ネイリストから他業界への転職はある?

ネイリストは、若い女性を中心に「なりたい!」と憧れる人が多い職業です。

しかしながら、いざネイルサロンなどの現場に入ると、理想と現実のギャップを感じたり、想像以上に大変だったりして、すぐに辞めて転職を考える人も多いのが現実です。

ここでは、ネイリストを辞める理由で多いものや、離職後にどのような仕事へ転職する人が多いのかなどについて解説していきます。

ネイリストは転職する人が多い?

ネイリストの離職率は、他の職種に比較しても高めです。

ある調査によれば、新人ネイリストがネイルサロンに就職した場合、1年後には半数~8割の人が辞めるというデータが出ています。

厚生労働省が発表した新卒(大卒)の1年以内の離職率は1~2割前後、3年以内合計離職率が3割前後となっていることと比べると、ネイリストの離職率の高さが際立ちます。

もちろん、サロンなどネイリストの勤務先によっても離職率には差がありますが、早い段階で辞めて転職する人も決して少なくないのが実情です。

ネイリストの転職理由は?

給料が安く、労働に見合わないと感じた

ネイリストの平均年収は300万円程度で、他の業界・職種と比べた場合でも、あまり高いとはいえません。

とくに新人や経験が浅いうちはアルバイト待遇ということも多いです。

一人前になるまでには、実質強制的な居残り練習をしなくてはならないことも珍しくありません。

ネイリストは華やかに見られがちですが、仕事では残業・早出も多く、それでいて給料は低めと、心身ともにハードな日々を送る覚悟が必要です。

もちろん、技術や経験を積めば昇給や、独立・開業による年収アップなどが見込めますが、そこに到達するまでに挫折してしまう人もいるのです。

接客にストレスを感じるようになった

ネイリストは施術中、お客さまに心地よい時間を過ごしてもらうために、お客さまにあわせて会話量を調整したり、会話の内容を変えたりする必要があります。

非常に気を遣いますが、それでもお客さまから理不尽な要求をぶつけられたり、ときにはクレームを受けたりこともあります。

ネイル自体は好きでも、接客が苦手、向いていないと感じて辞めてしまう人も多いです。

結婚・出産などライフスタイルの変化

ネイリストは女性が圧倒的に多いため、ライフスタイルの変化に際して、環境・周囲の理解が得られず辞めてしまう人も多いです。

ネイルサロンは比較的小規模な場合が多く、一般企業に比べて育休、産休、有給の制度が不十分でなかったり、実質利用ができなかったりします。

ライフスタイルの変化にも対応できるような働きやすい業界や業種に転職し、ネイルは趣味で行うと割り切るネイリストもいます。

ネイリストの転職状況・需要

ネイリストが他の職業へ転職するときは、大半の人が未経験者としてのスタートになるでしょう。

そのなかでも、ネイルメーカーの営業職や企画職であれば、ネイリスト経験・資格を強みにできる可能性が高いです。

また、ネイル用品店などネイルの関連商品を扱うお店では、接客のほかに店頭に並べるサンプルチップ制作も行うことが多く、ネイリストの有資格者・経験者が優遇されることがあります。

一方、ネイルとまったく関係ない一般企業への転職となると、厳しい場合もあるでしょう。

とくに女性の人気の高い事務職へ応募する場合には、事務の経験者が有利になったり、簿記などの資格が求められたりすることもあります。

ネイリストから他業界・業種に転職する場合は、業務に関係する資格をとる、一度アルバイトなどで経験を積むなどの努力も必要になるでしょう。

ネイリストの転職先で多いものは?

ネイリストの転職で多い業種が、企業の「一般事務」をはじめとする事務職です。

求人数が多いことに加え、デスクワークが中心で肉体的な負荷も小さいため、人気があります。

さらに、ネイルメーカーの営業職や企画職に転職する人も多いです。

ネイリストとして現場でお客さまの生の声を聞き、年代別の傾向、趣味などを知っているからこそ、より高い効果のある販促イベント企画、商品営業などが可能になる強みがあります。

ほかにもネイル関係であれば、ネイルスクールの営業職や、講師に転職をする人もいます。

ネイリストを辞めたいと思っても、ネイルは好きという人が多いため、形は変わるものの、ネイル業界に携わることができるのは魅力でしょう。

また、流行に敏感でファッションが好きであれば、アパレル店員に転職する人もいます。

アパレル店員は学歴や資格などが不問であることが多く、異業種からでも転職しやすいです。

ネイリストの経験は他の仕事でも生かせる?

ネイリストは、さまざまなお客さまに関わるうちに、お客さまの気持ち・ニーズを掴む能力が高まっているものです。

さらにコミュニケーションスキルも培われるため、そうしたスキルは接客業などに生かせるでしょう。

とくにアパレル関係、エステ関係などでは美的センスを役立てながら、お客さまの「キレイになりたい」気持ちを応援するという点で、ネイリストとも共通しています。

さらに、ネイリストは1~2時間程度、集中して爪のアートを施します。

その集中力の高さを経理事務、データ入力など、正確性と地道な仕事ぶりが要求される職種に生かす元ネイリストもいます。

コミュニケーション能力や集中力は、どのような業界、業種でも求められます。

転職する際は、企業側が応募者に何を求めているか分析し、ネイリスト時代のスキル・経験をどう次の職に生かしていくことができるかを説明できるようにしましょう。

ネイリストの年齢ごとの転職状況は?

ネイリストは、年齢ごとに、おもな離職理由や転職先の選び方がやや異なります。

ネイリストになりたての10代後半~20代前半の層は、ネイリストの仕事の現実と理想のギャップに悩み、一人前になる前に辞めてしまう人が多いです。

この場合、ネイリストの仕事そのものに嫌気がさしていることも多く、他のネイルサロンに転職などはせず、ネイルメーカーや一般企業に転職することがほとんどです。

20代後半くらいの人は、ネイリストとして数年の経験を積んでいるため、キャリアアップを目指して他のネイルサロンに移ることもあります。

さらに、現場経験を生かしてネイルメーカーなどに転職したり、なかにはスカウトされたりすることもあります。

そして、20代後半~30代以降の女性は結婚・出産・育児などでライフスタイルが変化することが多いです。

十分な経験を積んでいると、柔軟に働きやすいフリーランスや自営業の道を模索するネイリストもいますが、集客や経営に不安がある人は、ライフワークバランスを重視して一般企業へ転職をする人も見られます。