陸上自衛隊員になるには? 仕事内容や給料・必要な資格をわかりやすく解説

陸上自衛隊レンジャー隊員の仕事内容

精鋭中の精鋭

陸上自衛隊は陸・海・空からなる自衛隊のうち、国土の防衛を担う部隊です。

空、海の自衛隊が4万2千人程度なのに対し陸上自衛隊は13万人超と自衛隊最大の組織となっています。

その中で、定められた教育課程を修了した者がレンジャー隊員としての資格を受け取ることができます。

レンジャーという組織があるわけではなく、レンジャー資格を持っていることで手当が付加されるようなこともありません。

ただ、過酷で知られる教育課程を修了した隊員は、13万人を擁する陸上自衛隊の精鋭中の精鋭です。

資格保持者は全体のわずか約8%ともいわれています。

有事の際には、最も危険で過酷な任務を遂行するのがレンジャー隊員の役目。

陸上自衛隊の自衛官として志を高く持った多くの隊員たちが資格獲得を目指しています。

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陸上自衛隊レンジャー隊員の就職先、活躍の場

精鋭部隊の多くが資格保持者

陸上自衛隊のレンジャー保持者は国内の各部隊に配属されています。

特に、千葉県船橋市の習志野駐屯地に本部を置くパラシュート部隊「第1空挺団」や、長崎県佐世保市の水陸機動団に属し「日本版海兵隊」とも称される「第1水陸機動連隊」の隊員の多くが資格保持者です。

いずれも特殊な任務を担う陸上自衛隊の重要な部隊です。

6:00起床
駐屯地に住む隊員と通勤する隊員がいます。
独身で、階級が低い自衛官は基本的に駐屯地に住みます。
8:00 訓練開始
12:00 昼食
17:00 午後の訓練終了
訓練終了後も、日々の掃除洗濯など雑務が多くあります。
自主的にトレーニングする隊員もいます。
22:00 就寝

陸上自衛隊レンジャー隊員になるには

高卒か大卒で入隊し教育課程へ

陸上自衛官の採用コースはいくつかあります。

大卒の「幹部候補生」は22歳以上26歳未満(修士課程修了者等は28歳未満)、中堅の曹になるための「一般曹候補生」は18歳以上27歳未満が対象です。

採用後、レンジャーになるためには各地の普通科連隊が実施している教育課程を修了する必要があります。

幹部候補生の場合は、静岡県の陸上自衛隊富士学校が実施する幹部レンジャー課程に申し込むこととなります。

申し込みの際、体力や水泳力を計る素養検査がまず第一のハードルとなります。

基準の一つに視力も含まれますが、矯正も可で、メガネをかけている隊員もいます。

また、女性自衛官向けのレンジャー教育課程は実施されていません。

素養検査を突破した後、約3か月の教育課程がはじまります。

詳しい訓練内容は後に記しますが、地獄ともいわれるこの教育課程で、体力と精神力を限界まで試されることとなります。

訓練を終え、駐屯地に無事帰還した隊員はダイヤモンドを意匠としたレンジャーき章を授与され、晴れてレンジャー隊員となります。

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陸上自衛隊レンジャー隊員の学校・学歴・学費

防大は給料が出る

幹部候補生に応募するには大卒、一般曹候補生には高卒以上の資格が必要です。

また、幹部養成のための防衛大学校は毎年入試を実施しています。

科目は文系が英、国と、数社どちらか、理系が英、数、理です。

これに小論文が加わります。

防大は防衛省の機関として位置づけられ、学費や入学金がかかりません。

逆に、特別職の国家公務員として給料が出るほか、無料の宿舎に住むなど、衣食住が貸与または支給されます。

防大生の国際化にも積極的で、学生の10%は海外に短期留学することができます。

また、体力向上のため全員が運動部に所属しているのも特徴です。

陸上自衛隊レンジャー隊員の給料・年収

給料は安定、生活費は抑えられる

幹部候補生の初任給は学部~博士課程卒が約22万~24万円となっています。

高卒者を対象とした一般曹候補生は約16万円です。

どちらも、年2回のボーナスと1回の昇給があります。

そのほか住居、扶養、地域手当があります。

駐屯地に住んでいる場合は衣食住が大幅にサポートされます。

また、先に記した通り、レンジャー資格を持っていても手当などは発生しません。

ただ、レンジャー資格保持者で構成される一部の部隊には特殊部隊への手当が支給されます。

陸上自衛隊レンジャー隊員のやりがい、楽しさ、魅力

国土防衛の中心的役割

国の平和と国民の生命、財産を守るという、国家に欠かせない役割を担うのが自衛官です。

そうした職務の重大さがやりがいとなるでしょう。

その中でもレンジャー隊員は危険で過酷かつ、重要な役割を任されます。

有事の際には、国防の最前線で頼りにされる存在となるわけです。

また、災害派遣活動や国際平和協力活動も自衛隊の大きな役割の一つです。

そうした活動においてもレンジャー隊員は中心となって活躍し、多くの人から尊敬されています。

陸上自衛隊レンジャー隊員のつらいこと、大変なこと

命を危険にさらす覚悟が必要

殉職者が出るほどの厳しい教育課程に始まり、レンジャー資格保持者として精鋭部隊に配属されてからも過酷な状況は幾度となく訪れるでしょう。

体力と精神力の限界を試される状況に耐えられる人物でなくては勤まらない重職です。

また、日本を取り巻く国防の状況は絶えず変化しています。

陸上自衛隊は起こりうる様々な事態に迅速かつ段階的に対応しなくてはなりません。

レンジャー隊員はいずれの局面でも重要で中心的な役割を担います。

危険な任務に当たる覚悟を常に持っている必要があります。

陸上自衛隊レンジャー隊員に向いている人、適性

体力、精神力と協調性、問題解決力

自衛隊に求められる人物像として、体力、精神力に優れていることは言うまでもありません。

また、集団としてさまざまな任務に当たる自衛隊員には協調性や、自分を抑える我慢強さも必須です。

自衛官は入隊後の基地内での集団生活でそういったことを学びます。

レンジャー隊員はそうした自衛官の中でも抜きんでた能力を要求されます。

任務達成のため上官の命令に絶対服従し、かつあらゆる側面から問題解決に当たる柔軟さも必要です。

さらに、危険な任務に当たるためには、自らの命をかえりみない独特の死生観が求められます。

志望動機・目指すきっかけ

高い意識を持った陸自隊員が志す

普段の生活で自衛官と接する機会はあまり多くないかもしれませんが、災害派遣活動や国際平和協力活動の様子がメディアで紹介されることで自衛官にあこがれる若者もいるでしょう。

また、陸自に限らず自衛隊全体としてもアニメや漫画を使ってリクルートに力を入れています。

大学に通いながら給料も受け取れる防大も含め、福利厚生や待遇の良さも自衛隊の大きな魅力です。

その中でも、国防の担い手として特に高い意識を持った隊員が、レンジャー資格獲得を目指します。

陸上自衛隊レンジャー隊員の勤務時間・休日・生活

一日の流れは訓練が基本

平時であれば、自衛官の生活は訓練が中心になります。

朝は午前6時ごろに起床し、朝食や訓練の準備をするのが一般的です。

訓練自体は午後5時ごろに終了し、その後は日々の雑務や自主トレに励みます。

休日も平時であれば一般企業と変わらない休日があります。

長期休暇制度を利用し地元に帰ることもできます。

ただ、レンジャー隊員を多く擁する「第1空挺団」や「第1水陸機動連隊」といった精鋭部隊になると、訓練内容が厳しく複雑になってきます。

陸上自衛隊レンジャー隊員の求人・就職状況・需要

レンジャー隊員の需要は高い

陸海空いずれも、自衛官の数は定員に対し9割程度にとどまっており、自衛隊はリクルートに力を入れています。

大学生の応募を促す「カレッジリクルータ」という制度もあり、近くの地方協力本部にメールなどで連絡するれば、大卒の自衛官からさまざまなアドバイスや体験談を聞くことができます。

晴れて陸自に入隊後は、意識の高い隊員がレンジャー資格取得を目指します。

隊員の精鋭部隊化が進む陸自ではレンジャー隊員の需要も高まっており、目指してみる価値は高いでしょう。

陸上自衛隊レンジャー隊員の転職状況・未経験採用

年齢は26歳まで

自衛官になるには、「幹部候補生」が26歳未満(修士課程修了者等は28歳未満)、「一般曹候補生」は27歳未満までが応募の基準となります。

一般企業などでの勤務を経験した後、自衛官に応募することも可能です。

また、34歳未満の場合は、一般社会人や学生が教育訓練を受け、修了後に予備自衛官として任用する「予備自衛官補」という制度に申し込むことができます。

ただ、どうしても陸自のレンジャーを目指すなら決断は早いほうがいいでしょう。

陸上自衛隊レンジャー隊員の現状と将来性・今後の見通し

給料と昇給、福利厚生は安定

待遇や雇用の継続は極めて安定しています。

昇給も年に一回あり、衣食住へのサポートといった手厚い福利厚生も大きな魅力です。

一方で、日本を取り巻く安全保障の環境は常に不安定です。

自衛隊の防衛における基本方針も変化を続け、それに伴う組織改編もあります。

先に述べた「第1水陸機動連隊」も比較的新しい部隊です。

そうした状況で、有事の際にはレンジャー隊員のような優秀な自衛官は重要な任務を任されます。

想定される任務の危険性は、やはり他の職業とは一線を画します。

そういう意味でのリスクは常に念頭に置いている必要があります。

陸上自衛隊レンジャー隊員の訓練の内容

地獄ともいわれる教育課程

レンジャー資格取得のための教育課程は、何といってもその過酷さで有名です。

実戦を想定した環境で、体力の限界においても任務を達成する不屈の精神が求められます。

実戦、とは姿を隠しての敵地潜入、襲撃といった危険で重要な任務です。

そのため教育課程でも、数十キロの装備を抱え、何日もほとんど飲まず食わず寝る時間もなく山中を這いずり回るような訓練が課されます。

また、訓練期間中は教官のあらゆる指示に絶対服従であり反論は許されません。

返事は「レンジャー!」とのみ応えるよう指示されます。