ネイリストになるには?
- 専門学校に通う
- 通信教育などで独学
- 未経験でネイルサロンで働く
この記事ではネイリストになる3つのルートそれぞれの学費やメリット、仕事内容などネイリストを目指す前に知っておきたい情報を網羅しています。
仕事内容までしっかり理解して、素敵なネイリストを目指しましょう。
ネイリストになる方法
ネイリストには国家資格が存在せず、特別な資格を取らなければなれない職業ではありません。
職業によっては、大学卒業が前提になったり、特定の専門学校を卒業することを求められたりする場合があります。
しかし、ネイリストは美容師のように特定の専門学校で学ぶ必要もなく、誰でも熱意次第で目指せます。
費用や時間的な余裕を考慮して、自分に合う方法を選んでください。
20代で正社員への就職・転職
ネイリストになるための学校の種類(専門学校・スクール)
美容専門学校
専門学校は学校法人であり、学校教育法に則ったカリキュラムが準備されています。
美容専門学校の多くは、ネイルに特化するのではなく、エステやメイクなど幅広い美容に関する知識を学びます。
そのため、プロのネイリストになるという明確な目的を持った人には、ネイル以外のことに時間やお金を割かれるため、あまり向いていません。
逆にメイクも含めて総合的な美容サービスを提供できるようなネイリストになりたい場合は、専門学校で複合的な知識を得ることがプラスになるでしょう。
専門学校では、通常、週5日平日昼間に2年間通学することになるため、学生層は高校卒業後の若者が多いです。
2年間の授業料は合計で200万円以上と、民間のネイルスクールより高くなります。
就職サポートに力を入れる学校が多く、手厚い就職支援が受けられるのは専門学校の魅力です。
ネイルスクール
ネイルに特化した知識・技術を学べるのがネイルスクールです。
専門学校のように週5日平日昼に通うようなコースもあれば、週末や夜間だけ通うコース、あるいは検定試験前の短期技術講習のように、さまざまなコース設定があります。
カリキュラムもまちまちで、資格取得までしっかりサポートしてくれる学校もあれば、資格取得は任意とする学校もあります。
料金は平均で50万円~100万円程度ですが、授業数、1コマの授業時間は幅があるため、スクールを選ぶ際は内容をよく比較しましょう。
学生層は20代だけでなく、社会人や主婦など幅広いです。
ネイルスクールはその名の通りネイルに特化しているため、専門学校に比べて、より高いレベルのネイル技術・知識を集中的に身につけられるのはメリットです。
職業訓練校
厚生労働省の求職者支援制度を利用すると、求職中の人がネイルスクールの職業訓練に参加できます。
ハローワークに申込をし、面接や筆記試験からなる選考を通過した合格者のみ、決められたネイルスクールで学ぶことが可能です。
職業訓練校で学ぶメリットは、格安の自己負担でネイルスクールに通学できるうえ、受講中は月10万円の給付金を受け取れる点です。
職業訓練で目的とするレベルは、JNECネイリスト技能検定3級や2級レベルです。
就職を目的としたカリキュラムで3ヵ月程度の受講期間のため、スカルプなどの講義が行われないことも多く、それ以上を目指す場合は別途自分で勉強する必要があります。
誰でも利用できる制度ではありませんが、対象者であれば費用負担は少なくて済むため、おすすめです。
通信講座
ネイリストの知識・技術を学ぶ手段のひとつとして、通信講座もあります。
通信講座の種類は多く、基本的には自宅で学びます。
ただし、ネイルスクールが母体となっている講座などでは、月に数回、技術講座を受けるために学校に通学するものもあります。
通信講座のメリットは、ネイルスクールに比べると費用が安く済み、好きな時間・場所で学べる点です。
一方、デメリットとしては、技術を直接講師から学べない点です。
通信教育を選ぶ際には、通学によるサポート、郵送添削サポートなど、技術指導に定評のあるものを選ぶとよいでしょう。
ネイルスクールなら気軽に学ぶことができる
ここまで紹介してきた学校の種類のうち、職業訓練校は条件を満たし、選考を通過する必要があるため、厳しい場合もあります。
専門学校も、各校が定めた入学試験を通過する必要があります。
専門学校ではコースによっては中学卒業者も受験資格がありますが、一般的には高校卒業見込み者を受験対象としています。
試験方式は、高校からの推薦入試、面接や筆記試験からなる一般試験などです。
一方、ネイルスクールの門戸は広いです。
特別な試験やテストもなく、義務教育を修了していれば入学できるところが大半です。
年齢制限もないため、10代の若者もいれば、30代以上の社会人もいます。
入試や面接などの不安を抱えずに気軽に学びたい人にはおすすめです。
ネイリストの専門学校に通うには学歴は必要? 通うメリットは?
ネイリストの専門学校に通うメリット
ネイリストになるために特別な資格は必要ありませんが、一部のサロンではネイル専門学校の卒業を求人の条件にしています。
専門学校に通う人が多いのはメリットが多いからです。
ネイリストの専門学校に通うメリット
- 専門知識や技術を効率よく習得できる
- 資格取得をフォローしてもらえる
- 就職対策がある
ネイリストの専門学校に通うと、同じ目標を持つ人と切磋琢磨できることも魅力の一つです。
ネイリスト養成スクールの選び方のポイント
ネイリストを養成するスクールは全国に数多くあります。
学校ごとにカリキュラムが異なるほか、校内イベントなどで違いがあります。
通常の学校同様に週5で通学するコースや、夜学、週末集中コースなど、さまざまなコースがあり、自分のライフスタイルに応じて選択できます。
資格取得のフォローや就職対策までしっかり行ってくれるスクールを選ぶと、卒業後も安心です。
20代で正社員への就職・転職
ネイリストになるために費用はどのくらい必要?
ネイリストになるためにかかる費用は、専門学校に行くか否かで大きく変わってきます。
ネイリストになるための費用
- 専門学校(週5日):200万円(年間100万円で2年間)
- 専門学校(夜間や週1・2回):30万円~50万円/年
- 通信講座:5万円~10万円
- 独学:数万円~10万円
費用を削減したい場合は、独学を主として専門学校を単発で利用する、通信教育と併用し、実技対策のみ専門学校で学ぶなどの方法があります。
プロのネイリストを目指すには、独学のみでは厳しいです。
一般的にプロのネイリストとして認められる「JNECネイリスト検定」の2級は実技試験があり、独学で合格することが難しいからです。
専門学校には短期間のコースもあるので、実技のみ専門学校で補うなど工夫しましょう。
ネイリストを目指すために必要な資格は?
資格は取得必須ではないが、実力を示すのに役立つ
ネイリストは、「美容師」のように取得必須とされる免許もなければ、学歴に関する条件もありません。
つまり、専門学校などで勉強をしたことがない人、現場経験がない人でも、やる気さえあればネイリストになれる可能性があります。
実際に未経験でも、アルバイトやアシスタントの形でサロンに採用され、現場で働きながらネイリストとしての技術習得をする人もいます。
しかし、どのサロンもじっくりと人を育てる余裕はありません。
実際には、即戦力としてバリバリ働けるネイリストを求めるサロンも多いです。
また、市販の安価なジェルネイルキットで簡単なネイルアートを楽しむ女性が増えたいま、ネイリストとして活躍するには確かな技術や深い知識が求められます。
できるだけ早い段階でよりよい待遇のサロンに就職したいのであれば、自分の技術や知識レベルを示す資格の取得をおすすめします。
ネイリストの有名な資格
ネイリストには国家資格はありませんが、業界内で知名度の高い民間資格がいくつかあります。
JNECネイリスト技能検定
JNECネイリスト技能検定は、JNA(日本ネイリスト協会)が主催する1997年にスタートした検定で、ネイル技術に関する資格試験では、最も歴史と知名度があります。
試験は実技と筆記試験があり、下から3級、2級、1級という3段階のレベルに分かれています。
難易度については、2級や1級の合格率は50%以下で、とくに実技試験が難しいとされています。
飛び級はできないため、すべての人がまず3級から順に受験していく必要があります。
3級は、ネイリストの基本的技術や知識を問うもので、2級はプロとして通用するレベルとされています。
JNECネイリスト技能検定2級以上を応募の条件とするネイルサロン求人も多く、2級以上の取得を目指すとよいでしょう。
JNAジェルネイル技能検定
JNAジェルネイル技能検定は、ジェルネイルに特化した資格で、実技と筆記試験が行われます。
レベルは初級、中級、上級とあり、ネイルサロンで通用するレベルとしては中級以上の取得がおすすめです。
最近のジェルネイルブームもあり、受験者数は増加している資格です。
JNA認定講師資格試験
JNA認定講師資格試験に合格することで、JNAの認定講師となれます。
認定講師にならない場合でも、ネイルサロンへの勤務時あるいは独立する際に、自身の確かな技術力を証明できます。
給料アップや集客にも役立つメリットがあります。
ネイルサロン衛生管理士
ネイルサロンでは、施術の際にお客さまの手や肌に直接触れることから、器具の消毒をはじめ、徹底した衛生管理しなくてはなりません。
サロンにおける衛生管理の知識、それを実践できる能力があることを示す資格がネイルサロン衛生管理士です。
とくに独立を考えるネイリストが積極的に取得しています。
ネイルスペシャリスト技能検定試験
ネイルスペシャリスト技能検定試験は、ネイリストとして一定以上の知識やスキルを身につけていることを認定する資格です。
「I-NAIL-A(インターナショナル ネイル アソシエーション)」という団体が主催しています。
レベルはA級、SA級、PA/AA/AAA級で、学科試験、実技試験が行われます。
A級/SA級は初心者や学生を対象にし、基本的なネイルケア、カラーリングが出題されます。
PA/AA/AAA級はプロ向けで、ネイルチップ、スカルプチュアも含めた内容が出題されます。
ジェルネイル技能検定試験
ジェルネイル技能検定試験は、最近主流になっているジェルネイルの知識、技術レベルを認定する試験です。
難易度が易しいほうから3級、2級、1級があり、飛び級はできないため、順に合格する必要があります。
ネイリストになるには年齢制限はある? 高卒からや社会人からも目指せる?
30代以降で目指すことも可能です。
最短は中卒や高卒でも可能
ネイリストには必須の学歴はないため、義務教育が終了していれば中卒、高卒の人でもネイリストを目指せます。
JNECネイリスト技能検定は、3級取得者に2級の受験資格が与えられますが、3級自体は義務教育を修了していれば、受験可能です。
また、専門学校もとくに学歴制限がないため、中卒、高卒でも問題なく入学できる場合が多いです。
技術、知識を磨けば、学歴に関係なく、活躍できるのがネイリストの魅力です。
一生の仕事として取り組む覚悟があれば、早いうちに経験を積んでいくのもよいでしょう。
なかには最短でネイリストとして働くために、高校在学中に専門学校に放課後や休日に通う人もいます。
30代以上で目指す人も多い
専門学校というと、10代~20代の若者が通うイメージかもしれません。
しかし、ネイリストは若い女性を中心に人気があり、一度就職したものの、ネイリストを志し、専門学校に入学したり、未経験でネイルサロンに転職したりする人もいます。
そのため30代以上でネイリストを目指す人も多いのです。
ネイリストの働き方の種類
ネイリストは確かな技術を身につければ、キャリアアップしながら長く働き続けることが可能です。
さらに雇用形態・働き方の選択肢が多いため、自分の理想の働き方に合うスタイルを選択できます。
たとえば、正社員としてフルタイムで勤務する以外にも、派遣、パート・アルバイトなどで週に2日、1日4時間だけというような雇用形態で働く人も多いです。
また、勤務先に縛られたくないのであれば、フリーランスになり、サロンと個人として契約を結び、より自由度を高めて働くこともできます。
少ない元手で自宅の1室を施術スペースとした「お家サロン」を開業することも可能ですし、在宅でネイルチップ制作、販売などを副業として行う人もいます。
このように、ネイリストには多様な働き方があります。
ここでは、代表的な雇用形態の種類と、その特徴について解説していきます。
正社員のネイリストの働き方
ネイリストとして、できるだけ安定した形で働きたいのであれば、正社員としてネイルサロンに就職するのがよいでしょう。
正社員は、基本的に長期的に働く人材として雇用されるため、長く腰を据えてキャリアアップを目指したい人にも適しています。
正社員の平均年収は300万円程度ですが、経験や技術を積むことで昇給したり、歩合給が多くなったりして年収アップが可能です。
仕事内容としては、開店前の準備から始まり、営業時間内は施術に集中、閉店後は勤務時間内で終わらなかったチップ制作、DM作成、在庫発注などの雑務を片付けます。
他の雇用スタイルに比較して職場にいる時間は長くなりますが、営業時間の長いサロンでは「早番・遅番」などのシフト制を組んで働くことが多いです。
長く働いていくと、店長やエリアマネージャーなど管理職的な立場に就くこともあります。
その場合、新人や経験の浅いネイリストの技術指導、顧客管理、人材採用などが仕事内容に加わってきます。
他の雇用形態に比べ、社会保険・福利厚生が充実している点もメリットでしょう。
一方、正社員で働くデメリットとしては、責任が重くなるために休みをとりにくいことや、チェーン店では異動・転勤を命じられる可能性があることです。
多くのネイリストは正社員としてスタートしますが、技術・経験を積むと、より自由度の高いフリーランスや独立・開業などの働き方に切り替える人が多いです。
パート・アルバイトのネイリストの働き方
ネイルサロンでは、パートやアルバイトのネイリストの求人が出ることもあります。
パート・アルバイトのメリットとしては、勤務時間や曜日の融通がきくことです。
育児や家事との両立でフルタイム勤務が難しい場合でも、ライフスタイルに合わせて勤務することが可能です。
正社員に比べると、パート・アルバイトの求人は数が多く、未経験で働けるサロンもあります。
パート・アルバイトの給料は時給900円~1,200円が相場で、実力アップに応じて昇給する場合もあります。
デメリットとしては、正社員に比べると、やはり労働条件が不安定なことです。
予約が入らず客足が鈍い日は早上がりや勤務日を減らされることもあり、思うように稼げない場合もあります。
できるだけ高収入を望む場合は、正社員になるか、実力をつけてから独立、フリーランスとしての道を模索するほうがよいでしょう。
派遣のネイリストの働き方
美容関連の派遣会社、あるいはネイリストを対象とする派遣会社に登録をしておくことで、派遣ネイリストとして働くことが可能になります。
派遣として働きたいネイリストは、まず自分のスキルや資格、実績、経験を派遣会社に伝えます。
その後、派遣会社は派遣のネイリストを求めるネイルサロンのなかから、条件に合う仕事をマッチングしてくれます。
結婚式シーズンや年末年始といった繁忙期などには、多くの人手を必要とするネイルサロンが派遣の求人を出すことも多いです。
派遣社員のネイリストには、派遣先のやり方、施術方針、雰囲気に臨機応変に合わせることが求められます。
派遣のメリットとしては、パート等と同じく、自分のライフスタイルに合わせて週2日など柔軟に勤務時間を調整できる点です。
経験・技術があるネイリストなら、パート・アルバイトより高収入を得られる場合も多いです。
デメリットとしては、正社員に比べて、どうしても不安定な働き方になりがちな点です。
案件が紹介してもらえなければ仕事ができませんし、契約打ち切りになると、また新しい仕事を探す必要があります。
フリーランスのネイリストの働き方
フリーランスのネイリストの働き方としては、「面貸し」のケースと「自分のサロンをもつ」ケースが考えられます。
面貸しのネイリストの働き方
ネイリストの「面貸し」とは、ネイルサロンの一部分を間借りして働くスタイルです。
ネイリストは、自分の売上の一部を、サロン側に「場所代」として支払います。
この働き方のメリットは、独立した存在としてサロンと対等な関係で交渉できるほか、勤務時間や曜日は自分で決められる点です。
施術料金も自分で決められるため、顧客をある程度もち、技術のあるネイリストであれば効率的に稼ぐことが可能です。
デメリットとしては、集客を自分で行う必要があるため、客足が伸び悩んだ時は、従業員の立場でネイリストとして働く場合より実収入が減るリスクがあることです。
将来的に自分のサロン開業を考えるネイリストが、準備段階として選ぶことも多い働き方です。
独立・開業して自分のサロンをもつ
ネイルサロンは比較的少ない元手で開業可能なため、独立開業のハードルは低いです。
テナントや路面店に店舗を構えることもありますが、より初期投資額を抑えるために、自宅の一部をサロンにする自宅兼店舗型も多いです。
自分のサロンをもった場合のメリットは、サロンの雰囲気などを自分の理想通りに仕上げられる点です。
さらに自宅兼店舗型の場合、自分のライフスタイルにあわせ、お客さまの予約をコントロールできるため、プライベートとの両立がしやすいでしょう。
年収はサロン経営がうまくいった場合、600万円~1,000万円を稼ぐことも可能です。
デメリットとしては、集客がうまくいかない場合は、収入が想定より低くなったり、経営が成り立たず廃業に追い込まれたりすることもあります。
また、正社員やパート・アルバイトの時には必要なかった経営者感覚が求められるほか、税金などの事務手続きを煩わしく感じる人もいます。
在宅・副業のネイリストの働き方
在宅のネイリスト
在宅でネイリストとしての知識・技術を生かす働き方もあります。
自宅兼店舗として自宅の一部をサロンに開業する人もいれば、ネイルチップ制作を内職的に行う人もいます。
この働き方のメリットは、移動時間が必要なく、自分の好きな時間に作業できる点です。
また、人間関係の煩わしさがないため、ネイルサロン特有の女性の人間関係が苦手な人には嬉しいでしょう。
デメリットとしては、生活環境と仕事スペースが近いため、薬品などの臭いが気になるほか、公私の区別がつきにくいことが挙げられます。
さらに自宅をサロンにする場合、防犯面から住所を公開しにくく集客が難しかったり、自宅スペースにお客さまを招くことに抵抗を感じたりするかもしれません。
副業のネイリスト
本業を別にもち、夕方以降や週末などに副業としてネイリストの仕事をする人もいます。
もともと専業のネイリストだった人が、別の仕事に転職後、ムリのない範囲で過去の経験・技術を生かし、副業ネイリストを続けることもあります。
また、独立の資金を確保するために本業をもち、資金がたまるまでは副業ネイリストとしてスキルアップを図る人など、副業で働く理由はさまざまです。
副業が認められるケースも増えていますが、本業の就業規則によっては副業NGとされる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
副業としての働き方は、フリーランスとして面貸しで働いたり、出張ネイリストとしてお客さまのもとを訪ねて施術するなど、さまざまです。
在宅でネイルチップを作成し、インターネットで販売する副業ネイリストもいます。
ネイリストに向いている人の特徴
ネイリストに向いている人は以下のような特徴がある人です。
ネイルが好きで努力家
ネイルの技術は日々進歩するため、ネイリストには常に努力することが求められます。
また最新の美容トレンド、ファッションの感性を磨くため、アンテナを高く持ち続けることも必要です。
ネイルが大好きで、自主的に楽しんで努力出来る人は、ネイリストに向いています。
コミュニケーション能力がある
ネイリストは技術職であると同時に接客業であるため、コミュニケーション能力がある人もネイリストに向いています。
お客さまとの会話を通じ、ネイルの趣味や好きな接客スタイルを掴む必要があります。
またネイルサロンは小規模なことが多く、雇われるスタッフ・ネイリストも少ないです。
女性中心の小規模な職場で波風立てず円満に過ごすためにも、コミュニケーション能力は必須です。
集中力が高く、手先が器用
ネイリストは爪という狭い部分に、繊細なアートやデザインを施していく職業です。
そのため、細かい作業が得意で、集中力が高い人であれば、仕事が苦にならないでしょう。
体力と根性がある
ネイリストは華やかなイメージを持たれますが、じつは肉体的にハードな仕事です。
開店準備のため朝出勤し、予約次第では昼休憩もとれずに施術、業務後はネイル技術研修で、プライベートな時間はほとんど取れないこともめずらしくありません。
また、肩こりや腱鞘炎などは職業病のひとつです。
それでも、常に笑顔で明るくお客さまに接しなくてはいけません。
十分な体力と、少々のことでは挫折しない気持ちの強さが必要です。
ネイリストのキャリアパス
ネイリストの働き方には独立開業・フリーランスなどの多様性があります。
しかし、ネイリスト関連の資格を取得し、専門学校を卒業していたとしても、初心者は経験不足であり、すぐに独立・開業することは難しいと考えておいたほうがよいでしょう。
一般的にはネイルサロンに就職し、実践的な経験を積みながら技術を高めていきます。
アルバイトから正社員を目指す
正社員を募集するネイルサロン求人は少なく、最初はパート・アルバイトとして勤務しながら正社員雇用を目指すことが多いです。
最初は見習いとしいて、雑用やカルテのファイリングなどの簡単な作業などを担当します。
業務後はプライベート時間を削りながら、技術の向上に努めます。
一人前のネイリストになると、固定給のほか、指名客などによる「歩合給」がつきはじめます。
その後、トップスタイリストになると、店長やトレーナーという指導役に昇格することもあります。
一人前になるには高い技術力に加え、どのようなお客さまにも臨機応変に対応できる接客力が求められます。
他のネイリストとの差別化を図るためにも、トレンド、美容情報に常に敏感で、感性を磨いていく姿勢が必要です。
ネイリストはネイルサロン以外の道もある
一人前になったネイリストは、その即戦力を武器に、さまざまなキャリアプランを選択できます。
ネイリストの働き方の例
- フリーランス・独立開業
- ネイルスクールの講師
- ネイル用品メーカー
- 美容院やエステサロン
より給料、待遇がいいネイルサロンに転職するほか、自分で独立開業する人もいます。
他にも海外で働いたり、フリーランスとして自分の実力を試したりする人もいます。
ネイリストのキャリアプランで一番大切なことは、自分がどのようなネイリストになり活躍したいかを早くから意識して、努力することです。
女性のネイリストの働き方
ネイリストは女性に人気の職業であり、実際に働くネイリストも男性より女性が多いです。
その理由は、働き方の多様性にあります。
出産や育児というライフスタイルの変化にあわせ、正社員、パート、フリーランスなど主婦と両立できる働き方を選択できます。
独立に大きな資金や場所がいらないことから、マンションの一室をサロンとして開業する主婦も多いです。
経験が強みになるため、出産・育児、介護等で一時的にネイリストを辞めても、復職しやすい点も魅力です。
ネイリストを目指すなら知っておくべきこと
ネイリストは華やかなイメージとは裏腹に、離職率が高く「辞めたい」と考える人も少なくありません。
この章では、ネイリストを目指すなら事前に知っておくべき仕事の大変さをまとめます。
ネイリストの離職率は高く肉体的にハード
ネイリストの離職率は高い傾向にあります。
新人ネイリストがネイルサロンに就職しても、1年以内に半分~8割の人が離職すると言われています。
ネイリストを辞めたくなる理由は、大きく分けて3つ挙げられます。
ネイリストのおもな離職理由
- 給料水準が低い
- 勤務後も自主練習が必要で肉体的にハード
- 女性だけの職場ならではの人間関係
ネイリストは研修期間中の給料が少なく不満を感じる人もいます。
また、ネイリストは常に技術を磨くために、仕事の後に自主練習に励みます。
長時間同じ姿勢で施術をするので、肩こりなどに悩まされて肉体的につらい面もあります。
ネイルサロンは少人数で女性だけの職場なので、人間関係のトラブルが要因で辞めてしまう人もいます。
ネイリストはやりがいも大きな仕事!
ネイリストにはつらい面もありますが、お客さまの喜ぶ顔が直接見えるやりがいのある仕事です。
ネイリストの大変な面も知った上で目指すことで、長くネイリストとして活躍できるでしょう。