【2021年版】小学校教師(小学校の先生)の給料・年収はどれくらい? 初任給やボーナス、統計データも解説

小学校教師の平均年収・給料の統計データ

小学校教師の勤務先は、大きく分けて公立小学校と私立小学校があります。

ただし、私立小学校の学校数は全体の1%程度のため、小学校教師の大部分は公立小学校に勤務する「地方公務員」です。

地方公務員となる小学校教師の給料は、自治体ごとの「給料表」によって定められています。

一方、私立小学校に勤務する場合は、一般的な民間企業と同じように、学校ごとに給料体系や待遇が決められています。

小学校教師の平均年収・月収・ボーナス

賃金構造基本統計調査

厚生労働省の令和2年度賃金構造基本統計調査によると、小学校教師の平均年収は、42.4歳で714万円ほどとなっています。

・平均年齢:42.4歳
・勤続年数:12.7年
・労働時間/月:170時間間/月
・超過労働:1時間/月
・月額給与:448,500円
・年間賞与:1,757,600円
・平均年収:7,139,600円

出典:厚生労働省「令和2年度 賃金構造基本統計調査」
※平均年収は、きまって支給する現金給与額×12ヶ月+年間賞与その他特別給与額にて計算。
※本統計はサンプル数が少ないため、必ずしも実態を反映しているとは限りません。

総務省の「平成31年 地方公務員給与実態調査結果等」によると、小・中学校教育職の平均給与月額は、414,820円(平均年齢 42.3歳)となっています。

この金額は、平均給料月額355,362円に、諸手当59,458円を加えたものです。

「諸手当」とは、月ごとに支払われる扶養手当、地域手当、住居手当、特殊勤務手当、時間外勤務手当などのことです。

・平均年齢:42.3歳
・平均給料月額:355,362円
・諸手当月額:59,458円
・平均給与月額:414,820円

地方公務員のボーナス支給額は、一般的に「基本給(給料+扶養手当+地域手当)×支給月数」で算出できます。

年間支給月数は各都道府県により異なりますが、人事院の「人事院勧告」に基づいて年間4.5月で算出すると、小・中学校教育職のボーナス支給額は約173万円となります。

さらにここから平均年収を算出すると、約671万円となります。
(「平均給与月額 × 12ヵ月 + ボーナス支給額」で計算)

出典:総務省「平成31年 地方公務員給与実態調査結果等」

小学校教師の手取りの平均月収・年収・ボーナスは

手取り金額は、支給された給与から税金や社会保険料を差し引いたもので、一般的に月額給与の約8割といわれています。

公立の小・中学校教育職の場合、平均給与月額が414,820円ですので、手取りの平均月収は332,000円前後と推定されます。

また同様に手取りのボーナス額は138万円前後、手取りの平均年収は537万円前後になると推定されます。

ただし実際には扶養家族の人数や前年の年収などにより、控除として差し引かれる金額が変わるため、手取り金額は人により幅があります。

小学校教師の初任給はどれくらい?

小学校教師の初任給は、採用された自治体や学歴、採用区分などによって異なります。

総務省の「平成31年 地方公務員給与実態調査結果等」によると、小・中学校教育職の初任給基準は全国平均で以下のようになっています。

・大学卒:207,628円
・短大卒:184,532円
(都道府県 選考採用)

地方公務員の一般行政職の初任給は大卒で180,971円、短大卒で162,945円(ともに選考採用)となっており、小・中学校教育職の方が2万円以上高いことがわかります。

地方公務員の中でも小・中学校教師は給与水準が高めといえ。さらにこの基準額に地域手当、教職調整額、義務教育等教員特別手当などが上乗せされます。

最終的な支給額は、全国的には22万円~26万円程度がボリュームゾーンとなっているようです。

実際の手取り額は20万円前後と、一般的な大卒サラリーマンと同じくらいになります。

小学校教師の勤務先の規模別の年収(令和2年度)

小学校教諭の年収は、勤務先の規模が大きくなるとやや高くなる傾向があります。

10〜99人規模の事業所に勤める小学校教諭の平均年収は660万円、100〜999人規模は678万円、1,000人以上の規模では787万円、10人以上規模の事業所平均は714万円となっています。

上記グラフの基タイトルは「小・中学校教員」で中学校教師など他職業を含むデータです。

賃金構造基本統計調査より作成。本統計は調査の母数が少ないため、必ずしも実態を反映していない可能性があります。

小学校教師の勤務先の年齢別の年収(令和2年度)

令和2年度賃金構造基本統計調査によると、年齢の上昇にしたがって、年収も上がっています。最も年収が高い世代は、55~59歳の982万円です。

全年代の平均年収は714万円となっています。

上記グラフの基タイトルは「小・中学校教員」で中学校教師など他職業を含むデータです。

小学校教師の福利厚生の特徴は?

公立学校で働く小学校教師の場合は、地方公務員として手厚い福利厚生が用意されています。

休暇制度については、有給でとれる年次休暇はもちろん、特別休暇の内容の充実など民間企業の社員と比べると恵まれているケースが多いです。

産休は基本的に産前・産後各8週間取ることができ、その間も給与は全額支給されるなど、子育て支援も充実しています。

また、基本給とは別で支払われる手当もいろいろな種類があります。

教師特有のものとしては、災害時の緊急業務、引率指導業務、部活動の指導に従事したときに支給される「教員特殊業務手当」や、学年主任などの役職につくと支給される「教育業務連絡指導手当」などがあります。

一方、給与月額の4%が教職調整額として支給されており、どれだけ残業をしても、残業代となる「時間外勤務手当」は支給されません。

私立学校の場合は、各学校で定める内容の福利厚生が適用されるため、勤務先によって内容は異なります。

小学校教師の給料・年収の特徴

小学校教師の給料の決まり方

公立小学校に勤務する小学校教師は地方公務員という扱いになるため、給料は各自治体が定める教育職給料表に基づいて決定されます。

給料表は「級」と「号給」で構成されており、その組み合わせで支給額が決まります。

級や号給が上がると、それにともなって支給額も上がる仕組みです。

級とは「職務レベル」のことで、職務の複雑さ、困難さ、責任の度合いに応じて、4~6段階に分けられています。

4段階で分けられている場合、大卒で教諭として採用された1年目の教員は2級からスタートし、昇格していけば3級(教頭・副校長相当、)4級(校長相当)と進み、それにより給料も上がっていきます。

号給は級をさらに細分化したもので、その職務の経験年数や習熟の度合い、勤務成績を給料に反映させるためにあります。

基本的には1年に4号給ずつ昇級し、それにともなって給料も約8,000円~10,000円ずつ上がります。

私立小学校の場合は、学校ごとに給料体系が決められているため、給料の支給額は各学校の経営状況によって幅があるようです。

年功序列で安定して給料が上がる

上記の給料表は年功序列の給与体系となっており、教員の収入は勤続年数の長さによって決まるといえます。

総務省の「平成31年 地方公務員給与実態調査結果等」によると、勤続年数による平均給料月額の違いは以下のようになっています。

1年以上5年未満:約24万円
5年以上10年未満:約28万円
15年以上20年未満:約37万円
30年以上35年未満:約42万円

このように長く勤めれば勤めるほど、給料は安定して上がっていきます。

残業代が支払われない

地方公務員のなかでも、教育職の給与水準は、ほかの一般行政職や警察職と比べて高めに設定されています。

教師は、教科指導や生活指導、部活動の顧問、進路相談、保護者対応、行事準備など、普段から多岐にわたる業務を抱えています。

授業の準備や生徒指導等の仕事は明確な終わりがなく、教員という職務や働き方は特殊であるといえます。

そのため時間外勤務手当は支給せず、その代わりに給与月額の4%を「教職調整額」として支給することが法律(給特法)で定められています。

ただしその影響で、どれだけ残業をしても残業代が支払われないという状況が生まれています。

給与水準は比較的高めといえども、残業時間が増えれば増えるほど、業務量と収入が見合わないと感じる教師が多いようです。

小学校教師の正社員以外の給料・年収

小学校教師の雇用形態・働き方として、正規雇用される常勤教員のほか「臨時的任用教員」と「非常勤講師」があります。

臨時的任用教員は通称「常勤講師」とも呼ばれ、正規の教員と同じ「常勤」の勤務形態で働きます。

担任や部活動顧問を担当することもありますが、任用期間は採用年度内に限られています。

給与は月額制で、賞与の支給もあるため、採用年度内に限っては、正規教員と同じくらいの給料・年収が得られるでしょう。

一方、非常勤講師は採用年度内の勤務で「非常勤」であることが最大の特徴です。

担任や部活動顧問は担当せず、事前に割り当てられた授業の時間のみ働くことになり、給料については、時間単位での報酬のかたちで支払われます。

賞与の支給もありません。

非常勤講師の場合、複数校を掛け持ちしても収入が低めになることが多いため、塾講師や家庭教師のアルバイトなど「兼業」をしている人も多いです。

正規雇用や臨時的任用教員は兼業が認められていないため、他の仕事ができるのは非常勤講師ならではの特徴です。

小学校教師が収入を上げるためには?

公立小学校教師の給料には、地域ごとに金額が異なる「地域手当」も含まれます。

この地域手当の額は地方よりも東京・神奈川・大阪など都市部のほうが高い傾向にあるため、少しでもよい収入を得たいのであれば、地域手当が高めの自治体の教師を目指す方法が挙げられます。

また、管理職へ昇進することで役職に応じた手当もつくため、できるだけ上のポジションを目指すのも収入アップの一つの方法です。

その他、入試業務に携わったり、部活動の指導を行ったりすることなどでも手当が支給されますが、担当業務が増えれば増えるほど、労働時間や精神的負担も増していくものです。

現実的に、小学校教師は勤務時間外にも、授業や生徒のことを考えなくてはならないケースが多いです。

地方公務員として安定した待遇の下で働ける仕事ではありますが、給与額については、必ずしも労働に見合う満足なものが得られるとは言い切れません。

前提として小学校教師の仕事そのものが好きで、やりがいを感じられないと、長く続けていくのは難しいでしょう。