわれています。
大型の画面や色鮮やかで美しい映像、臨場感あふれる音。
可能性が広がるテレビに合わせて、高品質な映像や音声を放送できるように新たな機材やシステムの開発を行うのも、技術職の仕事です。
開発に携わる仕事はテレビの未来を切り開くことに直結するので、チャレンジ精神のある人には最適な職場でしょう。