薬剤師になるには? 資格はどうやってとればいい?

薬剤師になるまでの道のり

薬剤師は、国家資格を取得している人だけが就くことができる職業です。

薬剤師の国家資格を取るためには、大学の薬学部か薬科大学で6年間の薬剤師養成課程を修了後与えられる薬剤師国家試験受験資格をもって、薬剤師国家試験に合格することが条件となります。

薬学系の学科を設置している大学は、全国に74校あります。

「国立」「公立」「私立」とさまざまな大学があり、北は北海道、南は宮崎まで全国の都道府県に設置されています。

薬剤師をめざす人は、こうした薬学系の大学に入学し、6年課程で必要な学問を学習します。

大学では「有機化学」や「生物化学」「薬剤学」「疫病学」などの授業から調剤薬局での実習まで、薬学に関する幅広い知識や技術を身につけます。

このカリキュラムを無事にこなし、6年制の課程を卒業した人か卒業見込みの人だけに、薬剤師国家試験の受験資格が与えられます。

ちなみに、かつて薬学部は4年制でしたが、制度の改革により、平成18年4月の入学者からは6年制の課程を終えなければ国家試験を受験できなくなりました。

また、これから薬剤師をめざす人は6年の履修が必要なので、学費の総額が通常の学部より高くなることにも注意が必要です。

薬剤師になるまでのルート

薬剤師の資格・難易度

薬学系の大学を卒業する時に、薬剤師国家試験を受験します。

薬剤師国家試験は年1回実施され、「物理・化学・生物」「衛生」「薬理」「薬剤」「法規・制度・倫理」など薬学に関する幅広い分野から出題されます。

受験会場は全国の大都市に設置されており、北海道・宮城県・東京都・石川県・愛知県・大阪府・徳島県及び福岡県で行われるのが一般的です。

合格率は、例年平均で70%~90%ほどとなっています。

試験は年に一度だけなので、不合格の場合はまた翌年受験することになります。

この試験に無事合格して申請をすると、厚生労働省の薬剤師名簿に登録され、晴れて薬剤師免許が与えられます。

また、6年生のうちに就職活動をしますが、3月の国家試験に合格することができないと内定を取り消されてしまうことがあります。

薬剤師国家試験の難易度・合格率

薬剤師になるための学校の種類

日本で薬剤師として勤務するためには、薬剤師免許を取得することが必須です。

大学の薬学部には4年制の「薬科学科」と6年制の「薬学科」の2つの学科が設けられていることがあり、薬学領域の幅広い知識を習得しMRや教員、研究者を目指す薬科学科と、高度な職能を身につけ薬剤師を目指す薬学科とに分けられている場合があります。

薬剤師を志す場合は、6年制の薬学科を卒業しないと薬剤師国家試験の受験資格は得られません。

受験しようとしている学科が薬剤師国家試験の受験資格が得られるのかどうか、入学前にしっかりと確認しておくことが必要です。

したがって、短期大学や専門学校、通信教育などでは薬剤師国家試験受験資格及び薬剤師資格は得られませんので注意しましょう。

また、私大の薬学部はその他の理系学部よりも実習費などが高額であることが多く、6年制になってからはさらに卒業までの総額が高額になりました。

国公立大学の薬学科の学費は他の学部と同じ金額になっています。

薬剤師になるための学校と費用(大学・専門学校)

薬剤師に向いている人

薬剤師に向いている人は、どのような適性がある人でしょうか。

集中力がある人

薬局においては次から次へと異なる調剤をしていかなければなりません。

集中力を持続し、頭を働かせながら仕事をしていくことが必要です。

健康に関心があり、注意力と責任感の強い人

薬剤師の仕事は、患者さんの治療や健康に大きな影響を及ぼす薬を扱います。

したがって、ただ調剤し手渡すだけではなく、あらゆる情報にアンテナを張り、注意深く患者さんに対応する責任感が求められます。

また、新しい医薬品が次々に開発、発売されていることや、医療業界は日進月歩のスピードで変化していることからも、それらの医薬品や業界についての知識も常にブラッシュアップし続ける必要があるでしょう。

子どもや重病患者など、調剤を一歩間違えれば命に関わることもある仕事です。

処方せん通りに常に正しく調剤することができる注意力があることが求められます。

そのため、薬剤師に向いている人は、向上心を常に保ち続けることができる人だと言えるでしょう。

コミュニケーション能力のある人

医薬品の専門家である薬剤師ですが、接客業としての性格も併せ持つ職種であるため、同時に高いコミュニケーションスキルが求められることも少なくありません。

医薬品に関する相談を受けたり、医薬品について説明する際に、優れたコミュニケーション能力を発揮すれば患者さんの安心にも繋がります。

親身になってお客様の話を聞くことができる人や、相談しやすい雰囲気の人が薬剤師に向いていると言えるでしょう。

薬剤師に向いている人・適性・必要なスキル

薬剤師のキャリアプラン・キャリアパス

薬学科の新規設置が増え、薬剤師資格を取る学生は年々増加しています。

この傾向が続けば、薬剤師は増えるが需要は減少する可能性があります。

処方せんや薬歴の電子化が進んだことで、かつては薬剤師が自分の手で行ってきた入力作業がどんどん簡略化されていき、薬局の人手そのものが少なくても調剤作業ができるようになってきました。

調剤作業に関しても、医療機器の発達で大幅に時間の短縮が叶うようになっています。

また、規制緩和の流れでコンビニやインターネットなどでの医薬品販売が可能になったことなどで、薬局での対面販売も減る傾向にあり、薬の種類によっては、薬剤師ではなく「登録販売者」という資格があれば販売できるようになったことなどから、薬剤師の需要が減少傾向にあるとみられています。

加えて、薬剤師養成のための薬学科は新設されており、薬剤師の供給過多が懸念されています。

しかしながら、少子高齢化や医療の発展に伴い、医療業界自体が縮小されることはおそらくないものと考えられます。

AIやインターネット販売などで薬剤師の需要が減った場合でも、薬の専門家としての薬剤師の需要は減ることはないと考えられます。

しっかりとキャリアプランを描き、それに応じた知識の研鑽やスキルアップを積んだ薬剤師は、医療現場で今後も必要とされ続けるに違いありません。

薬剤師を目指せる年齢

薬剤師になるためには、上述のとおり6年制大学の薬学科を卒業する必要があります。

大学6年間で医薬品に関する知識を徹底的に学び、数ある実習をこなし、卒業試験や国家試験をパスして晴れて薬剤師資格を手にすることができます。

薬学科の入学に年齢制限はありませんし、薬剤師国家試験の受験に関しても年齢での受験資格制限はありません。

その気になれば、何歳からでも目指すことのできる職業だといえるでしょう。

ただし、私立大学の薬学部の場合、6年間通うとなると相当の学費がかかります。

その間、アルバイト程度は可能でも仕事と両立して学生を並行することは不可能です。

そのような経済的な理由などで、社会人が一から薬剤師を目指すことは難しいかもしれません。

また、薬剤師資格を取った後の就職の際も、年齢がネックになるというケースもないわけではありません。

確かにほかの職種同様、新卒の薬剤師の就職でも年齢は若い方が有利という見方もできますが、どこに就職するかによっても状況は違ってくるでしょう。

薬剤師の欠格事由

薬剤師の欠格事由というのは、薬剤師として働いてはいけないとみなされ、国の公的機関から許可申請が下りないことに対する理由のことです。

欠格事由は薬剤師に限らず、様々な職業でも取り決めが行われています。

薬剤師の欠格事由は薬剤師法によって、絶対的欠格事由と相対的欠格事由という2つが存在しています。

どのような内容なのか、具体的にはどのようなものになるのでしょうか。

絶対的欠格事由

欠格事由の一つに、未成年者、成年被後見人又は被保佐人には、免許を与えない、というものがあります。

成年被後見人とは、精神障害によって判断能力が欠如していることによって、後見人が必要な人のことで、被保佐人とは、同じく精神障害があることで保佐人(助ける人)が必要な人を示します。

上記に上げた成年被後見人も被保佐人もいずれも精神障害があるために薬剤師免許を与えることができないということになっています。

相対的欠格事由

相対的欠格事由として、次の各号のいずれかに該当する者には、免許を与えないことがあると定められています。

一、心身の障害により薬剤師の業務を適正に行うことができない者として厚生労働省令で定めるもの
二 、麻薬、大麻又はあへんの中毒者
三 、罰金以上の刑に処せられた者
四 、前号に該当する者を除くほか、薬事に関し犯罪又は不正の行為があつた者

相対的欠格事由とは、絶対的欠格事由のように、絶対に薬剤師になれない、といったものではありません。

しかしながら、絶対的欠格事由も相対的欠格事由もいずれにせよ、薬剤師の欠格事由として当然といえることが規定されています。

薬剤師に関するデータ

薬剤師数の推移

薬剤師国家試験が4年制から6年制に移行しているため一時的に伸びは抑えられましたが、毎年薬剤師の数は増えてきています。
薬剤師数の推移_26

薬剤師の男女比

平成26年時点における薬剤師の男女比率は、男性39%、女性61%となっています。
薬剤師数_男女比_26

性・年齢別の薬剤師数

年齢別に薬剤師の人数を見ると30代、40代の比率が高くなっています。

女性の比率はどの年代でも高くなっていますが、40代、50代が70%であるのに対して、20代、30代は63%程度と若干下がってきています。
性・年齢階級別にみた薬剤師数_26