【2022年版】学芸員の給料・年収はいくら? 収入についてくわしく解説
学芸員の平均年収・給料の統計データ
非正規雇用も多い
学芸員は博物館関連の施設に勤務しています。
学芸員の仕事には専門性が求められますが、給与はあまり高くはないのが現状です。
一般的には月給15万〜20万、年収250万〜400万円くらいが平均といわれています。
公立の博物館に所属するとなると公務員としての扱いであり、各自治体の給与体系に従って給与が支給されるので、収入も安定しています。
しかし、採用人数は若干名であることが多く、恵まれた待遇の求人は競争率が非常に高くなっています。
こうした理由から、公務員の学芸員として働ける人は非常に少なく、実際は非正規雇用で働いている人もたくさんいます。
学芸員の平均年収・月収・ボーナス
求人サービス各社の統計データ
職業・出典 | 平均年収 | 年収詳細 |
学芸員 (転職ステーション) |
324万6000円 | - |
学芸員 (Indeed) |
350万円前後 | 月給:19万1000円 |
学芸員 (給料バンク) |
249万2800円~324万4000円 | 月給:19万9400円 |
20代:16万9500円 | ||
30代:19万9400円 | ||
40代:24万9000円 |
学芸員の求人を見てみると、月給は15~20万円程度であることが多いようです。
ただし、博物館の規模や来館者数によっては、この金額以下になることも以上になることもあります。
たとえば、地方都市にある小さな史料館の場合は月給13万円ほどの求人もありますし、都内の大規模な博物館の場合は月給26万円ほどの求人もあります。
これはあくまでも正規雇用の学芸員の場合で、非正規の学芸員はも少し給料が低めになります。
学芸員の手取りの平均月収・年収・ボーナスは
学芸員の手取りの平均月収は、およそ15~20万円ほどになりますが、イベントや展示会の開催時期は多忙になることが多いので、残業代が増える傾向があります。
また、正規雇用の学芸員として働いている人は、月給に加えてボーナスも支給されます。
民間の博物館の場合、ボーナスは企業の経営方針に従って年に数回支給されることになります。
公的な博物館の場合、ボーナスは公務員のルールに則って6月と12月に支給されることになります。
学芸員の初任給はどれくらい?
学芸員の初任給は、15~20万円になることが多いようです。
サラリーマンに比べると高い金額ではありませんが、公務員として雇われている人の場合は安定した収入を得ることができるというのが大きな魅力といえるでしょう。
一般的には、地方よりも都心の博物館のほうが初任給は高くなります。
学芸員の福利厚生の特徴は?
学芸員の福利厚生の内容は勤め先によって異なりますが、正規雇用であれば福利厚生が整っていることが多いようです。
学芸員は女性が多く活躍している職業ですが、産休や育休の制度を利用することで、出産を経て現場に戻ってくることが可能です。
また、子どもが小さいうちは時短制度を使うこともできます。
女性が長く現場で活躍できる土台があるといえるでしょう。
学芸員の給料・年収の特徴
正規以外の雇用が多い
学芸員の勤め先である博物館では、職員に臨時職員、嘱託職員、アルバイトなどの人材を活用することで、人件費の削減を図ろうとする流れがあります。
このような雇用形態では、正社員以上の給与は期待できませんし、社会保険などの待遇面も劣ります。
一般企業の初任給程度で長期間の更新制という契約もあり、生活は苦しいものになります。
家族を養えるほどの十分な収入を得ることが難しく、主婦のパート代わりの職、と割り切ってる人もいるそうです。
やりがいを大切に
学芸員は正社員の募集が非常に少なく、就職先を探す事自体が困難なため、待遇がよくなくても働きたいという人が数多くいます。
それは、給料の高さより「自分の好きなことに関われる」という仕事の魅力があるからです。
学芸員の職についている人は、学芸員の仕事が好きだからという人がほとんどでしょう。
好きな分野にたずさわることができる、やりがいの大きな仕事ではありますが、仕事内容も楽なものではなく、金銭面を重視される方はあまり望ましい職とはいえないかもしれません。
学芸員の勤務先別の給料・年収
県の博物館で働く学芸員
国公立の博物館で正規雇用される学芸員の場合、地方の採用試験に合格して地方公務員として働くことになります。
一例を挙げると、大学卒の学歴の人が埼玉県の採用試験に合格して学芸員として働く場合、初任給は、約205,900円(地域手当を含む)です。
上記の初任給のほか、支給要件に該当する人には、扶養手当、住居手当、通勤手当などが支払われます。
この金額は平成31年4月時点のものであり、採用年度によって多少異なる可能性があります。
大学の博物館人で働く学芸員
博物館のなかには、独立行政法人の博物館もあります。
一般的には、私立の有名な博物館や、規模の大きい博物館は、学芸員の月収も高い傾向があります。
一例ですが、早稲田大学の演劇博物館の学芸員の月収はおよそ26万円です。
学芸員の正社員以外の給料・年収
派遣社員
博物館で働く学芸員のなかには、派遣会社を通して紹介を受けて派遣されている社員もいます。
勤務時間は9時から17時半頃までとなることが多く、実働時間は7時間45分ほどで、基本的には週休二日制です。
時給制で働くことになり、1500~2000円前後となることが多いようです。
派遣社員であっても学芸員の資格を求められることから、時給は高めになっています。
パート・アルバイト
パートやアルバイトの学芸員として働いている人もいます。
「好きなことを仕事にできる」「知的好奇心が満たされる」という理由から、主婦のパートやアルバイトとしても人気があります。
給料は、時給1000円前後で働くことが多いようです。
学芸員が収入を上げるためには?
学芸員が収入を上げるために最も大切なことは、正規雇用を目指すということです。
学芸員の求人は、臨時職員やパートなどの非正規雇用が非常に多いのが特徴です。
最初はこのような非正規雇用からスタートした人も、正規雇用を目指してコツコツと転職活動を続けるとよいでしょう。
正規雇用の学芸員になれば、将来的にはキャリアアップして管理職になることもできます。
自動的に収入もアップするので、やりがいも大きくなるのではないでしょうか。