特別支援学校で働くことになったきっかけ(体験談)

私が特別支援学校の教師になったきっかけですが、小学校の普通学級にいる、多動性の子供を見る介助員という仕事をしたのがはじまりです。

その児童はとてもかしこくて勉強はできるのに、勉強はせずに走り回っている子でした。私も同じようにその子を追いかける日々が続きました。

どうしたらこの子を静かに落ち着かせることができるのだろうと考えていましたが、ある時、その子はポケモンが好きだということがわかりまして、そのポケモンを使って指導できないかと考えました。

私が思いついたのは、ポケモンのシールをご褒美に使うということでした。勉強を頑張った時はご褒美にシールを与えました。そしたら、次第に落ち着いてきて勉強もするようになってきました。

確かに、シールを使うというのはえさみたいで、人によってはよくないという人もいますが、私は、まず、落ち着かせる方法としてはいいだろうと思って使用しました。

こういうことを続けているうちに、この子を見るのがおもしろくなってきまして、障害を持った生徒ともっともっと一緒に勉強したいと思うようになりました。

障害児と一緒に過ごしていて、面白いと感じることは、こう指示すればこう動くというのを見つけた時ですね。また、障害児というのは素直な子が多く、思ったことをそのまま行動に出しますので、私自身も勉強になります。

この多動性の児童と過ごしたのをきっかけに、それ以降は特別支援学校で勤務することが多くなりました。