臨床心理士の志望動機と例文・面接で気をつけるべきことは?

臨床心理士を目指すきっかけで多いものは?

臨床心理士の志望動機で多いのは、「昔から心理テストなどが好きで、人間の心のあり方や心の動きに興味があった」というような内容です。

心理学をテーマにしたドラマや本を読んでこの世界に入りたくなったという人もいます。

人間の心というものは正解がないため、時間をかけて探究していく醍醐味も味わえます。

目では見ることのできない「心」というものを解き明かすことに興味を持つ人は少なくないのでしょう。

また、最近では「メンタルケア」や「カウンセリング」といった言葉が身近なものになってきています。

事件や事故、災害、あるいは日々の生活で傷付いた心をスペシャリストにケアしてもらう必要性が、世間に認知されつあるのです。

複雑な社会環境の中でストレスを抱えて生きる人に寄り添う存在である臨床心理士。

そんな職業に憧れる人が増えてきています。

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臨床心理士の志望動機の考え方

臨床心理士は世間に必要とされている職業です。

しかし、この職業に就くのは決して簡単なことではありません。

臨床心理士になるためには、指定された大学院で心理学に関する専門的な勉強を行う必要があります。

知識の習得や実習を重ね、臨床心理士の資格試験を受験し、合格した人だけが臨床心理士を名乗ることができるのです。

大学進学から資格の取得までに6年以上はかかりますし、人によっては10年近くかかることもあります。

専門性の高い職業となるだけに、資格取得までにかかる時間や費用は少なくないのが現実です。

もちろん資格を修得して臨床心理士として働き始めたあとも、一生勉強は続きます。

こうした現実を踏まえると、臨床心理士を目指す人は「なんとなく面白そう」という軽い気持ちだけではなかなか長続きしないでしょう。

自分の人生をかけて専門性を磨くほどの情熱を注げるのか、よく考えてから志望することが大切です。
     
          

臨床心理士の志望動機の例文

臨床心理士の志望動機はどのようなことを書けばよいのでしょうか。

ここでは、例文を3つご紹介します。

スクールカウンセラーを目指して

「私が小学五年生の頃、友人とのトラブルがきっかけで学校に行けなくなってしまったことがありました。

当時の学校にスクールカウンセラーはいませんでしたし、厳しい担任や忙しい両親にも相談できず、一年間の不登校を経験しました。

進級時のクラス替えをきっかけに登校できるようになりましたが、しばらくは勉強にもついていけず大変な思いをしたのを覚えています。

「あのとき一人でもいいから話を聞いてくれる大人がいれば救われただろう」。

そんな悔しさがずっと胸の中にあり、同じような境遇の子どもたちの力になりたいと思うようになりました。

スクールカウンセラーとして子どもの心に寄り添えるようなカウンセリングをするのが、今の私の夢です。」

災害のトラウマを乗り越えて

「私の出身地は、8年前の地震で大きな被害を受けた町です。

当時高校生だった私にとっても、被災後のショックやストレスは計り知れないものがあり、心身のバランスを崩して苦しんでいました。

そんなときに避難所で出会ったのが、被災者の心のケアを担当していた若い女性の臨床心理士の方でした。

家族に対する心配事やこれからの生活への不安など、じっくりと向き合って話を聞いてもらうことで心の整理をすることができました。

あのとき私を助けてくれた方のように、事件や事故、災害などで傷付いた人をサポートできる臨床心理士を目指したいです。」

心理学への探求心を大切に

「子どもの頃から心理学に興味があり、目では見ることのできない「心」を解き明かしたいという情熱を抱いてきました。

大学では教育心理学を、大学院では実践臨床心理学を専攻し、実践的な知識とスキルを磨きました。

大学四年生のときにはアメリカの大学に短期留学をし、海外に根付いているカウンセリングの文化について学んだこともあります。

こうした経験を生かし、臨床心理士として総合病院の精神科やメンタルクリニックで働くことを希望しています。

心の問題を抱える人に対して専門的な立場でアプローチし、少しずつよい方向に導いていくのが臨床心理士の役割だと思います。

多くの人のカウンセリングをしながら研究を重ね、この分野の更なる発展に貢献していきたいです。」

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臨床心理士の面接で聞かれること・注意点

臨床心理士の面接では、人間性についてしっかり見られます。

臨床心理士に求められるのは、人間の弱い心や負の感情を理解し、寄り添う力です。

ですから、もしも面接で「今までの挫折経験は」とか「一番苦しんだことは」と尋ねられたときは、話せる範囲で正直に話すとよいでしょう。

挫折をしたことがない人やポジティブな性格で悩みなど一切ないという人は、一見すると強くて立派に見えるかもしれません。

しかし自分が心の問題で苦しんだり、誰かに助けられたりしたことがあるからこそ、他人の悩みも受け止めることができるのも事実なのです。

繊細な人間の心を理解できることは、臨床心理士としてはひとつの長所ともいえます。

面接では、自分を必要以上に強く立派に見せすぎることがないよう、肩の力を抜きましょう。

臨床心理士の自己PRのポイント

臨床心理士は国家資格ではないので、たとえ資格がなくともカウンセリングの仕事に関わること自体は可能です。

しかし、この仕事は非常に責任のあるものだということを理解しておく必要があります。

「人の心の問題に触れる」という行為は、考えている以上に重みがあり、大変なことです。

相手の弱っている心を間違った方法で刺激することが、思いがけない深い傷を与えてしまうこともあります。

臨床心理士の自己PRでは、その責任の重さをしっかり理解していることを伝えられるようにしましょう。

また、この仕事は経験が求められるため、いざ臨床心理士になってからが勝負ともいえます。

志望動機は人それぞれ違って構いませんが、「本当にこの仕事に就きたい!」という強い気持ちと覚悟をアピールすることが大切です。

臨床心理士の履歴書で気をつけるべきことは?

臨床心理士の履歴書を書く際には気をつけるべきことがあります。

臨床心理士の資格試験の受験資格に関する部分を確実に記入することです。

受験資格は、心理系の指定大学院(1種・2種)を修了した人や、臨床心理士養成に関する専門職大学院を修了した人に与えられます。

この他に、外国で指定大学院と同等以上の教育歴があり、修了後に日本で心理臨床経験が2年以上ある人も含まれます。

また、医師免許の取得者で、取得後に心理臨床経験が2年以上ある人も対象です。

ここでいう「心理臨床経験」とは、教育相談機関や病院、心理相談機関で心理相談員やカウンセラーとして勤務した経験のことです。

有給を原則としているので、ボランティア活動や研修の一環としての参加は認められないことに注意しましょう。