学芸員の正規雇用は非常に狭き門なのでどこにでも行く覚悟が必要です
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投稿者の仕事満足度
- 総合満足度
- 3.50
- 仕事内容
- 4.50
- やりがい
- 4.00
- 働きやすさ
- 3.00
- 給料・年収
- 3.00
- 休日・待遇
- 3.00
- 成長・将来性
- 3.00
- メッセージ
-
公立の博物館など安定した正規雇用の学芸員の募集は非常に少ないです。
募集があっても自分の専門と合致しなければダメですし、競争率も非常に高いです。
また日本全国、いつどこで募集があるかわからないです。
採用されても自分の専門とは違う分野の仕事ばかりということもあります。
とにかく運と、ライバルに負けない実績やコネと、全国どこへでも行く覚悟が必要です。
嘱託の学芸員や、民間の小規模な博物館等ならややハードルは低いですが、期限付きの契約であったり、経営基盤が弱かったりと待遇面に不安があります。
それらを覚悟の上で目指してください。
- 仕事内容
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私は小規模な民間の博物館での勤務でしたので、学芸員は私1人で、あとは事務の方がいました。
業務は来館者の案内、資料整理、展示の入れ替え、展示キャプションなどの作成、チラシ・広報誌・ガイドブックの作成、HP・SNS更新、講座開催、来客対応、友の会会員募集、寄付依頼関係、大学との連携など多岐にわたりました。
大規模な博物館ではもう少し分業されていると思いますが、日本の学芸員は雑芸員と揶揄されるくらい、専門以外の雑務が多いです。
- なるには
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大学院を卒業する際に、学芸員の募集があり応募しました。
民間の小規模博物館なので、特に対策はしていませんでしたが採用されました。
公立の博物館や大規模博物館の場合は競争率が非常に高いので、とにかく論文等の実績を積む必要があるかと思います。
- やりがい
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昔から博物館に行くのが好きだったので、その「中の人」になれたのはやはり嬉しかったです。
バックヤードに自由に入れる特別感が味わえます。最初だけかもしれませんが。
学芸員という立場でなければ中々会えない方々と知り合えるのも楽しかったです。
企画展と関連イベントをほぼ1人で計画し、準備し、実行するのは、大変ですがかなり自由にやらせてもらえて、無事終わった時のやりきった感と、ほぼすべて自分が創り上げたという達成感は、なかなか他の仕事では味わえないかと思います。
- 向いてる人
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自分の専門分野の知識や実績があり、全国どこでもいいので、とにかく博物館等で働きたい、という人が向いています。
実績が足りない方は、まずは別の仕事をしつつ、実績を積むのが良いかもしれません。
県や市町村の職員になって、学芸員に近い仕事ができる部署を希望するという手もあります。
- 給料・年収
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公立の博物館の正規職員であれば、公務員ですので雇用も安定しており福利厚生も手厚いです。
私は民間の小規模博物館で嘱託職員だったので、年収も300万円未満で、事業の継続性に不安があり、福利厚生も手厚くはなかったので、最終的に転職しました。
- 就職・転職
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学芸員の仕事自体は楽しかったのですが、非正規雇用で、事業の継続性にも不安があり、地方自治体職員に転職しました。
業務内容は学芸員の頃の方が楽しかったですが、福利厚生が手厚く安心して働き続けられ、やがて希望の部署に異動できて、学芸員時代とやや近い仕事ができるようになりました。
学芸員を目指す方は、近い業種も視野に入れて就職活動をするのが良いと思います。