ネイリストの勤務先と仕事内容の違い
目次
ネイリストの勤務先・働き方の種類
ネイリストの代表的な勤務先・働き方は、以下の通りです。
- ネイルサロン
- 美容室
- 独立・開業、フリーランス
- ネイルスクール
勤務先や働き方の違いにより、ネイリストとして意識すべきこと、役割、生活スタイルにも違いが出てきます。
上記のなかでも、ネイルサロンは多くのネイリストが勤務する場で、チェーン店・個人店などの分類があります。
店の立地やコンセプトによって、雰囲気や客層が異なり、接客スタイルや好まれるデザインにも違いが出ます。
以下では、上記に挙げたそれぞれの勤務先や働き方と、そこで勤務するネイリストの仕事について紹介します。
ネイルサロンで働くネイリスト
ネイリストの勤務先として最も多いのが、ネイルサロンです。
ひとことでネイルサロンといっても、店の立地やコンセプトによって客層が異なります。
たとえば、住宅街にあるネイルサロンは主婦層をターゲットにしているところが多く、営業時間は朝~夕方が中心です。
対して、繁華街にあるネイルサロンは、主婦や学生、OLと客層の幅が広く、夜遅くまで営業する店舗もあります。
また、店舗によって高級路線、カジュアル路線などさまざまなコンセプトがあり、求められる接客スタイルが異なります。
高級路線のネイルサロンは富裕層をターゲットにしているため、ラグジュアリーな内装で、価格も高く、1人のお客さまに対して丁寧な接客を心がける必要があります。
一方、カジュアル路線のネイルサロンは、若者層をターゲットにし、価格もリーズナブルなため、サロンは回転率を上げる必要があり、施術をいかにスピーディにできるかが重視される傾向です。
ネイルサロンに就職する場合は、立地・客層・店舗ブランド・ウリにする技術等を比較しましょう。
ここからは、さらに詳しく、ネイルサロンの「チェーン店」と「個人店」の違いを取り上げます。
チェーン店
全国に店舗を展開するネイルサロンでは、多数のネイリストが所属しています。
チェーン店の特色は、マニュアルが完備されており、新人ネイリストでも勤務しやすいことです。
企業によってはボーナス・育休制度などが整っており、働きやすい環境が整備されています。
ただ、地域内あるいは全国各地への異動を命じられる可能性があります。
個人店
個人が経営するネイルサロンは、一人ひとりのお客さまとの距離感がより近くなり、きめ細やかなサービスをウリにするところが多いです。
チェーン店に比較し、技術研修会などが少ないこともあって、ベテランのネイリストが多く在籍する傾向にあります。
昇給制度、福利厚生などについては、経営者(オーナー)の意向に依存するところが多く、傾向としてはチェーン店に比較すると劣ります。
店の雰囲気が自分にしっかりとフィットすれば、アットホームな雰囲気でやりがいをもって働けるでしょう。
美容室で働くネイリスト
最近はあらゆる美容施術をワンストップで済ませることが可能な「トータルビューティサロン」が人気です。
なかでも、髪の毛の施術とあわせて、ネイル施術を受けられる美容院が増加しています。
美容院で働くネイリストにとって重要なのは、「美容師」との連携です。
ヘアー施術の進み具合を見ながら、ネイル施術を進める必要があるほか、手が空いたきときには美容師のアシスタントなど、ネイリスト業務以外の補助を行うこともあります。
さらに、お客さまとは髪質やヘアースタイルなどについての会話も増えるため、幅広い美容知識をもち、トレンドに敏感であることが求められます。
ネイリストとして勤務しながら、美容師専門学校に通学して美容師免許の取得まで目指す人もいます。
独立・開業、フリーランスで働くネイリスト
ネイルサロンなどで経験を積んだベテランネイリストに多い働き方が、独立・開業やフリーランスです。
勤務時間や働き方の自由度は圧倒的に高くなりますが、雇われて働くのとは異なる大変さもあります。
独立・開業
ネイルサロンの開業準備資金は比較的少額で済みます。
施術スペースもさほどいらないため、開業はしやすい職種といえるでしょう。
家の一部屋を施術部屋とし、自宅兼店舗にするネイリストもいます。
このほか、美容室などの一角を間借りし、契約に応じた賃料を支払い、初期投資を抑える方法もあります。
独立・開業は、自分でサロンの営業時間が決められるため自由度が高いのが魅力です。
ただし、集客が一番の課題になりやすく、とくにリピーター客をもたない場合、店舗を維持できずに閉業に追い込まる可能性が高いです。
また、賃料や電気代、資材仕入代などのコストを意識する必要もあり、ネイリストとしての技術だけでなく、経営者としての力量も問われます。
フリーランス
勤務スタイルの自由度を高めながら、純粋に自分のネイリストとしての技術力を発揮したい場合には、フリーランスという働き方もおすすめです。
複数のネイルサロンと業務委託契約を結んだり、芸能人などの専属ネイリストになったりする人もいます。
メディア撮影、イベントなどの時だけ呼ばれる「出張」という形で施術を行うことも可能です。
また、他に仕事をもちながら、副業としてインターネットで自作ネイルチップを販売するなど、その活動形態は人によります。
ネイルスクールで働くネイリスト
ネイリストを養成するスクールで講師として勤務するネイリストもいます。
講師になろうとする場合、「JNA認定講師資格」を応募条件とするスクールも多いため、取得しておくのがベターです。
また、ネイル技術だけでなく接客についても生徒に教えるため、ネイリストとしての豊富な経験、豊かな人間性が求められます。
生徒の苦手や未熟な技術を見抜く観察力、わかりやすく伝える指導力も必要です。
現場で施術をするネイリストとはまた異なる難しさがありますが、ネイル業界に貢献するやりがいを感じながら、生徒を現場に送り出す喜びを得ることができるでしょう。
ネイリスト講師は、ネイルサロンや美容室で働く人よりも年収が高い傾向にあるほか、福利厚生なども充実していることが多いです。
土日が休みというスクールが多いため、家庭や育児との両立を希望するネイリストにとっても魅力的な勤務先でしょう。