看護師から養護教諭になるには?

「養護教諭養成施設」にて単位を取得

生命に関わる「聖職」として人気の高い看護師の仕事ですが、勤務先によっては夜勤が続いたり、多忙を極めて体調を崩してしまったりと、労働条件としては厳しいケースも多々あります。

特に近い将来、結婚・育児を考える女性にとっては、残業はあるにしても勤務終了時刻が決まっていて、看護師をしている間に身につけた知識や経験も生かせる第二の職として養護教諭を考える人は少なくありません。

そのような場合、文部科学大臣指定の「指定教員養成機関」にて決められた単位を修得し、卒業することで養護教諭の免許状取得を目指すのが一般的です。

2011(平成23)年4月1日現在、6校の大学と1校の専修学校がこの養成機関に該当し、「養護教諭一種免許状」を授与しています。最短1年で養護教諭の資格が取得できるので、養護教諭への近道と言えるでしょう。

ただ、指定されている学校が少ないため遠距離通学、あるいは下宿をしなければならない人もいるでしょうし、募集定員も40〜50名程度です。

一旦、保健師の資格を取得

「看護師から養護教諭になりたいのに、一旦、保健師の資格を取得するのは遠回りなのでは?」と思う人もいるでしょう。実は、保健師の資格は養護教諭二種免許の「基礎資格」なのです。

保健師の資格は、公私立の短期大学・専門学校・高等看護学院などで取ることができます。学校によっては、同時に養護教諭二種免許取得を目指すことも可能です。

保健師の資格取得後、次の科目が履修できる大学または文部科学大臣の指定教員養成機関(専門学校1校のみ)に半年以上在籍します。

「日本国憲法」、「体育」、「外国語コミュニケーション」、「情報機器の操作」という4科目各2単位ずつを修得することで「養護教諭二種免許状」が取得できるのです。

さらに、保健師国家試験に合格してから、文部科学大臣指定の指定教員養成機関に半年以上在籍して所定の単位を修得すると、一種免許も授与されます。

その他の方法

養護教諭は責任ある職であり、「教育」に携わるという点で看護師とは決定的に異なります。ですから、「きちんと業務内容について理解を深めるべき」と考える人は、通学課程の短大で2年間、勉強するという方法もあります。

二種免許が取得できる私立短大は、2010(平成22)年現在で18校あります。該当する短大が通える範囲にあったり、看護師として勤務する間に学費や生活費を貯金できたりした場合には、この方法で資格を目指す人も。

また、通信教育を利用することもできます。平成21年4月1日現在、私立4校の通信課程において養護教諭一種免許状が取得できます。

もちろん、養護教諭養成課程のある4年制大学に進んで一種免許状を取得するのも一つの方法です。一種免許状が取得できる大学は、2009(平成21)年4月1日現在、公私合わせて102校。

ただし、他の方法と比べて時間も学費もずいぶんとかかりますので、自身のライフプランと照らし合わせた検討が必要です。

採用試験に合格する

資格を取得しただけでは、養護教諭として勤務することはできません。各都道府県、あるいは私立学校の実施する教員採用試験に合格して初めて、保健室の先生として第一歩を踏み出すことができます。

養護教諭の倍率は8倍程度と教員採用の中でも高い方ですので、採用されるまでの道のりは険しいものがあります。

ですが、合格せずとも、産休・育休の代替講師として短期間、勤務することもでき、実際の学校現場を経験した上で、再び採用試験に挑むという人もいます。