中卒から自衛隊になるには? 入隊年齢は何歳から?

中卒でも自衛隊になることはできる

自衛隊の採用試験は、いくつもの種目で行われており、種目によって応募資格が異なります。

なかには「高卒」や「大卒」などの学歴が応募資格に掲げられる種目もありますが、一般曹候補生および自衛官候補生については学歴は関係なく「18歳以上33歳未満」の人であれば入隊することが可能です。

もし、この年齢の範囲内の中卒の人が自衛隊を目指す場合には、上記のどちらかの種目で応募するのが一般的なルートとなるでしょう。

また、義務教育を終えた中学卒業と同時に自衛隊を目指す道もあります。

それは「陸上自衛隊高等工科学校」という、一般的な高校の自衛隊版のようなところへ入る方法です。

この高等工科学校は学校法人ではなく防衛大臣直轄の機関であり、神奈川県横須賀市に設置されています。

一時期に少年誌でも連載されていたり、テレビで取り上げられたこともあるため、自衛隊に興味がある人であれば名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。

将来、新隊員教育や部隊に入れば、必ず高等工科学校卒の上官にも会うことでしょう。

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高等工科学校での生活は?

中学卒業と同時に自衛隊に入るのは高等工科学校に進む道しかないため、普通に入隊するのとは違い、かなり狭き門だと思っておいたほうがいいでしょう。

実際、高等工科学校の倍率はかなり高いといわれており、10倍を超えることがほとんどです。

中学校までにしっかりと勉強をしていなければ入学するのは難しいようです。

高等工科学校では、一般の高校学校の普通科と同等の教育を受けると同時に、自衛官を目指すうえで必要な技術の習得を行います。

とくにテクノロジー教育が重視されており、ハイテクな機器などを使いこなせるスキルを磨きます。

もちろん、自衛官として必要な法令の勉強や、戦闘の訓練なども行われています。

高等工科学校での身分は国家公務員となり、授業料が無料となるほか、給料やボーナスをもらいながら学ぶことができますが、各種訓練は多く、入学してからの体力づくりは厳しいようです。

高等工科学校は全寮制となっており、全員が駐屯地内で規則正しい集団生活を送りながら3年間を過ごします。

週休2日制で、祝日や年末年始休暇・夏季休暇などがありますが、外出には制限があります。

一般の高校と同様に行事や部活動も行われています。

高等工科学校の卒業後のキャリアは?

高等工科学校を卒業すると、陸上自衛官(陸士長)として任官され、卒業後約1年間の教育を経た後に3等陸曹に昇任して、陸上自衛隊の中核として活躍することができます。

防衛大卒者が当初から幹部候補生として扱われるエリートだとすると、高等工科学校卒者は現場叩き上げのエリートといったイメージです。

なお、高等工科学校を卒業した人は高校卒業の資格と同時に、防衛大学校学生や航空学生の受験資格が得られるため、そちらの道へ進んで自衛官を目指す人もいます。

また、将来は部内の選抜試験を受けることで、幹部自衛官への道も開かれます。