女性の小学校教師のキャリアパス・結婚後の生活

女性の小学校教師の現状

 
小学校教師は、その6割以上を女性が占める職業で、女性が多数活躍しています。

中学校や高校では男性教師のほうが多いため、女性が多いことは小学校教師の大きな特徴といえます。

ただし、小学校教師全体では女性が多いものの、校長や教頭といった管理職となると女性は2割程度にとどまります。

家事や育児を担う女性教師が管理職となることを敬遠し、いち教師でいることを望んでいることが要因です。

小学校教師は男女で仕事の違いがほとんどなく、意欲や実力次第で出世のチャンスはある職業です。

小学校教師の長時間労働改善とあわせ、ワークライフバランスの改善も女性教師の活躍のための今後の課題です。

女性の小学校教師の強み・弱み

 

女性の小学校教師の強み

 
小学校教師になるためには教職課程を修了し、採用試験に合格しなければなりません。

小学校教師は全科目を担当することから、履修・試験範囲が広く、コツコツと真面目に勉強しなくてはなりません。

個人差はありますが、男性より女性のほうが計画を立て地道に勉強していくことが得意という人が多いようです。

また、小学校教師は音楽のピアノや家庭科の裁縫・調理実習なども教える必要があります。

これらのことには、女性のほうが小さい頃から慣れ親しんだという人も多いので、苦手意識がないかもしれません。

また女性はマルチタスク能力に長けている人が多いです。

何人もの生徒の話を同時に聞き、クラス内の複数の問題に対処するにあたり、マルチタスク能力は仕事をすすめる上で強みとなるでしょう。

さらに女性教師は細やかな気遣いを得意とする人が多く、生徒側も母性を感じ、話しやすいという声もあります。

女性の小学校教師の弱み

 
小学校教師はクラス担任として学級を担当し、すべての科目を教えます。

そのなかには理科の授業での昆虫観察など虫を扱うこともあります。

またクラス内でザリガニや金魚を飼育したり、昼休みに子どもたちが獲った昆虫を見せてくれたりすることもあります。

一般的に女性のほうが虫嫌いの割合が多いようですので、苦痛に感じる人もいるかもしれません。

また小学校教師は長時間労働が常態化しているため、家事・育児との両立に苦労し、仕事に集中しにくくなるという弱みもあります。

小学校教師の結婚後の働き方・雇用形態

 
最近は、結婚後も雇用形態を変えることなく、結婚前と同じように働く女性教師も増加しています。

小学校教師は職場結婚が多く、結婚相手も小学校教師というケースも多いです。

公立の場合、同じ学校内に夫婦がいることは保護者・生徒の混乱につながるため、職場結婚をした場合には原則どちらかが異動となります。

結婚相手が小学校教師でない場合、自分の仕事の多忙さなどを相手に理解してもらい、家事の協力を得る必要があるでしょう。

なお結婚相手によっては、配偶者の県外転勤に帯同するため、やむなく退職するケースもあります。

その場合、転勤先の教育委員会に登録し、非常勤講師としてライフスタイルにあわせて働く人もいます。

小学校教師は子育てしながら働ける?

 

覚悟と家族の理解が必要

 
一般企業で働く場合、妊娠を機に退職をする人もいるようですが、公立の場合、産休・育休に入る先生の代わりに非常勤講師を配属します。

このような制度が整っているため、小学校教師は子育てしながら働く女性も多いです。

とはいえ、長時間労働の小学校教師が子育てと仕事を両立するには、相当の覚悟が必要です。

突発的な保護者や生徒の対応がいつあるかわからず、終業の時間が見えないことも大変な一面です。

さらに平日の休みはとりにくいため、自分の子どもの入学式や授業参観日に出席できないことも珍しくありません。

配偶者や親族などの理解とサポートがあれば、精神的にも楽になるでしょう。

学校側との調整

 
小学校教師の子育てとの両立には学校側の理解・協力も必要で、管理職との面談を通じ、働きやすい環境を整えていくことも目指しましょう。

たとえばクラブ活動などの顧問を免除してもらう、行事が少なく生徒も落ち着いてきた3年生~4年生を担当させてもらうなどにより、仕事量が軽減されることもあります。

さらに最近は学校側も柔軟になってきており、始業時間を30分遅らせるなど、子育て中の女性教師に配慮することもあります。

これ以外に、1年間に何度か育児休暇・育児時間休を取り、活用することも可能です。

短時間勤務ができる

給料は減るというデメリットもありますが、「短時間勤務」という制度もあります。

これは、育休復帰後に勤務を始めた教師が、無理をせずに育児にも専念できるようにとのことから最近スタートした制度です。

この短時間勤務中は、半日勤務で担任は持ちません。

午前中勤務や午後勤務、昼間勤務などいろいろな勤務パターンを作ることができるのですが、多くの教師は、午前半日勤務を選んでいます。

これを利用すれば午後は毎日帰宅できますので、育児にも時間が取れます。

小学校教師は女性が一生働ける仕事か

 
小学校教師は勤務時間が長く、保護者や子どもの対応に悩まされることも多い、精神的にもハードな仕事です。

とりわけ女性は家庭内で家事、育児を担うことも多く、その両立で悩むこともあるでしょう。

一方で、小学校教師は男女で優劣がつくことは少なく、比較的平等な職場です。

そのため、女性であっても自分の実力を生かしながら働ける点は魅力です。

女性ならではの柔らかい物腰で、細かい点に気が付くという特性を生かしながら、学級運営・生活指導を行う先生もいます。

学級担任を任されると替えがいない存在となるため、大変さはありますが、子どもたちの成長を見守ることで、自分の仕事にやりがいをもてるでしょう。

小学校教師は生徒に与える影響も大きく、全身全霊をかけて教育に一生を捧げる人もいます。

大変なことはあるものの、産休・育休などの制度は整っているため、家族の協力と理解、自分のなかの覚悟と熱意があれば、一生働くことも可能です。