海上保安官の給料・年収

海上保安官の平均年収・給料の統計データ

海上保安官は国家公務員として勤務するため法律で定められた給与が支払われます。

配属される前に海上保安学校、もしくは海上保安大学校で海上保安官として必要な知識やスキルを学びますが学生の時から国家公務員として採用されるので、学びながら給与をもらえるのが特長です。

学生時代は「行政職俸給表(一)」、配属後は「公安職俸給表(二)」が適用されます。

海上保安官の平均年収・月収・ボーナス

海上保安官は海上保安学校か海上保安大学校に在学中から国家公務員として扱われるため給与を支給されます。

しかし、学生時代よりも実際の現場で活躍する期間の方が圧倒的に長いため、海上保安官として現場に配属された後の給与について紹介していきます。

海上保安官として配属されると「公安職俸給表(二)」の給与が適用されます。

人事院が発表している「平成31年国家公務員給与等実態調査」によると、「公安職俸給表(二)」に区分される国家公務員の平均給与は411,640円です。

期末手当・勤勉手当(民間企業のボーナス)は年4.5カ月分支給と定められているため、仮に「平均俸給×4.5」とすると年間に約150万円支給されます。

以上のデータから年収を試算すると約640万円になります。

しかし期末手当は扶養手当や専門スタッフ職調整手当も含んだ計算となるため、実際の平均年収はこれよりも高めになると推測できます。

参考:人事院 平成31年国家公務員給与等実態調査の結果

海上保安官の初任給はどれくらい?

海上保安官は海上保安学校または海上保安大学校を卒業したか、または任官後の職種によっても初任給の支給額は変わります。

参考までに学校を卒業後、巡視船勤務した場合の初任給例を紹介します。

■高校卒で海上保安学校卒業直後、巡視船勤務となった場合
207,700円
※俸給表公安職(二)1級7号俸適用

■大学卒で海上保安学校卒業直後、巡視船勤務となった場合
227,500円
※俸給表公安職(二)1級17号俸適用

なお、海上保安学校もしくは海上保安大学校に入学すると国家公務員として扱われるため給与が支給されると前述しましたが、参考までにそれぞれの給与も紹介します。

■海上保安学校もしくは海上保安大学校
148,600円
※俸給表行政職(一)1級5号俸の場合
※2019年度4月1日の給与例

■海上保安大学校(初任科) <大卒者対象課程>(令和2年に新設)
182,200円
※俸給表行政職(一)1級25号俸の場合
※2020年度4月1日の給与例

参考:海上保安学校 入学案内

参考:海上保安学校 学生採用試験

参考:海上保安大学校 学生採用試験

参考:海上保安大学校(初任科) 大卒者対象課程 海上保安官採用試験

海上保安官の福利厚生の特徴は?

国家公務員である海上保安官には手厚い福利厚生も魅力で、国家公務員全体に対してのものと、海上保安官特有のものがあります。

国家公務員全体

・扶養手当:配偶者の場合は最高で月6,500円、子10,000円支給
・住居手当:借家に居住する場合は最高で月28,000円支給
・単身赴任手当:やむを得ず家族と別居する場合は月30,000円~100,000円支給
・地域手当:民間賃金の高い地域に勤務する場合に支給。一番支給割合が高い1級地が東京都特別区で支給割合は俸給などの20%、一番低いのが7級地(札幌市、前橋市など)の3%

そのほか、ワークライフバランスを支援する制度として以下のような制度もあります。

・妊娠中の時差通勤制度や妊産婦検診のための職務専念義務免除の制度
・出産に関わる入退院の付添いができる配偶者出産休暇や育児参加休暇
・子育て期間中の育児短時間勤務、保育時間、早出遅出勤務、超過勤務制限

海上保安官特有の福利厚生

海上保安官は国土交通省の職員という立場になるため、国土交通省共済組合員としての社会保障を受けることができます。

本人・被扶養者の病気やけが、結婚や出産、子どもの進学、各種休業時など、あらゆるシーンで給付金を受け取ることができます。

参考:人事院 国家公務員の諸手当の概要

参考:人事院 両立支援ハンドブック

海上保安官の給料・年収の特徴

学びながら給与を得られる

ほかの国家公務員と大きく違うのが、学校で学びながらも国家公務員として扱われ、給与や期末手当も支給される点があります。

海上保安官になるには海上保安学校か海上保安大学校、海上保安大学校(初任科)で学ばなければいけません。

海上保安学校や海上保安大学校の場合は約14万円、海上保安大学校(初任科)の場合は約18万円というように、いずれの学校でも毎月給与が支給されます。

多彩なキャリアパス

海上保安官になるための学校が豊富ならば職種が豊富なのも特長で、海上勤務や陸上勤務、航空関連勤務などがあり、その分、得られる収入パターンもさまざまです。

「海上保安官募集」サイトによる海上保安官の給与のモデルケースを見てみましょう。

<給与例>
・保安学校卒、大型巡視船の士補、25歳、独身の場合:約25万円
・保安大学校卒、大型巡視船の主任、25歳、独身の場合:約26万円
・保安学校卒、40歳、既婚、子供2人、巡視艇船長の場合:約40万円
・保安大学校卒、陸上勤務(海上保安部の課長)、40歳、既婚、子供2人の場合:約49万円

参考:海上保安官募集 海上保安官の給与モデル

参考:海上保安官の月収の例

経歴 年齢・家族 月収
保安学校卒、大型巡視船の士補 25歳独身 約25万円
保安大学校卒、大型巡視船の主任 25歳独身 約26万円
保安学校卒、陸上勤務(海上保安部の係長) 40歳既婚子供2人 約37万円
保安学校卒、巡視艇船長 40歳既婚子供2人 約40万円
保安大学校卒、陸上勤務(海上保安部の課長) 40歳既婚子供2人 約49万円

出所:海上保安レポート2018

海上保安官が収入を上げるためには?

海上保安官の給与は業績に左右されないのはもちろん、給与ベースとなる俸給表は法律で定められているため、給与を上げるには俸給の等級を上げるしかありません。

国家公務員は定期的に昇給が行われるため、ある程度の年齢までは不祥事を起こしたり、勤務内容に問題があったりしなければ給与はアップするといれています。

ただし、業務内容によっては自分はもちろん仲間の命に関わることも多いため、“なんとなく”という気持ちで取り組む海上保安官はいないと考えられます。

より高いレベルの技術や知識を身に付ける努力をするでしょうし、そうすればおのずと階級も上がるため定期的な昇給以上に収入はアップするでしょう。