女性の旅行代理店社員のキャリアパス・結婚後の生活

女性の旅行代理店社員の現状

旅行業界のなかでも、旅行代理店は学生の就職先として昔から高い人気を誇っており、とくに女性からの人気が非常に高くなっています。

旅行が好きな女性はたくさんおり、「好きな旅行に関わる仕事がしたい!」という憧れの気持ちをもつ人が多いことの表れだといえるでしょう。

旅行代理店には、「カウンターセールス」や「ツアーコンダクター」など女性が活躍しやすい職種があり、他の業界と比較しても女性社員の割合が大きいです。

業界最大手のJTBグループでは、2006年より女性の活躍を推進する「ダイバーシティ・プロジェクト」を発足させており、グループ全体で2万7000人以上の従業員のうち、女性社員は6割以上を占めています。

JTBグループを統括する株式会社JTBの場合、総合職では4割、異動の際に転居を伴わない基幹職では9割が女性となっています。

また店長職ではとくに女性が多く、2020年現在、管理職に占める女性の割合は38%と全業界のなかでもトップクラスの高さです。

このことからも旅行代理店は女性が活躍しやすい職場といえます。

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女性の旅行代理店社員の強み・弱み

旅行代理店では、店頭カウンター業務や添乗業務の多くを女性が担っています。

そのような職種ではお客さまと直接コミュニケーションをとり、細かな気配りやおもてなしの精神が求められます。

そのため、一般的に社会性が高くコミュニケーションが上手な人が多いといわれる女性の強みを生かせるでしょう。

ツアー企画においても、各地のグルメやショッピングスポットなど女性ならではの視点を生かしてプランを組むことができます。

一方、業務量が多くハードな仕事でもあることから、体力面において不安を感じる人もいます。

また出産や育児などで活躍の場が制限されるハンディを感じている女性社員も少なからずいます。

旅行代理店社員の結婚後の働き方・雇用形態

旅行業はトレンドの変化が激しいため、一度キャリアを断ち切ると戻るのが難しいといわれています。

しかし最近では、女性社員が結婚や出産をしても仕事を続けられる環境を整えようと、育児休暇などに関する制度を充実させたり、時短勤務など柔軟な勤務体系を用意する企業も増えています。

一般的には、大手のほうが待遇がよいといわれていますが、小さな会社でも女性に配慮した制度を整えている企業があります。

また正社員だけではなく、契約社員や派遣社員、アルバイト・パートの形を選んで働くこともできますし、キャリアを磨いて女性管理職を目指すことも可能です。

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旅行代理店社員は子育てしながら働ける?

旅行代理店での仕事は一般的に業務量が多く、とくに繁忙期には作業が深夜までおよぶなど、残業が続くことがあります。

またツアーに同行する添乗員の場合は、宿泊がともなったり、海外ツアーで長期間拘束されたりすることもあります。

子育てしながら働くには、実家や家族など身近な人の協力が欠かせません。

しかし近年では、旅行業界でも女性社員が働きやすい環境づくりを目指して、ワークライフバランスを見なおす動きが活発になっています。

たとえば、株式会社旅工房では、女性の出産休暇から子どもが小学校を卒業するまで、フルタイム型とパートタイム型の勤務体系を選択できる「ワークライフバランス制度」を導入しています。

フルタイム型では育児と仕事を両立させるために、1時間ごとに取得可能な保育休暇が与えられ、勤務時間が長くなりがちな統括マネージャー以上の職種には保育手当が支給されます。

またパートタイム型では、10時〜15時をコアタイムとして勤務し、1日8時間を限度に時給で勤務することが可能です。

旅行代理店社員は女性が一生働ける仕事?

旅行代理店の仕事は、一般的に拘束時間が長くミスも許されないため、体力的にも精神的にも大変な仕事です。

そのため年齢を重ねても長く働き続けることに不安を覚える人もいるかもしれません。

しかし旅行業界は女性が多く活躍している業界であり、実際に結婚後も働き続け管理職となっている女性も多いです。

近年は旅行業界全体としても、女性の活躍を推進し、女性管理職の割合をさらに増やそうとする動きが続いています。

女性でも自分の目標を持って、長く働き続けることは十分にできる仕事だといえるでしょう。