女性の通信会社社員のキャリアパス・結婚後の生活

女性の通信会社社員の現状

通信会社では女性社員も多く活躍しています。

近年は総合職として、営業、企画、マーケティング、あるいはエンジニアなど、幅広い業務に携わる女性社員が増えています。

経験を積み、リーダーや管理職につく女性も少なくなく、企業側としても女性のキャリア形成の支援に積極的です。

大手通信キャリアの「KDDI」では、企業力強化につなげる上で女性が経営の意思決定に参加することが重要と考えています。

人事評価権限を持つ「ライン長」への女性200名登用が、2020年までの目標です。

通信業界は変化のスピードの早い業界です。

性別・年齢・国籍などを問わず、さまざまな個性や価値観を持つ社員を取り入れ、変化に対応できる強い組織や新たなビジネスを創ろうとしています。

そのため実に多彩な人々が働いており、それぞれの価値観やライフスタイルに合せた多様な働き方を提供する会社も多くなっています。

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女性の通信会社社員の強み・弱み

女性の強み

通信業界では、チームプレイが求められる職種が多めです。

技術職ではプロジェクトやチームを組んで研究開発を行います。

営業職なら、エリア各店舗のまとめ役や橋渡し役をまかされることもあります。

女性ならではの対話力、丁寧な対応や気配りなどが生きることもあり、女性のほうががお客さまとよい信頼関係が築けることもあります。

また、通信業界は変化のスピードが早く、その時々のトレンドを追う必要もあるため、流行に敏感で、女性ならではのニーズが理解できることも、強みの一つとなります。

女性の弱み

通信業界では、ブロードバンド、5G、IoT(Internet of Things)など続々と新しいテクノロジーが登場してきます。

また、通信業界はすべてが「システム」で構築されているビジネスモデルであるため、データや数字を重視してものごとを見なければならないことも多いです。

女性社員のお洒落なイメージだけ求めて通信業界に入社してしまうと、データや数字を重視する社風と合わないかもしれません。

女性社員の結婚後の働き方・雇用形態

総合職として入社した女性社員の場合、もともとキャリアウーマン志向の人が多いこともあり、結婚を機に家庭に入る女性はあまりいません。

結婚後も、そのまま正社員の総合職として、結婚前と同じように現役で働く人が多めです。

また、通信業界ではライフスタイルに合わせた多様な働きを方を推進しており、「時短勤務」や「在宅ワーク」などさまざまな制度を設ける会社も多いです。

そのような会社側が用意する豊富な支援制度を利用して、女性社員の多くが家事や育児と仕事との両立を図っています。

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通信会社社員は子育てしながら働ける?

子育てと両立させる女性もいる

通信業界では多様な働き方を推進する企業が多く、子育て支援に関する制度も多数用意されています。

出産後1~2年は育児休暇で休み、復職後は週1~2回程度、時短勤務や在宅勤務を行い、育児との両立を図る女性もいます。

社内に保育所が設置されている会社なら、朝は子どもと一緒に出社し、保育所に預けてそのまま働くことも可能です。

子育て支援

参考として、大手通信各社の子育て支援制度などをご紹介します。

<各社の子育て支援>
・NTT東日本:豊富な福利厚生制度を用意、育児休暇取得率は95%を達成(2018年度実績)
・NTTドコモ:社員自身が働き方のスタイル(人事異動の範囲等)を選択できる「コース選択型人事制度」を導入、時短勤務・残業制限・深夜労働の制限など、さまざまなプランを用意
・KDDI:結婚・育児・介護などで退職した社員を、最大6年まで「再雇用」する制度を用意

このように大手の通信会社では、子育て支援の制度が充実しており、女性が働きやすい環境が整備されています。

また、最近は中小やベンチャーの通信会社でも、大手に匹敵する環境を用意する会社も増えてきています。

子育ての弊害

同時に、通信業界で働くうえで、次のような苦労もあります。

<子育ての苦労>
・営業職ではお客さまの都合に左右されて残業が発生しやすい
・ノルマが達成できない場合に残業が発生しやすい
・技術職では納期前などに長時間残業が発生しやすい

また、ネットワーク監視スタッフやコールセンタースタッフなどの一部の職種では、シフト制の変則勤務を採用していることがあります。

職場によっては深夜シフトとなるので大変です。

全国展開している通信会社の総合職は、各支店への出張や転勤、海外赴任を命じられることもあるので、子育てする女性の悩みでしょう。

子育て支援の制度が充実している会社でも、現場の状況によっては無理をしてでも働かなければならない場面もあります。

特に総合職として採用されている社員や役職のある社員は責任も大きくなるため、子育てと責任の両立は苦労の連続でしょう。

通信会社社員は女性が一生働ける仕事?

基本的には定年まで働ける

通信会社では、正社員であれば65歳前後を定年としている会社が多いです。

総合職で採用された場合、年齢の若いうちはさまざまな職種をジョブローテーションで経験し、30代40代頃より役職が与えられ、60代で定年を迎えるのが一般的です。

「能力に著しい問題がある」、「トラブルを起こした」など特別な理由がなければ、基本的には定年まで腰を下ろして働くことができます。

ただし、近年は「成果主義」を採用する企業も増えてきており、成果の出ない社員にはリストラや早期退職が求められることもあります。

定年後も一生働ける?

通信業界は収入水準も高めであるため、定年後は、現役時代に稼いだ蓄えや退職金をもとに、ゆったりとした老後の隠居生活をおくる人が多めです。

最近は「定年後再雇用」を実施する会社もあり、希望者は定年後も働き続けることが可能となっています。

通信業界で身に付けた経験やスキルを武器に、定年後にフリーランスとして独立する人もいます。

意欲や能力次第では、一生働くことも不可能ではありません。

ただし変化の激しい通信業界では、変化に対応できる柔軟な発想、気力、体力も必要になるので、高齢になっても働き続けるにはそれ相応の覚悟も必要です。