自衛隊になるには? どうやったら入隊できる?

自衛隊になるまでの道のり

自衛隊になるには、自衛隊の採用試験を受けて合格する必要があります。

自衛隊は、大きく分ければ「陸上自衛隊」「海上自衛隊」「航空自衛隊」の3種類があり、非常に大きな組織のため、募集している職種は多岐に渡りますし、将来のキャリアの選択肢もひとつではありません。

そのため、自衛隊を目指す人には、さまざまな選択肢があります。

自衛隊の採用試験では、複数のコース(種目)が設けられており、学歴や年齢等によって応募できるコースが異なります。

たとえば、大卒の人は「自衛隊幹部候補生」試験を受けることができ、高卒の人であれば「一般曹候補生」や「自衛官候補生」試験を受けることができるといったかたちです。

このほか「航空学生」や「防衛大学校学生」のように、自衛隊ならではの特殊な学校で教育を受け、自衛官として任官される道もあります。

少しでも若いうちに自衛隊になりたいという思いがあるのなら、中学卒業後に「高等工科学校生徒」となって、自衛隊に入ることが可能です。

自分がどのような学歴から自衛隊に入りたいのか、そしてどのようなキャリアを目指していきたいのかをよく考えて、応募するコースを決めることが大事になってきます。

自衛隊の採用試験の詳細は、自衛官募集の公式ページをチェックしてください。

参考:防衛省 自衛官募集
自衛隊の採用試験の内容は? 体力は必要?

自衛官になるまでのルート

自衛隊になるための学校の種類

どのような学校からでも応募することは可能

自衛隊への応募は、採用試験のコースによっては、どのような学校を出ていても可能です。

大学であれば学部・学科を問われることはなく、高校も普通科とそれ以外の学科で応募に制限があるわけではありません。

ただし、たとえば「一般幹部候補生」コースの中で、「歯科」や「薬学科」の試験に応募する場合には、それぞれ専門の大学を卒業している必要があります。

自衛隊独自の学校もある

また、自衛官としての専門知識を特別な学校で十分に身につけてから、現場で働く道もあります。

たとえば海上自衛隊や航空自衛隊のパイロットを養成する学校で2年間学ぶ「航空学生」になったり、自衛隊の幹部を育成するために4年間学ぶ「防衛大学校」に入学したりすれば、しっかり訓練をしたうえで現場に出ることができます。

訓練には時間がかかりますが、「航空学生」や「防衛大学校」を卒業すると、そのぶん将来的に幹部として活躍できる可能性も開けます。

ただし、防衛大の試験は難しく、一般の大学受験と同じように英語や数学の筆記試験も行われるので、十分な勉強が必要です。

なお、これらの学生は、学生でありながらも特別職国家公務員の身分となり、給与をもらうことが可能です。

自衛隊はさまざまな年齢や学歴の人に門戸が開かれているため、自分の能力に適した制度を利用することで、自衛隊に関われる可能性はぐっと高まります。

陸上自衛隊の高校「高等工科学校」とは? 給与は支給される?

自衛隊に向いている人

「人のために」という気持ちが強い人

公務員でもある自衛隊は、民間企業へ就職するのとは異なり、国や国民全体のために仕事をすることになります。

自衛官として生きていくうえでは「社会全体を守るため」「困っている人を助けるため」という強い使命感や責任感が求められてきます。

自衛隊の訓練や任務では、ときに過酷な状況に追い込まれることもありますので、自衛官として強い使命感を持っていられるかどうかが、この仕事を長く続ける重要なポイントになるでしょう。

協調性がある人

自衛隊では、集団行動をする機会が非常に多くなります。

チームの中でそれぞれの役割を果たしながら任務を遂行しなくてはならず、日頃の訓練なども複数の隊員が一緒に行うものが多くあるからです。

こうしたチームワークを養うため、入隊後しばらくの間は自衛隊の基地内にある宿舎に寝泊まりして集団生活を送ります。

集団行動が嫌いという人では、自衛隊の生活は苦痛になってしまうかもしれませんので、協調性があり、チームプレーが好きな人のほうが向いているといえます。

心身ともにタフでいられること

自衛官は、国の安全を守り、有事の際に国民の命を守るために働くことを使命としています。

そのため、自衛官となる人には人並み以上の体力が求められます。

入隊後に訓練を続け、いざというときに活躍するためには、ある程度タフでないと務まりません。

もちろん、体力は少しずつつけていけば問題ありませんが、身体的に問題を抱えていないかどうかも重要な要素となってきます。

入隊の時点でも、健康状態や一定の基準以上の肺活量や視力・聴力があるかどうかはチェックされますので、自衛隊に入るための条件を確認しておきましょう。

自衛隊に向いている人・適性・必要なスキル

自衛隊のキャリアプラン・キャリアパス

ここまで紹介してきた通り、自衛隊になるためのルートはひとつではありません。

また、自衛隊は「陸上・海上・航空」という3つの自衛隊があり、さらにそれぞれで多彩な職種が存在します。

自分の得意分野や個性を十分に生かすことができる仕事も見つけられるでしょう。

ただし、無事に自衛隊に入隊してからも、キャリアを積んでいくためには努力が必要です。

それは日ごろの勤務状況というものもそうですし、ある程度の段階で「昇任試験」を受ける必要があります。

自衛隊は明確な階級社会となっており、階級によってその人の自衛隊としての評価が決まってきます。

より上の階級にいきたければ昇任試験に合格しなくてはならず、状況によっては昇任試験に合格できないと自衛隊に残れない場合もあるため、訓練や勉強をしっかりと行う必要があります。

自衛隊を目指せる年齢は?

自衛隊を目指せる年齢は、採用試験に応募するコースによっても異なります。

もともと、自衛隊は比較的年齢が若い人を採用する傾向にありましたが、最近では自衛官不足が大きな課題となっており、採用年齢の引き上げが積極的に行われています。

コースごとの、おもな年齢要件を紹介します。

高卒や大卒、社会人経験者まで、さまざまな学歴・経歴の人が応募できる「自衛官候補生」や「一般曹候補生」では、18歳以上33歳未満の人であれば応募が可能です。

「一般幹部候補生」では、大卒程度試験が22歳以上26歳未満、院卒者試験が修士課程修了者等(見込含)で20歳以上28歳未満、歯科は専門の大卒(見込含)20歳以上30歳未満、薬学科は専門の大卒(見込含)20歳以上28歳未満となっています。

おもに高卒の人が応募する「航空学生」は、海上が18歳以上23歳未満、航空が18歳以上21歳未満に、将来の幹部自衛官を目指すための「防衛大学校学生」では、総合選抜・一般枠では高卒(見込含)21歳未満となります。

これ以外のコースも、それぞれ年齢制限が設けられていますので、詳しくは最新の自衛隊の採用情報をよく確認してください。

自衛隊は女性でもなれる?

昔と違い、今では多くの女性が自衛隊に入ってきています。

「平成30年度防衛白書」によれば、2018年3月末時点では、女性自衛官の数は約1.5万人で、この割合は全自衛官の6.5%であると発表されています。

少子高齢化による自衛官の人材不足は大きな課題となっており、今後は女性自衛官の採用について、2030年までに全自衛官に占める女性の割合を9%以上にすることを目標としているようです。

体力勝負の面もある自衛隊は女性には不利と思うかもしれませんが、実際、その任務は多様化・複雑化しており、女性が活躍できる場もたくさんあります。

実際、女性自衛官が就くことができる職種は、潜水艦勤務など一部を除けば、戦闘機パイロットも含め、ほぼ全般におよんでいます。

また、海外派遣されて発展途上国で任務にあたる女性自衛官も少なくありません。

女性の活躍推進のために、自衛隊の組織でも女性が仕事を長く続けられるための取り組みに力を入れ始めています。

自分の意欲や頑張り次第では長く働きながらキャリアアップし、幹部を目指すことも不可能ではありません。

女性の自衛官のキャリアパス・結婚後の生活