自衛隊の音楽隊とは? 音楽祭りの応募方法は?

「音楽隊」の仕事内容

巨大な組織である自衛隊は、さまざまな職種の部隊で構成されています。

そのなかでもちょっとユニークな部隊として「音楽隊」というものがあります。

音楽隊は、陸上・海上・航空それぞれの自衛隊に設置されており、陸上自衛隊では「音楽科」、また海上自衛隊と航空自衛隊では「音楽員」という職種の隊員が所属しています。

陸上自衛隊の音楽隊はとくに有名で、防衛大臣直轄の「中央音楽隊」をはじめ、「方面音楽隊」や「師団・旅団の音楽隊」など、複数の音楽隊が存在します。

音楽隊のおもな任務は、自衛隊の各種式典時に演奏をすることや、広報活動の一環として定期演奏会や地域のイベントなどでの演奏活動です。

また、隊員の士気を高めることを目的とした演奏をするのも、音楽隊の使命となっています。

日常的には、楽器の個人練習や合奏練習、派遣演奏を中心に行っていますが、演奏会の企画やポスター・プログラムなどの制作、楽譜作り、その他デスクワークなど、幅広い業務に携わっています。

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音楽隊に入るには

特定の種目で自衛隊の採用試験を受ける

イベント時など、一般の人でも目にする機会が比較的多い自衛隊の音楽隊は人気の部隊です。

そんな音楽隊に入るのはやや狭き門となっているため、しっかりと準備と対策をする必要があります。

まず、自衛隊採用試験は数多くの募集種目がありますが、音楽隊員になることができるのは「一般曹候補生」または「自衛官候補生」のどちらかで採用された人だけです。

一般曹候補生と自衛官候補生は、18歳以上33歳未満の人であれば応募できるものとなっています。

この自衛官採用試験に合格することは大前提ですが、加えて各地域で行われる音楽隊の「職種説明会」というものに参加し、音楽隊に入るための試験のようなものを受け、認められれば音楽隊に入ることができます。

なお、陸上・海上・航空の音楽隊はそれぞれ別の隊であり、採用試験の際にどの自衛隊に入りたいか決める必要があります。

しかし、音楽隊には定員があり、どの自衛隊でも音楽隊員の募集が必ず行われるとは限りません。

また、欠員の状況によってその年の募集楽器も変わってきます。

音楽隊の詳しい募集については、自衛隊地方協力本部を通じて発表されますので、ホームぺージなどで情報をチェックするとよいでしょう。

音楽のスキルは必要?

人気が高い音楽隊は入隊希望者が多いため、倍率はいつも高くなりがちなようです。

例年の合格者のなかには音楽大学の出身者や、長年音楽活動を経験してきた人なども多くおり、すでに音楽の素養があり、音楽に親しんできた人のほうが有利な面があるのは否めません。

ただし、学歴や経験問わず、音楽隊員になるための適性試験を受けることは可能です。

なかには一般大学の出身者や、高校を卒業したばかりの若い人も音楽隊員として選抜されていますので、音楽の経験に乏しいからといって今すぐにあきらめることはありません。

とはいえ、音楽隊の職種説明会では適性試験のようなものが行われますので、楽器に触れたこともなければ、まったく楽譜も読めないといった状態では合格は難しいかもしれません。

音楽隊を知るには「音楽まつり」へ参加を

自衛隊の音楽隊にとって一大イベントといえるのが、毎年11月頃に日本武道館で行われる「自衛隊音楽まつり」です。

このイベントは、自衛隊記念日行事の一環として開催され、陸上・海上・航空の音楽隊によるドリル演奏や自衛太鼓など、通常の音楽演奏とは違った迫力ある演奏を楽しむことができます。

一般の人でも参加できるイベントではありますが、一般観覧はインターネットによる申し込み制となっており、抽選で観覧者が決められます。

応募期間は例年9月頃となっており、近年の応募倍率は6倍~7倍と比較的高いものとなっています。

イベントの詳細は、応募時期が近くなると自衛隊のホームページに掲載されますので、興味がある人はぜひチェックしてみてください。