自衛官の道を考えている方へ、自衛隊のコース・職種の紹介

(読了時間:4分5秒)

高校生、大学生の方々は将来の就きたい職業に悩まれている時期で職業分析されている方も多いかと思います。

なかには、自衛官という選択肢も考えられている方もいらっしゃると思います。

私は、そんな方々に対して、少しでも自衛官という仕事について認識して頂き、職業選択のいいきっかけ作りになれば嬉しいと思っています。

現在私は、自衛官は退職して、一般社会人と予備自衛官という二つの顔を持っています。

1.自衛官になるためのコースについて

 

1)高校卒業からのコース

  ・防衛大学校 ・防衛医科大学校(医学科) ・防衛医科大学校(看護学科)
  ・海上自衛隊航空学生 ・航空自衛隊航空学生
  

2)一般大学卒からのコース

・陸上自衛隊幹部候補生学校
・海上自衛隊幹部候補生学校
・航空自衛隊幹部候補生学校

 ※1)2)も卒業後は幹部になります。
     但し、エリートコースの道を歩める幹部は、防衛大学卒業生のようです。
     いわゆる、幕僚クラスは防衛大学卒業生です。

 

3)高校生・大卒からの入隊コース

・一般曹候補生:陸・海・空
・自衛官候補生:陸・海・空

一般曹候補生

三年間の技術習得度合いや人柄などの選考のうえ3曹という階級に昇任します。

一般企業で例えると、3年間の業務内容と人柄で選考され正社員になるような感じで、ほぼ採用を約束されています。

自衛官候補生

任期が3年で、選抜試験に合格すると3曹という階級に昇任します。

ただし、もともと自衛官候補生を希望し採用された方は、3年間で資格などを取得し、一般企業就職することを目的とした方々が多いです。

しかし、自衛隊を継続したいという意思があれば、選抜試験がありますという解釈です。

契約社員で、選抜試験で正社員になるイメージです。

また、3曹以上で部内幹部制度といって、選抜試験で幹部になる道もあります。

陸上自衛隊の一般的な職域(約60種類)

<普通科>
歩兵部隊です。ただ、精鋭者は選抜されレンジャー部隊へ。レンジャー部隊で更に選抜され、空挺部隊という特殊部隊員になれます。

<機甲科、特科>
戦車やミサイルなど火力を扱う部隊です。

<情報、通信科>
電子戦や情報収集の部隊です。

<施設科>
一般社会でいうと建設業みたいな部隊です。戦闘上の移動箇所の構築、建物管理

<警務科>
隊員の規律違反の防止

化学科>
化学兵器やガスなど特殊防護服装着して、専門の任務を行う部隊

そのほかに、武器や需品などの補給を行う輸送科や会計科や衛生科、音楽科などがあります。
 
陸上自衛隊は、名前で想像はつきやすいと思います。

ただ、全ての職域が特別な体力を求めているわけではありません。

自分がなりたい職種、適性などで部隊配属が決まります。

<航空科>
陸上自衛隊において、航空科があることって興味ないでしょうか?

この航空科は、3等陸曹になり受験資格が与えられます。

陸上自衛隊での航空科は、戦闘ヘリ、輸送ヘリ等のパイロット養成コースです。

<水陸機動団>
最近では、水陸両用作戦能力を備える「水陸機動団」があります。

アメリカ海軍の海兵隊のような存在の部隊です。

尖閣諸島の問題があり、結成された部隊です。 
  
レンジャー部隊、レンジャー空挺団に加え水陸機動団は、陸上自衛隊で精鋭部隊といえるものです。

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海上自衛隊一般的な職種(約50種類)

大きく分けて、空、陸、海上、海中の任務があります。

<空に関する任務>
航空隊、航空機整備、航空管制、情報

<陸上勤務>
施設、気象、海洋、経理、補給、音楽、衛生

<海上勤務>
護衛艦の乗組員としての各々の職種

<海中勤務>
潜水艦の乗組員としての各々の職種

海上自衛隊は軍隊ではありませんが、世界の海軍のなかでは、五本の指に入るほどの戦闘力を持つようです。

海上自衛の主な任務は、不審船や潜水艦の領海侵犯の監視任務です。

海上保安庁とも連携しますが、相手の武装度合いで海上自衛隊が主に対応します。

日本の領海を守るため、航空機、護衛艦や潜水艦があり、その乗組員に様々な技術を持つ隊員がいるということになります。それが、職種ということです。

最近の護衛艦についての話題ですが、ヘリ搭載型護衛艦を航空母艦に再建造中です。

航空自衛隊は、F-35ステルス戦闘機を主力戦闘機として導入予定で、この戦闘機は、垂直離発着が可能なため、空母型護衛艦に搭載予定のようです。

空母型護衛艦「いずも」がそれにあたります。その他、いずもという護衛艦もあります。

この計画が実行されると、イージス艦とともに、日本の防衛力は更に強力となり、日本はもちろんのこと、アジアなどの国際情勢に大きく貢献していくはずです。

航空自衛隊一般的な職種(約30種類)

・航空隊、管制隊、航空機整備、航空機武装部隊
・航空救難隊
・通信電子隊
・気象隊、施設隊、会計、補給、輸送、警備、音楽隊
 
航空自衛隊の主な任務は、国籍不明機や隣国の領空侵犯を阻止することです。

また、災害時の輸送機での救難物資の輸送もあります。

現在の主力戦闘機は、F-15とF-2戦闘機で、そろそろF-35ステルス戦闘機が導入されることより、日本の航空戦力も増大してきます。

航空救難隊は、日本では最高の救難隊です。

以前「海猿」というドラマがありましたが、本当はああいう大掛かりな救助活動は、航空自衛隊の救難隊の仕事だそうです。

また、山岳での救難活動などもあり、航空自衛隊の中では、唯一特別な体力練成が必要な部隊になります。

管制官は、民間の管制官と協力して、航空事故の防止に努めます。

ここで、少し戦時下についての話をさせていただきます。

もし、隣国が攻め込んできた場合は、まず制空権の確保➡制海権の確保➡本国への上陸作戦というのが一般的な作戦になってきます。

つまり、航空自衛隊という組織は、国防の最前線を担っていますし、逆に一番早くに攻め込まれる部隊ということになります。

 

最後に、自衛官は国防を担う上では大切な存在です。

特に、最近では装備のハイテク化が進んでいます。

若い方であればハイテク技術を扱うことで、明るい未来があると思いますし、それが国民の安全安心を守ることにもなります。

自衛官は「外国からの国を守る」こと「日本の災害支援や事故を防止」をするために活躍しています。

興味を持たれた方は、それだけでも適性があるかもしれません。

あと、詳しいことは各県、市に自衛隊地方連絡本部という場所があります。

より詳しい話をお聞きになりたい方は、そういった場所へ足を運ぶことをお勧めします。