プロスケーターの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「プロスケーター」とは

プロスケーターの仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

国内外のアイスショーに出演し、表現力豊かに演じて観客を魅了する。

フィギュアのプロスケーターの仕事は、まずアイスショーに出演することです。日本国内や北米、欧米などで開催されるアイスショーに出演し、演技を披露します。

競技会とは異なり難易度の高い技を披露する必要はないものの、演技や構成にさまざまな工夫を凝らし、表現力豊かに演じて観客を楽しませます。

このほか、イベントやCM出演、タレント活動、スケート教室の指導をする人もいます。

フィギュアの世界では、現役選手として活動していた人が引退後にプロスケーターへ転向するケースが多くなっています。

収入は知名度や実績によって異なり、有名選手であればアイスショーの出演料は1回あたり数百万円といわれています。

なりたいと思って簡単になれる職業ではありませんが、もしこの仕事ができれば世界中の人を魅了し、夢を与えることができるでしょう。

「プロスケーター」の仕事紹介

プロスケーターの仕事内容

フィギュアのプロスケーター仕事は、まずアイスショーに出演することです。日本国内や北米、欧米などで開催されるアイスショーに出演し、演技を披露します。

競技会ではないので4回転ジャンプなど難度の高い演技を行う必要はありませんが、一つ一つの演技や構成にさまざまな工夫を凝らして観客を楽しませます。

アイスショーに出演するための練習やトレーニングも、大切な仕事になります。

演技に対して出演料を払ってもらうのですから、演技で観客を満足させることが最も大切です。観客のウケが悪ければ、出演依頼が来なくなります。

フギュアのプロスケーターには、アイスショーへの出演以外にも、イベントやCMに出演したり、タレント活動、フィギュア教室などで指導をしている人もいます。

プロスケーターになるには

フィギュアのプロスケーターになるのに、特別な資格は必要ありません。

しかし、アイスショーで観客を楽しませようと思えば、相応の実力は求められます。目の肥えたファンの前で演技するのですから、基礎がしっかりしていることに加え、何かアピールできる「+α」が必要です。

そもそも、フギュアのプロスケーターは、なりたいと思っても簡単になれるものではありません。

少なくとも、選手として日本のトップクラスだったという実績がなければ、アイスショーへの出演依頼そのものが来ないからです。

実際、フィギュアのプロスケーターは、現役選手として成功した人が、現役引退後に転向するものです。

ましてや北米や欧米で開催されるアイスショーに出演しようと思っても、オリンピックや世界選手権に出場経験がなければ難しいのが現実です。

プロスケーターの給料・年収

プロスケーターとしての収入は、選手時代の実績によります。

オリンピックでメダルを獲得した直後なら、アイスショーへの出演料も1回の公演で数百万円になります。

これに加えて、CMやイベントなどへの出演料、スポンサーとの契約料を加えると年収が1億円を超える選手もいます。

オリンピックへの出場経験がある選手の場合、アイスショーへの出演料は50万~200万円といわれています。出演料の差は人気や知名度によって決まります。

このクラスの選手たちで、アイスショーへの出演料が年間約1000万円、それにタレント活動やイベント、CMへの出演料を合わせて年収は数千万円といわれています。

アイスショーに長く出演していると、出演料は人気によって増えたり、減ったりします。

スピンや表現力などの持ち味を磨いたり、コミカルな動きを採り入れるなど構成を工夫して、人気を維持している人もいます。

オリンピックでメダルを獲得できなかった選手でも、演技力や演出の工夫で、メダリストより出演料が高くなった人がいます。

プロスケーターの現状と将来性・今後の見通し

アイスショーの人気は、スター選手がいるかどうかと、世界の経済状況で変わってきます。

とくにオリンピックで世界の注目を集めたメダリストがプロスケーター転向すれば、アイスショーへの注目度も高まり、観客も、お金も集まります。

また、アイスショーはアメリカで最も盛んなので、オリンピックでアメリカ代表が活躍したかどうかも人気を左右します。

さらに、アメリカを中心とした経済状況が良いほど、アイスショー人気が高まり、スポンサーも集まってきます。

2005年前後は北米を中心にアイスショーが大人気で、出演料も大幅にアップしましたが、2010年頃からは人気が低迷しています。そのため、出演料も2005年前後に比べて減っています。

その一方で、オリンピックや世界選手権で上位に入った実績がなければ、出演料もなかなか上がりません。

4年ごとに巡ってくる冬季オリンピックで、北米を中心としたスター選手が誕生すれば、また人気が復活してくるでしょう。

プロスケーターに向いている人・適性

プロスケーターに向いているのは、フギュアが大好きで、厳しいトレーニングにも耐えられる人です。

現役引退後、プロスケーターになれるのは、国際大会に出場した経験のある選たちです。同学年に1人いるかどうかの狭き門となっています。

日本のトップ選手になろうと思えば、子どものころから毎日スケートリンクに通い、氷上と陸上のトレーニングを3時間以上続けます。

週2,3日はバレエやダンスのレッスンも受け、シーズン中の週末には大会があります。

本格的に取り組むとかなりの費用もかかりますが、それでもフィギュア中心の生活を10年以上は続けないと日本のトップ選手になれません。

オリンピックや世界選手権出場を目指して厳しいトレーニングや環境も乗り越えられる強い気持ちをもち、なおかつ、それを10年以上もち続けられる人でなければ、プロのフィギュアスケーターにはなれません。

プロスケーターの勤務時間・休日・生活

シーズン中の生活は、アイスショーの日程や練習時間によって決まってきます。

アイスショーへの出演が決まると、その日程に合わせて演技の構成を考えたり、練習をします。公演日が近づくと、衣装合わせや打ち合わせ、取材なども入って忙しくなります。

コンディションのピークも公演日に合わせますので、食事内容や体調の整え方もアイスショーの日程に合わせたものとなります。

フィギュアの場合、スケートリンクによって練習できる時間が限られます。1日のスケジュールは、練習時間を中心として予定を立てます。

選手時代のような緊張感はないようですが、演技をする日に合わせてスケジュールが決まっていくのは選手時代と同じです。

アイスショーが海外であれば、打ち合わせやリハーサルなどのため、公演日の1週間前には入る必要がありますし、世界各地を移動しながら演技することもあります。

プロスケーターの求人・就職状況・需要

フィギュアスケートの世界では、選手として現役引退するとプロスケーターになるのが一般的です。

オリンピックや世界選手権に出場できるのは、各国のスケート連盟に選手登録する「アマチュア選手」です。

最近は現役時代から、アイスショーにも出演している選手がいますが、役としてそれぐらいの実績を残さなければ、引退後アイスショーには呼ばれません。

子どものころから厳しいトレーニングを続けてきても、プロになれるのはほんの一握りです。

しかも、プロ活動できる期間は10年前後と短く、成績が振るわなかったり、ケガや故障をしたり、さらに年齢的に衰えてくると契約は打ち切られます。

稼げるうちに稼ぐと同時に、引退後の仕事や生活も考えながら活動することになります。

そのため、指導者やタレント活動、イベントへの出演などいろんな仕事を行っている人が多いです。