養護教諭(保健室の先生)になるには

養護教諭になるまでの道のり

養護教諭は、いわゆる「保健室の先生」と呼ばれる人のことをいいます。

養護教諭も「教諭」ですから、国語や数学などの教科指導を行なう先生と同じく、養護教諭の「免許状」を有していなければなりません。

教員免許状には、「専修免許状」(大学院を修了)、「1種免許状」(大学を卒業)、「2種免許状」(短期大学を卒業)の3種類があり、それぞれ修得する科目内容や科目数が異なります。

この養護教諭免許状を取得するには、大学の教育学部などの養護教諭養成課程で学ぶのが一般的ですが、なかには看護学部などで「看護師」や「保健師」の資格を得てから養護教諭になる人もいます。

なお、養護教諭の免許状を取得しただけで実際に学校で働けるわけではありません。

就職のためには、公立学校では自治体が行う教員採用試験に、私立学校では各学校の教員採用試験に合格し、採用される必要があります。

養護教諭の資格・難易度

養護教諭免許状を取得するためのルートは大きく2つあります。

(1)大学、短大の教育学部や看護学部などで養護教諭育成課程を修了する。
(2)大学、短大の看護学部、看護専門学校で所定の科目を4科目8単位履修し、かつ保健師の免許を取得する。

1のルートの場合、「1種免許状」が取得可能な4年制大学の数が最も多くなっていますが、短大や大学院で2種免許状もしくは専修免許状を取得することも可能です。

なお、有する免許状の種類によって職務上の差はありませんが、初任給やキャリアパスで違いが出てきます。

2のルートでは、看護師や保健師の資格を取得することができるので、医療機関などで勤務してから養護教諭になる人もいます。

看護師から養護教諭になる場合、文部科学大臣が認定する「指定教員養成機関」で所定の単位を取って卒業すると、1種免許状が取得できます。

養護教諭に必要な資格・免許は? 1種と2種の違いは?

養護教諭(保健室の先生)採用試験の難易度・合格率・倍率

養護教諭になるための学校の種類

養護教諭免許状を取得するルートは細かく見ていくといくつもありますが、一般的なものとしては、「4年制大学」「短大」「大学院」のいずれかで、養護教諭養成課程を修了することが挙げられます。

そのうち、4年制大学は最も数が多く、日本全国に100を超えるほどの大学があります。

養護教諭養成課程は、教育学部や保健学部、看護学部などに置かれることが多いですが、大学によって異なるので確認が必要です。

学費は、私立大学であれば年間で100万円~150万円程度必要な場合が多く、一方、国立大学では80万円程度となります。

短大では、4年制大学の半分の期間で養護教諭養成課程を修了することができますが、その数は日本全国でも10校ほどしかありません。

また、より専門的な学びをしていきたいのであれば、大学卒業後に養護教諭養成課程のある大学院へ進んで修士課程を修了し、専修免許状を取得して養護教諭になる道もあります。

養護教諭養成課程のある大学の種類は、以下のページを確認してください。

参考:養護教諭の免許資格を取得することのできる大学

養護教諭になるためにはどんな学校に行けばいい?(大学・専門学校・短大)

養護教諭に向いている人

子どもの世話が好きな人

保健室には、身体的なケガや病気での来室はもちろん、「話を聞いてほしい」「友達や担任とは違う人と過ごしたい」という児童・生徒もたくさんやってきます。

そんな子どもたちを優しく受け入れ、じっくりと話を聞いてあげられる人が、養護教諭には向いています。

子どもとの会話は大人のようにスムーズにいかないことも多いですが、イライラしたり自分の考えを押し付けたりせず、寛大な心で対応することが大切です。

子どもの成長を楽しめる人

養護教諭には教育に関わる者として、関わる子どもたちの健全な成長を支援することが求められます。

子どもの性格やタイプはさまざまですし、抱えている悩みも異なります。

どんなときでも一人ひとりの子どもの可能性を信じてそっとサポートすることを楽しめるようであれば、養護教諭の適性があるといえるでしょう。

自分で考え、行動できる人

養護教諭は学校に一人しか配置されないケースが多く、1日の大半の時間を保健室で過ごします。

何か困ったことがあっても、すぐ周りに相談できる環境ではない場合もあるので、誰かに指示されるのを待つのではなく、自律的に行動できるタイプの人に向いている仕事です。

養護教諭に向いている人・適性・必要なスキル

養護教諭のキャリアプラン・キャリアパス

養護教諭は、他の教員と同じように、免許を持っているだけでは養護教諭として学校で働くことはできません。

公立学校の保健室で正規採用として勤務するためには、自治体の教育委員会が行なう教員採用試験に、私立学校で働くには各学校の採用試験に合格し、採用される必要があります。

公立学校の養護教諭採用倍率は10倍程度となっており、教員採用数が多い都市部の倍率が低く、地方の倍率が高くなる傾向にあります。

産休・育休の代替講師として募集する自治体・年度もありますので、臨時採用で養護教諭の職を経験することもできます。

養護教諭が現場に配置されてからは、実務を通じていろいろなことを覚えたり、外部の講習会や研修に参加したりしながらステップアップしていきます。

なお、1種免許状や専修免許状を取得していれば、本人の熱意と努力次第で、将来的には管理職を目指すことも可能です。

養護教諭を目指せる年齢は?

養護教諭になるための最初のハードルとして、養護教諭の免許状を取得する必要があります。

免許状の取得には年齢制限がありませんので、何歳になっても養護教諭をめざせます。

ただし、実際に養護教諭として働くには、自治体(公立学校)や各学校(私立学校)が行う教員採用試験に合格し、採用されなくてはなりません。

この教員採用試験の応募資格は自治体や学校によって異なり、年齢制限が設けられている場合もあります。

ただし、最近は年齢制限の緩和が進んでいる傾向にあり、40代や50代になっても受験できるケースが増えています。

とくに社会人経験者などは「特例選考」という区分で、年齢が高くなってからも受験できる自治体もあります。