特別支援学校教諭のやりがいと仕事の魅力
特別支援学級教諭のやりがい・楽しさ
生徒の成長を感じられたとき
特別支援学級教諭がやりがいを感じるのは、生徒のちょっとした変化や成長を感じられたときです。
それぞれの生徒により課題は違いますので、目標を達成するには半年から1年、または、それ以上かかることもあります。
ですから、長く担任をすればするほどやりがいを感じることができる場面も増えていくでしょう。
たとえば、養護学校のなかでも肢体不自由児の学校だと、車椅子の生徒もいます。
その子たちは生活すること自体が難しいのですが、「車椅子のまま、電車に乗ってどこかへ行く」などの目標をたてて、その達成に向けて頑張ります。
単純なようですが、電車に乗るには駅員の支援を必要としますし、また、できないことを人に伝えることの練習にもなります。
ですから、1年間かけて学校内でも練習をしていきます。
そして、最後の総仕上げとして生徒が自分で電車に乗ることができたとき、特別支援学級教諭はとてもうれしい気持ちになります。
このほか、盲学校だと「親のつきそいなしで、家から学校まで行く」とか、聾学校だと「百貨店に行って、買いたいものを店員に伝える」などの目標をたてて頑張ります。
生徒ができないことが少しでもできるようになったときが、一番やりがいを感じられる瞬間です。
地域・社会と連携して子どもの自立を助ける
特別支援学級教諭の大事な役割として、一人ひとりの子どもに合わせた指導を行い、子どもの自立を手助けしていくことが挙げられます。
特別支援学校に通う児童・生徒は、それぞれに障害があり、できないことも個々で異なります。
子どもによってはトイレや着替えといった日常生活上のサポートが必要な場合もあり、特別支援学校教諭は、一人ひとりの障害や成長に合わせて綿密な教育支援計画を立てていきます。
そこでは、保護者はもちろん、医療機関や児童相談所、その他の地域関係機関との連携も不可欠なものとなります。
学校を超えてた地域・社会と手を取り合い、一人ひとりの子どもたちの成長を促し、自立できるように手助けしていけることは、特別支援学級教諭ならではのやりがいになるといえます。
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特別支援学級教諭の魅力
少人数教育に携わることができる
特別支援学級では、通常の学級で一斉に授業をするのとは違って、それぞれの子どもたちに適した工夫が必要です。
そのような特別支援学校では、児童・生徒の人数に対して、教員の人数が非常に多く定められています。
ですので、少人数の教室で子どもと密接に関わり、成長を近くで感じることができます。
特別支援学級教諭は、通常学級の教諭とはまた違った苦労がある一方、子どもたちと密に関わることができる環境があり、子どもの可能性を感じる場面にもたくさん出会えるでしょう。
それまで通常学級ばかり担当していたけれど、特別支援学級を担当してみたことで、大きく成長できたと実感する先生も多いようです。
給料は通常の教諭より若干高め
特別支援学級教諭の給料は、職務の特性上、通常学級を受け持つ教諭に比べて若干高く設定されています。
同じ「学校の先生」という職業でも、公務員としてよりよい給料や待遇の下に働けることは、魅力のひとつだといえるでしょう。
ただし、特別支援学級での仕事は決して楽なものではありません。
児童・生徒に対するきめ細やかな指導が求められますし、チームワークが重要視される職場となるため、一緒に働く教諭たちと良好な人間関係を築く努力なども必要です。
お金だけを理由にこの仕事に就くと、思った以上の苦労を感じてしまうかもしれません。