学芸員資格認定の難易度・合格率

学芸員採用までの流れ

学芸員として採用されるためには、まずは学芸員の資格を取得するところからスタートしなければいけません。

これは全国に304校ある学芸員養成課程開講大学で所定の科目を修了することで資格を取得することができるものであり、学芸員を目指す人の9割以上がこの方法で資格を取得しているといわれています。

このルートで大学時代に資格を取得した人の場合、一般的な大学生と同じように大学卒業前に就職試験を受け、新卒として採用されることを目指します。

その一方、「大学では資格を取得しなかったけれど学芸員として働きたい」という人たちもいます。

このような人たちが目指すのが学芸員の資格の認定です。

資格の認定には試験を通して行うもの(資格認定試験)と、無試験による審査認定の二つがあります。

学芸員になるには? 必要な資格は?

学芸員の受験資格

それでは、二つの方法の受験資格について説明していきましょう。

資格認定試験

まずは資格認定試験について。

学芸員資格認定試験は、下記のいずれかの条件を満たしていれば受験することができます。

1.学士の学位を有する者
2.大学に二年以上在学して六十二単位以上を修得した者で二年以上学芸員補の職にあった者
3.教育職員の普通免許状を有し、二年以上教育職員の職にあった者
4.四年以上学芸員補の職にあった者

試験は必修科目8科目と選択科目2科目の筆記試験です。

なお、学芸員試験認定に合格後、一年間「学芸員補」として働くことで、「学芸員」の資格を取得することができます。

資格認定審査

次は資格認定審査についてです。

下記のいずれかの条件を満たしていれば、学芸員資格審査を受けることができます。

1.修士若しくは博士の学位又は専門職学位を有する者であって、二年以上学芸員補の職にあった者
2.大学において博物館に関する科目(生涯学習概論を除く。)に関し二年以上教授、准教授、助教又は講師の職にあった者であって、二年以上学芸員補の職にあった者
3.次のいずれかに該当する者であって都道府県の教育委員会の推薦する者
(1)学士の学位を有する者であって、四年以上学芸員補の職にあった者
(2)大学に二年以上在学し、六十二単位以上を修得した者であって、六年以上学芸員補の職にあった者
(3)大学に入学することのできる者であって、八年以上学芸員補の職にあった者
(4)その他十一年以上学芸員補の職にあった者
4.その他文部科学大臣が前各号に掲げる者と同等以上の資格を有すると認めた者

審査内容は書類審査と面接です。

学芸員の難易度・合格率

二つの方法の難易度や合格率について説明します。

資格認定試験

まずは、学芸員の資格認定試験についてです。

学芸員の資格は社会に出てから受験する人が多い試験です。

社会に出て数年経っていると、学生時代に自分が専攻していた分野の知識も怪しくなりがちです。

そのためきちんとした復習も行わず気軽に受けて落ちる、というケースがかなりあるそうです。

社会に出て転職を考え、「もしかしたら資格が取れるかも」というレベルで受けると難しいといわれています。

学芸員は大卒(学士の資格を有する人)だと受験資格があるため、とりあえず資格をという人が受験することもあるようです。

令和元年度の試験は、受験者数109人、合格者数86人、合格率78.9%となっています。

学芸員資格認定に合格すると、筆記試験合格証書が授与されます。

その後、一年間学芸員補として働くと、合格証書が授与され、晴れて学芸員の資格を取得することができます。

資格認定審査

学芸員審査認定は、試験が免除され過去の業績や学識を審査して認定されるものです。

これには修士、博士号などの要件もありますが、具体的な審査の内容としては学芸員資格者と同等以上の学力と経験が必要になります。

受験者の提出する博物館に関係した著書、論文、報告などを審査し、面接で人物を判定し学芸員職にふさわしい十分な経験と学識が備わっているかなどが見られます。

令和元年度の合格率は43.2%となっています。

この審査に合格すると、学芸員の資格を有することとなり、合格証書をもらうことができます。

令和2年度 学芸員資格認定の概要

試験日 令和2年12月2日(水)、12月3日(木)、12月4日(金)
試験地 社会教育実践研究センター(東京都台東区上野公園12-43)
受験資格 下記のいずれかに該当すれば試験を受けることができます。
1.学士の学位を有する者
2.大学に二年以上在学して六十二単位以上を修得した者で二年以上学芸員補の職にあった者
3.教育職員の普通免許状を有し、二年以上教育職員の職にあった者
4.四年以上学芸員補の職にあった者
5.その他文部科学大臣が前各号に掲げる者と同等以上の資格を有すると認めた者
試験科目 ◆必修科目
・生涯学習概論
・博物館概論
・博物館経営論
・博物館資料論
・博物館資料保存論
・博物館展示論
・博物館教育論
・博物館情報・メディア論
◆選択科目(下記から2科目を選択)
・文化史
・美術史
・考古学
・民俗学
・自然科学史
・物理
・化学
・生物学
・地学
※大学における単位修得によって、免除規定があります。
合格発表 令和3年3月上旬
合格率 78.9%(令和元年度)
受験料 1科目の受験につき1,300円
詳細情報 文部科学省 学芸員の資格認定について

令和2年度 学芸員審査認定の概要

試験日 令和3年1月6日、1月7日、1月8日(いずれか1日)
試験地 社会教育実践研究センター(東京都台東区上野公園12-43)
受験資格 1.修士若しくは博士の学位又は専門職学位を有する者であって、二年以上学芸員補の職にあった者
2.大学において博物館に関する科目(生涯学習概論を除く。)に関し二年以上教授、准教授、助教又は講師の職にあった者であって、二年以上学芸員補の職にあった者
3.次のいずれかに該当する者であって都道府県の教育委員会の推薦する者
(1)学士の学位を有する者であって、四年以上学芸員補の職にあった者
(2)大学に二年以上在学し、六十二単位以上を修得した者であって、六年以上学芸員補の職にあった者
(3)大学に入学することのできる者であって、八年以上学芸員補の職にあった者
(4)その他十一年以上学芸員補の職にあった者
4.その他文部科学大臣が前各号に掲げる者と同等以上の資格を有すると認めた者
審査内容 博物館に関する「学識」及び「業績」についての書類審査及び学芸員としての意欲、態度及び向上心を確認するための面接
合格発表 令和3年年3月上旬
合格率 43.2%(令和元年度)
受験料 3,800円
詳細情報 文部科学省 学芸員の資格認定について