自衛隊の離職率は高い? 再就職で多い業界は?
公務員と民間の離職率の比較
これから自衛隊を目指す人にとって気になることのひとつが、自衛隊の離職率ではないでしょうか。
一部では、ハードワークである自衛隊の離職率は非常に高いと噂されているようです。
自衛隊の離職率について明確な数値は発表されていませんが、公務員全体を見てみると、その離職率は民間よりもずっと低いことが特徴です。
たとえば公務員のなかでも離職率が高めといわれている警察官でも、離職率は例年1%程度であり、自衛隊もこの数字から大きくかけ離れているとは考えにくいでしょう。
一方、民間企業では業種や雇用形態にもよりますが、全体としては10%~20%程度の離職率とされています。
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自衛隊には長年働き続けやすい環境がある
自衛隊では体力が求められたり、独特の厳しい上下関係があったりすることから、どうしても「合う・合わない」がはっきりしやすい仕事だといえます。
どれだけ教育を受けても、なかにはどうしても自衛隊の雰囲気や訓練内容になじめず、早いうちに辞めてしまう人もいます。
そのような人の話から、「自衛隊=厳しい=離職率が高い」というイメージが根付いてしまっているのかもしれません。
しかし、どのような仕事も楽しいこともあれば大変なこともあるものです。
実際、自衛隊では最初の半年間はしっかりとした教育が行われますし、部隊に配属されてからも日々の訓練を通じて徐々に一人前の自衛官が目指せます。
また、自衛隊に所属したら「特別職国家公務員」という身分になり、民間と比べて給与水準も悪くないですし、手厚い待遇が受けられます。
きちんと訓練を受けて任務にあたっていれば、安定した環境で長年働き続けることが可能です。
元自衛隊の人のおもな再就職先は?
何らかの理由で自衛隊を辞めた人は、その後どのようなキャリアを送っているのでしょうか。
転職先は人によって異なりますが、民間企業へ移る人も少なくありません。
自衛隊として身につけた体力を生かすという点では、警備会社の警備員や運送会社でのトラック運転手などになる人が目立ちます。
また、コミュニケーションが得意であればメーカーなどの営業職に就く人もいます。
一方、なかには自衛隊のような体力ありきの仕事ではなく、あえてオフィスで働く事務関連の仕事を選ぶ人もいるようです。
なお、民間企業では自衛隊とはまったく異なるビジネスの空気に触れることになるでしょう。
ワクワクしながら転職をしても、初めてのサラリーマン生活に戸惑ってしまう人もいるようです。
転職の際には、本当に自分が自衛隊を辞めて新しいことに挑戦したいのかどうか、よく考えてから決断したほうがよいでしょう。