科学者になるためにはどんな大学・学部に行けばいい? 学歴は必要?
科学者になるための学校の種類
科学者になるには、まず大学へ進学し、さらに大学院で研究をするという道が一般的です。
科学者として認められるためには、超難関大学・大学院に進んだほうが有利なのかと考える人も多いでしょう。
しかし実際には学校の難易度よりも、「どのような論文を書いたか」と、「論文がどのような学術誌に掲載されたか」のほうが重要視されます。
学術誌にもランク付けがあり、著名なものに掲載されると、それだけ注目を集めることになります。
民間企業に就職する場合は、難関の大学院を出ていると多少有利になることもありますが、科学者として評価されたいのであれば、何よりもどのような論文を書きどれだけ実績を残せるかがポイントになります。
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科学者になるための大学
理系学部が中心
科学者は、基本的には「自然科学」分野の研究をしている学者のことを指します。
そのため、理系に進み、大学では「物理学」「化学」「生物学」「地学」「天文学」などについて学ぶことが、科学者になるための第一歩といえるでしょう。
これらは、「理学部」内に学科やコース、専攻として置かれていることが多くなっています。
このほか、「医学」「農学」「薬学」について学べる学部から、科学者になる人もいます。
大学院への進学
大学卒業後は、そのまま大学院の研究室へと進むことが科学者になるための一般的なルートです。
修士課程を修了し、さらに「博士号」の取得を目指す必要があります。
大学院での生活はとても忙しくなり、休みも削って研究に没頭する日々になるでしょう。
5年間の大学院生活のなかで研究テーマに前向きに取り組み、学会発表で評価されることによって、その後の進路の選択肢は広がっていきます。
科学者になるための留学
平成28年の文部科学省の調査によると、海外で活躍する日本人研究者は4,000~5,000 人と推測されています。
近年は、研究の場を海外に求めて留学したり、海外に拠点を置いて研究したりする科学者も非常に多くいます。
海外日本人研究者ネットワーク(United Japanese researchers Around the world 、通称UJA)という海外で活躍する日本人研究者を束ねる組織もあり、研究留学の積極的なサポートを行っています。
留学や海外での活躍を視野に入れる場合は、大学や大学院在学時から積極的に情報を集め、検討を重ねる必要があるでしょう。
参考:平成28年度科学技術試験研究委託事業研究者の交流に関する調査
参考:海外日本人研究者ネットワーク
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科学者の学校選びのポイントは?
科学者を目指す場合、大学での学びがその後の基礎となっていくため、学部選びは慎重に行わなくてはなりません。
進学先を選ぶ際は、まずは自分が関心のある分野を考え、それについて専門的に学べる学部はどこにあるのかを見つけていくことが大切です。
同じ分野でも、教授の専門分野や領域によって学べる内容は異なります。
進学先で思ったような研究ができないということにもなりかねないため、高校在学時から大学や教授と連絡をとったり、教授や先輩方が書いた論文を調べたりするなどして、検討を重ねる必要があります。