国家公務員の高卒と大卒の違い
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高卒でも大卒でも国家公務員にはなれる
国家公務員は、大卒以上の学歴を持つ人もいれば、高卒の学歴で働いている人もいます。
基本的に、大卒者であれば大卒程度の難易度とされる「総合職試験(大卒程度試験)」あるいは「一般職試験(大卒程度試験)」を、高卒者であれば「一般職試験(高卒者試験)」や「国家公務員専門職試験(高卒程度)」を受けることになるでしょう。
なお、年齢の要件さえクリアしていれば、高卒の人が大卒程度の総合職試験や一般職試験を受けることも不可能ではありませんが、難易度が高いことから合格は現実的とはいえません。
国家公務員は、どの試験の種類で採用されたかによって、その後の初任給やキャリアパスに違いが出てきます。
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初任給の違い
試験の種類による大きな違いのひとつとして、「初任給」が挙げられます。
国家公務員の給与は、年次によって上がっていく「号俸」と、昇進など職種によって上がっていく「級」があり、それらが組み合わさった「俸給表」に基づいて決定されます。
たとえば平成31年度4月実績の場合、同じ「一般職」として採用された国家公務員でも、
・大卒程度試験:182,200円
・高卒者試験:150,600円
(※いずれも行政職俸給表(一)の適用となった場合の俸給月額。諸手当は含まず)
といったように、大卒程度試験合格者のほうが若干高く設定されています。
キャリアパスの違い
国家公務員のなかでも、国家公務員総合職試験で採用される、いわゆる「キャリア官僚」になりたいのであれば、大卒以上の学歴を持っていることは必須といえます。
もちろん、受験資格を満たしていれば誰でも総合職試験を受けることはできますが、実際には東大をはじめ、超難関大学および大学院に通っている人が採用されるケースが多いのが実情です。
高卒でキャリア官僚になるのはかなり厳しいと考えておいたほうがよいでしょう。
総合職として採用された人は、他の国家公務員よりも若いうちから多様な業務を経験するため出世が速く、その分だけ給料が上がるペースも速いとされています。
一般職として採用された高卒の人も、勤続年数や職務成果などによって給料は徐々にアップしますが、キャリア組の人と比べれば出世には限界があります。
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仕事内容や役割の違い
一般職で採用された国家公務員は、各省庁など国のさまざまな行政機関に配属され、おもに事務処理等の定型的な業務に当たります。
実際の業務内容は配属先によって異なりますが、キャリアといわれる総合職の職員が政策の立案などに携わるのに対し、ノンキャリアといわれる一般職の職員はデスクワークを中心としながら、政策等を実際に運用していくことになります。
キャリアとノンキャリア、どちらも国にとって欠かせない存在ではありますが、各職場では役割が明確に分けられています。
なお、「皇宮護衛官」「刑務官」「入国警備官」などの専門職として採用された場合は、学歴関係なく各職場において専門的な知識・スキルを深めていきながら任務に当たります。