女性の学芸員のキャリアパス・結婚後の生活

女性の学芸員の現状

学芸員は性別を問わず就くことができる職業ではありますが、昔から女性が中心となって活躍している現場であることでも知られています。

博物館や美術館に興味を持つ女性は非常に多いですし、力仕事や肉体労働が少ないことから女性に向いている業務も多くあるようです。

また、好きなことを仕事にできることに魅力を感じて学芸員を目指す女性も多いのでしょう。

しかし、来館者への対応や企画展の運営など現場の第一線で活躍する女性が目立つ一方で、副館長や館長クラスのキャリアになるとまだまだ男性が多いともいわれています。

女性の学芸員が長く働き続け、キャリアアップしながら夢を実現できるようになるためには、働き方や待遇に関してこれから更に充実させていくことが必要でしょう。

女性の学芸員の強み・弱み

女性が学芸員となることの一番の強みは、企画や展示の際に女性ならではの視点を取り入れることができるという点です。

博物館や美術館は女性の来館者が非常に多いものです。

「女性がどのようなテーマに関心を持つのか」「どのような展示の仕方だと何度も足を運びたくなるのか」などをよく考えたうえで企画を作ることが、展示会の成功のカギを握るといっても過言ではありません。

また、子育て中の女性の立場に立ってベビーカーを預かるスペースを作ったり、授乳室を設けたり、休日だけ託児のサービスをしたりするというサービスも、企画側に女性のスタッフがいるほうがアイディアが出てきやすいことがあります。

その一方で、女性の学芸員は男性に比べると体力がないことが多いのが弱みともいえるでしょう。

展示会間際には残業も非常に多くなるので、体調管理が重要です。

女性の学芸員の結婚後の働き方・雇用形態

学芸員として働く場合、どのような施設で雇用されるかによって働き方や待遇が異なります。

私立の博物館や美術館の場合は会社員として雇われることになるため、給料や休暇の制度はその企業のルールに則って決まることになります。

一方で、公共の博物館である場合は公務員の身分になるため、ほかの公務員と同じくように公務員の給料や休暇の制度を使うことができます。

場合によっては数年間の育児休暇が可能となりますし、復職後も子どもが小さいうちは時短で働く制度が整っていることは大きな魅力です。

女性の学芸員が結婚や出産を経て仕事を続けることは決して不可能ではありません。

ただし、夜遅くまで残業があることもあるので、家庭と仕事を両立させるためには「仕事先」と「家族の協力」が必要不可欠です。

学芸員は子育てしながら働ける?

女性の学芸員が子育てをしながら働き続けるためには、さまざまな努力が必要です。

まず、仕事先によっては敷地の整備からちょっとしたお使いや出納簿作りなどもやらなければなりませんし、自分の調査研究をやりつつ展示や来客対応、外部との交渉も必要です。

展示会の企画をしているときにはどうしても残業が多くなりがちなので、効率よく仕事を進めることが大切です。

また、研究には自宅での文献調査も必須ですから、かなりの時間も取られます。

まだまだ手がかかる年頃の子どもがいる場合、集中したくても育児の雑用でたびたび中断されることもありえます。

普通の主婦でも子育てでストレスがたまる場合があるのですから、ときにはかなり苦労になるのは想像されます。

配偶者や両親など、家族によるフォローが必要となるでしょう。

学芸員は女性が一生働ける仕事?

学芸員として働いている人のなかには、学芸員とは別の仕事をもっている人、資産家で不動産収入などがあり働く必要がない人、家庭の主婦の方で社会と関わっていきたいという人も見られます。

そうした場合は経済面で他を頼りにできるので、金銭面での苦労は問題ないかもしれません。

しかしながら学芸員一本で家計を支えようとするとかなり困難です。

求人自体が契約制や臨時が多く、また昨今の行政改革の煽りで公務員の人件費削減も相次いでおり、文化関係などは真っ先に削られる対象となりやすい状況なのです。

学芸員は女性が一生働ける仕事ではありますが、自分の収入だけで生活をしたい人や家族を養いたい人にとっては厳しい状況があるということを理解しておいたほうがよいでしょう。