小学校教師の仕事内容【仕事の流れや授業以外の役割についても解説】

小学校教師は「児童に学習の基礎を教え」「児童の健やかな成長をサポートし」「組織の一員として学校運営を支える」職業です。

子どもたちが人間として健やかに成長できるようサポートする大事な役割を担います。

ここでは、小学校教師の具体的な業務内容や役割、1日の仕事の流れなどについて解説していきます。

小学校教師の仕事とは

 
小学校教師は、小学校に通学する6~12歳の児童に指導・教育を行います。

基本的に担任として受けもつクラスの子どもたちにすべての科目を一人で教えますが、近年は一つのクラスを二人の教師で教える「チームティーチング」という取り組みも進んでいます。

私立小学校の場合、音楽、体育などの実技教科には専任教師を配置していることもあります。

小学校教師は、授業や給食、ホームルームなどで子どもたちと多くの時間を過ごしますが、それ以外にも数多くの業務があります。

たとえば授業の準備やテストの採点、学級会や運動会の準備、家庭訪問、遠足、PTA、教員会議などさまざまな仕事をしなければなりません。

夏休みなどの長期休暇中も日直として出勤することは多く、学校内の清掃や見回り、用具の点検、動物の飼育などを行っています。

さらに学級内で、いじめ等の問題が起こった場合も、学級担当、学年主任、教頭、校長らが連携して解決に向け動く必要があります。

保護者とのコミュニケーションの機会も多く、日々忙しく働いている教師が多いです。

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小学校教師の業務の内容

 

指導関連の業務

教科指導

小学校教師は担任をしているクラスの児童に対して、基本的に全教科を一人で教えます。

理解度の違う児童にどうしたらわかりやすく伝わるかを考えて、あらかじめ授業内容・進め方を計画することも大切な業務です。

板書やノートの使い方、子どもへの携わり方をベテランの先生から学ぶ研究授業も行われます。

生活・道徳指導

挨拶・規則正しい生活・他者への思いやりの心など、児童が社会の中で生きていくうえで必要になることを指導します。

また、児童の心身が健康であるよう児童をよく観察し、指導します。

道徳面においては教科書だけでなく、運動会や学芸会などの学校行事をはじめとする日常の生活全般を通して、児童に伝えていきます。

これらは学校内だけではなく、家庭との連携が必要となることも多々あります。

家庭訪問の際に保護者に児童の様子を伝えてアドバイスをしたり、保護者からの相談や問い合わせに対応したりと、家庭を通して子どもの成長を促すことも大事な役割です。

学校運営に関わる業務

行事

小学校では運動会や学芸会、社会見学などの学校行事が1年を通じて行われます。

各行事の企画・進行の担当になると、行事がスムーズに行われるよう全般の監督をします。

たとえば運動会であれば、児童の練習計画からタイムスケジュール・種目の決定、行進で使う歌の選曲まで、担当することはさまざまです。

遠足や社会見学の場合、事前に現地を下見し、危険スポット、トイレの場所、所要時間などを確認しておく必要があります。

学年・クラス運営

担任をもっている場合は、クラスに所属する児童1人ひとりに目配りしながら個人の成長をサポートしていきます。

同時にクラスで発生した問題をみんなで解決するよう児童を導くことも大切な仕事です。

また学年全体の目標や教育方針を決定し、その目標に沿って行事を立案・企画・実行したり、児童・生徒の情報交換をしたりと、他の先生と協力しながら学年がまとまるように活動していきます。

その他

その他にも、PTA活動や教員会議などがあり、小学校教師の業務は多岐にわたります。

保護者からのクレーム対応、地域住民と児童のトラブル解決など、小学校教師の業務は対児童以外のものもたくさんあります。

小学校教師の役割

小学校教師には、大きく以下の役割があります。

小学校教師の役割
  • 児童に学習の基礎を教える
  • 児童の健やかな成長をサポート
  • 組織の一員として学校運営を支える

それぞれについて詳しく解説していきます。

児童に学習の基礎を教える

小学校教師は、6~12歳の児童に一人で各教科指導を行います。

国語や算数、音楽などその幅は広く、すべての科目をオールマイティにこなし、児童のお手本となる必要があります。

小学校で習うことは、中学、高校、大学などその後の学習の土台となるものです。

そのため、単に教科の暗記で終わらせるのではなく、日々の授業や活動を通し、児童が知識や思考力・表現力をつけられるように指導し、さらに学習への意欲や探求心などが向上するように手助けをしていく役割が求められます。

またクラス内の理解度の差をふまえ、全員が落ちこぼれることなく、飽きることのない授業展開をすることも求められます。

児童の健やかな成長をサポート

小学校に通学する6~12歳は、人間形成において重要な時期です。

小学校は、単に国語や算数などの知識を習得するだけでなく、今後社会で生きていく力を養う場でもあります。

挨拶・規則正しい生活などの重要性を伝え、思いやりの心など道徳面の指導も行います。

また児童の個性を伸ばし、人間性豊かに育つように指導をすることも教師の大きな役目です。

小学校教師は社会的責任の大きな仕事といえるでしょう。

道徳や生活の指導を行うためには、学校だけでなく、家庭や地域との連携も不可欠です。

そのため小学校教師は学校、地域、家庭という児童を取り巻く環境の潤滑油のような存在となり、橋渡しを行う役割も期待されます。

組織の一員として学校運営を支える

小学校教師は、校長が指揮監督する学校という組織の一員です。

各教職員が役割を分担して、組織全体で学校運営や教育がスムーズに行うよう努める必要があります。

たとえば指導教諭教務主任学年主任などを担当するほか、クラブ活動の顧問を兼務することも小学校教師の役割のひとつです。

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小学校教師の勤務先

公立小学校

公立の小学校教師になるには、教員免許取得後、各都道府県などで実施されている「教員採用候補者試験」に合格する必要があります。

この場合、地方公務員としての採用であり、都道府県や地方自治体によって定められている給与体系に基づいて給与が支払われます。

役職や勤続年数によって金額は上がるため、長く働き続けるほど給与はアップしていきます。

また、住居手当、扶養手当、通勤手当をはじめとする手当も充実しているほか、ボーナスも支給されます。

一般的に私立小学校より、公立小学校勤務のほうが年収は高いとされています。

公立小学校にはさまざまな家庭層の子どもが集まるため、通塾有無の違いによる授業理解度の違いなどもあり、教科指導に工夫が必要です。

また、貧困や給食費未納などの問題にも直面しやすいといえます。

私立小学校

私立小学校の場合には、各小学校が独自に実施する教員採用試験を受験します。

公立小学校とは異なり、学校によって給与が定められているため、希望する学校の給与や待遇をきちんと確認することがおすすめです。

人気校や伝統校では、公立より年収が高くなることもあります。

私立小学校は堅実、厳格、リベラルなど学校独自の校風があり、その校風にあわせた指導が求められるでしょう。

なかには宗教教育を取り入れる小学校もあります。

転勤がある公立と違い、私立小学校では転勤が基本的にないため、教職員も学校に愛着を持ちやすいといえます。

反面、閉鎖的な環境になってしまうかもしれません。

また、私立学校は公立学校と比較すると、施設面が充実していることが多いです。

児童は受験を経て入学するため、家庭環境が一定レベル以上であり、一般的には公立学校よりもクラス内での問題、素行上の問題が少ないといわれています。

小学校教師の仕事の流れ

小学校教師は、日本各地のさまざまな小学校で勤務しています。

ここでは、1日の大きな流れについてご紹介します。

  1. 1.出勤

    小学校の教師の勤務はだいたい朝8時過ぎからになりますが、なかには7時過ぎには学校に来る人もいます。

    全教科を一人で教えるとなると、早めに準備をする必要があるからです。

  2. 2.打ち合わせ

    学校の仕事は教職員の朝の打ち合わせから始まります。まず、教職員全体でその日の行事等の連絡をし合い、その後、学年ごとに細かな打ち合わせを行います。
  3. 3.日中の業務(授業・クラス指導など)

    打ち合わせが終わると、それぞれ教室へ向かい授業を始めます。授業は1時限が45分です。授業の合間には10分程度の休憩時間がありますが、基本的には児童と遊んだり、宿題の確認をしたりなど休む時間はありません。

    給食は児童と一緒に準備をして、教室で食べます。その後、清掃の時間があり、児童と一緒に教室やトイレ、特別教室などの掃除します。

    昼休みが終わったら、午後の授業が15時半くらいまであり、帰りの会をして16時前に児童を下校させます。

  4. 4.児童帰宅後

    児童が帰ってからは、テストの採点や翌日の授業準備などをするほか、必要に応じて家庭訪問、保護者との面談などを行います。

    授業準備や事務処理を済ませ19時過ぎに退勤するのが一般的ですが、業務量が多い日はさらに残業をすることもあります。

小学校教師と関連した職業

小学校教師と中学校教師の違い

小学校教師は学級担任制で、全科目を一人で教えることが基本です。

一方、中学校教師教科担任制で、自分の専門とする科目だけを教えるのが基本となっており、各授業は1〜3年生までの生徒を対象に行います。

また、担任としての関わり方も異なります。

中学も学級担任ではありますが、ホームルームと自分が教える教科での関わりしかありません。

しかし、小学校教師は、自分が受けもつ学級と授業以外にも給食、掃除などで四六時中関わります。

そこで求められるのは「教科指導」だけではなく、「生活指導」「道徳指導」を通して児童を冷静に観察し、人間として成長できるようサポートしていくことです。

中学校教師の仕事

小学校教師と塾講師の違い

小学校教師と塾講師は、「子どもたちに教科を教える」という点では共通点があります。

ただし、小学校教師には教員免許状が必要ですが、塾講師には必ずしも教員免許状は必要とされません。

さらに小学校教師の場合は学科の指導だけでなく、学級の管理、児童への生活指導、家庭訪問、行事引率などが生じます。

塾講師の場合は、授業以外に関する事柄として子どもとの個別面談をすることなどはありますが、基本的には授業にのみ集中できるといえるでしょう。

小学校教師は塾講師と比べ、児童の健やかな成長をサポートするという役割が大きく期待されます。

塾講師の仕事

小学校教師の1年目

 
小学校教師は新規採用されると、1年間の初任者研修を受け、きちんと仕事ができる可能性があると認められれば、2年目からは正規採用となります。

多くの場合、新人教師は担任を持ち、授業の仕方以外に学級運営方法、事務処理の仕方なども学びます。

その際、ベテランの指導教官がつくほか、教務担当の教師や教頭からも指導を受けます。

また、1週間に1回度程度、学校外で研修を行います。

研修内容は、他の小学校に行って授業を見学したり、教育センターという施設で教師としての心構えを講師の先生から教えてもらったりなどです。

小学校教師の仕事内容のまとめ

小学校教師は学級担任制のため、児童と深く関わっていくことになります。

勉強だけ教えていればいいというわけではなく、児童の健やかな成長をサポートするという役割を担っているのです。

毎日忙しく大変な仕事ではありますが、子どもたちに影響を与える責任のある職種だといえるでしょう。