薬剤師に向いている人とは? 適性や必要な能力を紹介
また、患者の健康状態に影響する医薬品を扱うため、知識や向上心が不可欠です。
ここでは薬剤師に向いている人の特徴を紹介します。
薬剤師に向いている性格・適性
几帳面な人
薬剤師の最も一般的な業務は「薬を調剤すること」です。
調剤では、医師の処方せんに従って、患者さんのために正しい分量や配合で薬を用意します。
薬の分量は厳密に定められているため、この数値からずれないように丁寧に計測しながら、慎重に薬を作ることが求められます。
もしも「少しくらいの誤差ならいいだろう」と、薬剤師がいい加減な分量で配合をしてしまえば、薬の副作用で患者さんの健康を奪うことにもつながりかねません。
薬剤師は、医療専門職として「医薬品のプロフェッショナル」としての自覚と責任が必要とされる仕事です。
細かい作業にも決して手を抜かない、几帳面で責任感のある人が、薬剤師には向いています。
化学が好きな人
薬剤師は理系分野に関連する専門職です。
薬の効能や調合について理解を深めるためには、とくに「化学分野」の知識が欠かせません。
大学の薬学部でも化学の勉強は必須ですし、国家試験でも化学の知識が必ず問われます。
薬剤師になってからも、新薬のメカニズムを理解するためには化学から離れることはできません。
専門的な勉強は大学入学後に少しずつ行っていきますが、薬剤師を目指すのであれば、化学をはじめとした理系の学問と向き合うことが必須です。
また、薬剤師になるまでも、なってからも膨大な勉強量が必要になるため、「もともと理系分野の勉強が好き」「医薬品の成分に興味がある」という人でないと、なかなか務まらない仕事でしょう。
薬剤師に必要なスキル・能力
誠実で、相手の話をしっかりと聞ける人
薬剤師は、薬の専門家として、患者さんの健康状態に影響する医薬品を扱うため、知識や向上心に加えて人としての「誠実さ」が求められます。
また、調剤薬局やドラッグストアのように患者さんとのコミュニケーションの機会がとくに多い場では、接客スキルも求められてきます。
店には老若男女さまざまな人が来店しますが、誰に対しても丁寧に、わかりやすく、好感度の高い対応をすることが大切です。
いつでも明るく、相手のことを思った接し方ができる人であれば、薬剤師に向いているといえるでしょう。
また、お客さまは医薬品に対して疑問や不安を抱いていることが多々あります。
相手の困りごとに応えていくうえでは、専門用語などわかりにくい言葉で一方的に話すのではなく、まずは相手の話をよく聞いて答える姿勢が不可欠です。
聞き上手な人や、困っている人を放っておけないタイプの人なども、薬剤師に向いています。
人に教えるのが上手な人
薬剤師は、薬の効用や服用方法、副作用などをきちんと患者さんに伝えなくてはなりません。
薬局を訪れる患者さんのほとんどが医療の知識を持っておらず、高齢化社会が進む近年では、お年寄りの患者さんも多くなっています。
患者さんに寄り添って不安や疑問を取り除いてあげることや、難しい話もわかりやすく教えてあげられる能力は、薬剤師には欠かせないものとなっています。
薬剤師に向いていないのはどんな人?
薬剤師は、ただ医薬品の専門的な知識を備えるだけでは務まりません。
患者さんとの間や、医療従事職・コメディカルのチーム内で信頼関係を築く力も求められてきます。
意外と人との関わり合いが多いため、人に関心がなかったり、そもそも他者と関わるのがあまり好きではない人には、薬剤師の業務は難易度が高いものと感じられるかもしれません。
また、細かな知識をこつこつと学んで積み重ねていくことや、日々同じことを慎重に繰り返して行う作業などがあまり得意でない場合も、薬剤師として勤務する際には不安材料の一つになる可能性があります。
薬剤師に向いている人・適性・必要なスキルのまとめ
薬剤師は、ただ医薬品の知識があるだけではなく、患者さんとのコミュニケーションや誠実さも求められる仕事です。
またチームとして働くためには、他者との関わりは不可欠であるため、こうした部分が苦手な人にとっては難しいかもしれません。