通信会社の年収はいくら? 給料についてくわしく解説

通信会社の平均年収・給料の統計データ

時代の先端をいく通信業界には、給料水準の高い会社も多いです。

とくに大手通信キャリアに勤める人であれば、年収1000万円を越えるケースも珍しくはありません。

ただし、会社によっても収入のバラつきは激しく、中小やベンチャー系の通信企業では、大手通信キャリアの半分程度の収入額となることもあります。

通信会社の平均年収・月収・ボーナス

求人サービス各社の統計データ

職業・出典 平均年収 年収詳細
通信保守
(Indeed)
471万円 時給:1,991円
月給34.0万円
通信工事
(求人ボックス)
401万円 月給: 31万円
初任給: 21万円
全体の給与幅 :321〜793万円
派遣社員:平均時給1, 445円
アルバイト・パート:平均時給972円
通信インフラ設計・構築・設置
(転職会議)
468万円 20代前半:平均 316 万円
20代後半:平均 423 万円
30代:平均 480 万円
40代以上:平均 687 万円
テクニカルサポート・ヘルプデスク
(マイナビエージェント)
414万円 20代の給料:372万円
30代の給料:458万円
技術系(IT/通信)全体
(DODA)
457万円 生涯賃金: 2億5338万円
20代: 373 万円
30代 :509 万円
40代 :605 万円
50代~: 701 万円

これら各社のデータを見ると、通信系職種の平均年収は約450万円~500万円が中心であることがわかります。

通信保守や通信工事などの現場系の技術職、テクニカルサポート・ヘルプデスク系の職種などは、収入水準がやや低めであることがうかがえます。

一方、インフラ設計などを行うITエンジニア職の収入水準は良好です。

プロジェクトマネージャークラスになると平均年収が600万円を越えることも少なくありません。

通信キャリアの総合職の水準は、これよりも高く、30代40代で年収1000万円を越えることもあります。

通信会社の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

例として、20代後半、月収28万円の通信会社社員をモデルケースにします。

  • 月収28万円
  • ボーナス112万円(夏冬1回ずつ、計4か月分)
  • 月収にボーナスを足すと年収448万円

各種社会保険料や所得税など差し引いた「手取り額」については、約23万円が目安です。

通信会社の初任給はどれくらい?

通信会社の初任給は、NTTドコモやKDDIといった大手であっても大卒で約22万円が目安となります。

大学院修士了は約24万円、博士了は約28万円というように、大学院修了者の給料は少し高めです。

逆に短大・専門学校卒の場合は、約20万円の初任給となることもあります。

通信会社の福利厚生の特徴は?

通信会社にはすでに成熟した企業も多いため、各種社会保険、各種財形貯蓄制度、社員持株会、退職金制度、住宅補助、独身寮など、一般的な福利厚生が完備されている会社がほとんどです。

また「柔軟な働き方」を目指す企業も多く、リフレッシュ休暇、育児・介護休職、フレックス制度、テレワーク勤務、時短勤務などの制度を設けている会社も目立ちます。

NTTグループ、KDDIグループなど企業グループに所属している通信会社も多く、グループ内での団体保険や保養施設などを利用できることもあります。

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通信会社の給料・年収の特徴

給料の考え方

一般的な通信会社の給料の内訳は、基本給、ボーナス、各種手当、インセンティブ報酬です。

新卒の「総合職」として採用された場合、ジョブローテーションでさまざまな職種を経験しながら、年齢があがるにしたがって基本給やボーナスがアップしていきます。

係長や課長、プロジェクトマネージャーなどの管理職になると役職手当などが追加され、給料がさらに上がります。

成果主義を採用する会社も多い

通信会社で目立つのは、経験年数よりも成果や能力を重視して評価する「成果主義」を採用する企業です。

成果さえあげれば、スピード出世で若くして管理職につけることもあり、20代のうちから役職手当がつくこともあります。

成果主義の会社では、インセンティブ報酬の額も大きくなりやすく、とくに営業職のような成果が問われやすい職種であれば、インセンティブ分で月収額が倍増することもあります。

通信会社の勤務先別の給料・年収

大手通信キャリアの給料

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクなどの大手通信キャリアの給料水準は高く、20代でも年収500万円以上、30代を越えると年収1000万円に近い社員も多くなります。

社員の給料に対する満足度も総じて高く、「世間一般よりも高い水準の給料を貰っている」と実感している社員が多いようです。

家賃手当が8割近く支給されるなど、大手では福利厚生面の待遇も良好です。

中小通信会社の給料

格安スマホ会社やベンチャー系インターネットプロバイダのような中小の通信会社では、大手から比べると給料水準はやや低くなりがちです。

平均年収としては、約500万円~600万円クラスの会社が中小には目立ちます。

ただし、中小でも特殊な分野で強みのある会社や、業績好調で成長中の会社であれば、大手に匹敵する額の収入が得られることもあります。

携帯販売会社の給料

携帯ショップの販売員や店長などは、NTTドコモやKDDIといった通信キャリアの社員ではなく、携帯販売を専門とする会社の社員が担当しています。

携帯販売会社の平均年収は約400万円~500万クラスであり、給料水準はやや低めです。

ただし携帯販売会社は成果主義の強い会社も多く、携帯やスマホの販売台数しだいで多額のインセンティブ報酬が得られることもあります。

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通信会社社員が所属する代表的な企業の年収

会社名 平均年収 平均年齢
NTTドコモ 870万円 40.1歳
KDDI 930万円 42.8歳
ソフトバンク 782万円 39.7歳

出典:2019年現在(各社有価証券報告書より)

NTTドコモの平均年収

NTTドコモの平均年収は870万円であり、30代以降から年収800万円を越える社員が増えてきます。

育児や介護などライフスタイルに合わせた多用な働き方も推進しており、社員自身が働き方のスタイル(人事異動の範囲等)を選択できる「コース選択型人事制度」を導入しているのも特徴的です。

KDDIの平均年収

KDDIの平均年収は930万円であり、入社数年程度で主任を任せられ、20代のうちに年収600万円クラスに到達する人も少なくないようです。
KDDIも働き方の多様化を推進しており、退職6年以内の社員であれば再雇用する「退職者の再雇用制度」を用意しているのも特徴的です。

ソフトバンクの平均年収

ソフトバンクは、大手中でも成果主義の強い会社です。

成果や実力しだいで若いうちから年収1000万円に届く社員もおり、社員のやりたいことを積極的にチャレンジさせてくれる社風でもあります。

スポーツ、芸術、研究活動などでNo.1になった人のみを採用する「No.1採用」という新卒採用を行っているのも特徴的です。

通信会社の正社員以外の給料・年収

派遣社員

派遣社員の給料は、時給1500円~2000円程度が目安です。

派遣社員を積極的に採用している職種として、回線工事のスタッフ、コールセンタースタッフ、販売スタッフ、事務スタッフなどが挙げられます。

回線工事のように特殊なスキルが必要な職種は、時給がやや割高の傾向が見られます。

アルバイト

アルバイトの給料は、時給1000円~1300円程度が目安となります。

アルバイト採用は、コールセンタースタッフや販売スタッフなどの職種で積極的に行われています。

フリーランス

フリーランスの人材を求めている通信会社もあり、主にシステムエンジニアネットワークエンジニアなどのIT系の職種ではフリーランスへの発注が盛んです。

収入水準としては、通信システムの開発案件などであれば月単価50万円~80万円程度の案件が目立ちます。

通信会社社員が収入を上げるためには?

大手になるほど「役職手当」の恩恵が大きくなるため、成果を上げ、管理職に昇進し、役職手当を増やすことが収入を底上げする上で重要になります。

エンジニア職の場合は「技能」面も給料査定で重視されるので、高度な技術スキルを身に付けること、また開発プロジェクトをまとめるスキルを伸ばすことも大切です。

会社的な問題でどうしても給料が頭打ちになってしまう場合は、別の会社に転職するというのも一つの解決策でしょう。