【2021年版】不動産投資家の仕事内容・なり方・年収・資格などを解説

「不動産投資家」とは

住居やビルを所有し、賃料収入を得る人のこと

不動産投資家とは、住居やビルなどを所有して、そこから賃料を得て収入にしている人のことです。

不動産投資とは、利益を得るために不動産を所有することです。

投資し所有した不動産を人に貸すことで、定期的に賃料を得られるほか、購入した金額以上で売却した場合には、その分の売却利益を得られます。

建物全体を所有することを「一棟所有」、マンションやビルなどの物件を部屋やフロア単位で所有することを「区分所有」といい、どちらの場合も規模は異なりますが不動産投資家です。

不動産の種類は、ワンルームマンション、ファミリータイプマンション、アパート、一戸建てといった住居用物件、またはオフィスビルなどさまざまです。

会社員など本業を持ちながら不動産投資をしている兼業投資家、そして不動産投資を本業にしている専業投資家の2種類があり、投資の規模や額、収入は人それぞれです。

基本的に、収入は所有している物件数や運用している物件数に比例するため、より多くの不動産を所有しようとしている人が大半です。

なお、不動産投資家の多くは物件の管理を管理会社に委託しているため、自分で物件の管理をしている人は少なく、主に物件の購入や売却のための資金調達や、管理会社との連絡が仕事となります。

「不動産投資家」の仕事紹介

不動産投資家の仕事内容

一度不動産を所有すれば特にすることはない

不動産投資家の仕事は、不動産を所有して利益を得ることです。

不動産投資とは、アパートやマンションなどを購入して人に貸すことで家賃収入を得たり、購入した不動産物件の価値が上がったときに売却して、その差額の利益を得たりします。

近年は後者は少なく、家賃収入を期待して投資する前者の不動産投資家がほとんどです。

基本的には地方よりも入居者が多く、不動産価値が上がりそうな東京など都心部の不動産を所有する人が多いです。

株式やFXといったほかの投資商品とは異なり、比較的リスクが低いことや、節税効果が期待できることから、近年は会社員や公務員などとして働きながら不動産投資をする人も少なくありません。

不動産投資というと莫大な資産が必要だと思う人もいるかもしれませんが、マンションやアパートの一室から始めることもできますし、新築ではなく中古物件で不動産投資を始めることもできます。

自己資金や投資経験などによって、マンション・アパート、オフィスビルなどさまざまな投資のスタイルがあります。

不動産を所有したあとは、大半は物件の管理を管理会社に委託しているため、投資家が自ら行う仕事はあまりありません。

これが、不動産収入が不労所得であると言われる理由です。

しいて言えば、物件の購入や売却などの見極めや、不動産投資のための資金調達、適切に管理会社を選び、管理について連絡を取り合うことなどが主な仕事となるでしょう。

不動産投資家になるには

資金計画を立て、購入する物件や管理会社を決める

不動産投資家になるには、まず自分の資金と照らし合わせて投資の計画を立てるところから始めます。

既に高額な資金がある場合は、ローンを組んで高額な物件に投資することもできますし、そうでない場合は少額から投資できる物件を選びます。

マンションやビルを丸ごと購入できるような資産があれば別ですが、多くの不動産投資家は、ローンを組んで不動産を購入します。

自己資金が少なければローン審査は通りにくくなってしまうため、不動産投資の場合自己資金の3倍程度が購入額の目安になると言われています。

予算の見通しが立つと、購入物件を選びます。

多くの不動産物件は既に不動産会社が管理しているため、どの会社を選ぶかは非常に重要です。

物件を購入した後も、購入後の経営についてサポートを受けたり、管理業務を委託したりする可能性があるため、しっかりと自分のパートナーとなってくれる会社を選びましょう。

購入した不動産会社やグループ会社が管理をしてくれない場合は、管理会社を自分で選ばなくてはなりません。

実際に入居する人の満足度は管理会社の対応によっても大きく変わるため、価格が安いというだけではなく、納得のいく管理会社を選ぶことが大切です。

物件を購入し、管理会社が決まると、最後に入居者を募集します。

既に入居している人が居る中古物件の場合は別ですが、入居者が退去した場合には長期間の空き部屋をつくってしまうとそれだけ損失になってしまうため、再度募集が必要です。

不動産投資家の学校・学費

不動産投資は誰でも始めることができる

不動産投資家になるために特別な学歴は必要なく、だれでも不動産投資を始めることは可能です。

ただし、あらかじめ一定の知識がなければ投資をしても損失になってしまうため、まずは不動産や投資のしくみについてしっかりと勉強をすることが必要です。

もともと経済や経営について学んでいた人もいますが、会社員や公務員として働きながら勉強し、不動産投資をしている人は非常に多いです。

不動産投資については、金融機関や不動産会社などでセミナーや講習も多く行われています。

まったくのゼロから知識を身に付けたい場合は、こうしたものを利用するとよいでしょう。

そのほか、不動産投資に関する本を読んだり、インターネットなどで知識を身に付けたりする人もいます。

不動産投資家の資格・試験の難易度

関連する資格は複数ある

不動産投資に役立つ資格はいくつかあります。

まずは宅地建物取引士(宅建)など不動産に関する資格です。

不動産を取り扱う業者のための資格ですが、重要事項説明書の内容や管理についての知識を身に付けられるため、本格的に不動産投資をしたい人であれば大いに役立つでしょう。

参考:令和3年度宅地建物取引士資格試験

次は、ファイナンシャルプランナーなど資産運用に役立つ資格です。

これは家計や資産について学べるため、不動産投資だけでなく、投資について学ぶ人にもおすすめの資格です。

参考:日本FP協会

そのほか、管理業務主任者やマンション管理士といった管理業務に関する資格もあります。

どちらの資格も、管理会社の質や管理する費用を見極めるためのものであり、管理会社選びに大いに役立ちます。

参考:管理業務主任者試験 一般社団法人マンション管理業協会

参考:公益財団法人マンション管理センター

不動産投資家の給料・年収

簡単に高収入を得られるわけではない

不動産投資家の収入は非常に幅広く、家賃収入のみで暮らしている人もいれば、家賃収入では生活できないという人もいます。

不動産投資をすると簡単に収入が増えると考える人も多いですが、いきなり家賃収入だけで暮らすのは難しい面があります。

不動産投資は大きな金額を一度に投資するためローンを組む人が多く、まずはこのローンの返済に一定の金額をあてなくてはなりません。

そのほかにも、必要経費や税金、不動産管理会社に支払う管理費や修繕費などを差し引くと、残りは非常に少なくなってしまいます。

既に多額の資産を保有していて、不動産物件を一括で購入できたり、家賃が高く非常に人気のある物件を購入できたりすれば別ですが、安定して収入を得られるのは一部の人のみです。

2020年に行われた株式会社MFSの不動産投資家に関する調査によると、不動産投資家の平均年収は1,064万円で、最も多い年収が700〜800万円で全体の23%を占めます。

これは不動産投資を行う際の銀行借り入れを行う際、審査基準となる一定の収入や資産がある人が中心であると考えられます。

最高年収は2000万円以上で全体の6%、最低年収は500万円以下で、全体の9%です。

ちなみに不動産の平均資産額は1億円、平均物件保有数は2.2件です。

平均年齢は43歳となっていますが、20代が全体の4%を占めています。

不動産投資だけで生計を賄うには、徐々に投資の規模を拡大するなどの工夫が必要でしょう。

不動産投資家の現状と将来性・今後の見通し

不動産投資人口は今後も増えていく

国内の不動産は諸外国に比べると価格水準が低く、とくに東京圏の不動産は海外を含め多くの不動産投資家から人気があります。

東京ではとくにマンションやビルへの不動産投資が人気となっており、高齢化や非婚化が進む中、需要を狙って単身者用住宅を購入する不動産投資家が増えています。

また、2025年の大阪万博や2027年のリニアモーターカー開通を見越して、大阪や京都、名古屋の物件に注目しているという人も多いです。

不動産投資は、将来の不安や安定性から支持される人が多い金融商品であり、今後も不動産投資人口はより増えていくと考えられます。

そのなかで生き残っていくには、長期的な計画を立てそれを実行していく計画性や、人気の不動産につぎ込める手持ちの資産が必要です。

不動産投資家の就職先・活躍の場

基本的には個人で行う

不動産投資家は基本的に一人で行う仕事のため、どこかに就職して行うものではありません

個人で行っている場合は「不動産貸付業」「自営業」などと区別されます。

また、アパートやマンション、ビルなどを多く所有し、法人化している場合は、「不動産貸付業」「経営者」「会社役員」などと呼ばれる場合もあります。

なお、同じく不動産を扱う「大家」という仕事もありますが、不動産投資家はもともと土地や建物を持っておらず、ビジネス感覚で投資する人が大半です。

一方、大家の場合は自分の土地にアパートやマンションを建てている人や、家族がもっている賃貸物件を代々管理しているという人が多く、自らの物件を自分で管理しているというケースが多いです。

不動産投資家の1日

投資をしてしまえばすることはあまりない

不動産投資家は、一度投資をしてしまえばさほど仕事はありません。

ただし、管理会社と連絡を取り合ったり、物件について情報を調べたりすることは大切な仕事です。

なお、2~4月は退去と入居が発生するため、管理会社と相談しながら客つけの相談や広告を出すなど忙しくなりがちです。

ここでは不動産投資のみで収入を得ている人の例をご紹介します。

9:00 起床
10:00 情報収集
出勤中に物件の情報を集めたり、気になる物件をチェックしたりします。
目星をつけるとすぐに不動産会社に連絡します。
14:00 物件の見学
気になる物件があればすぐに見学に行きますが、実際に投資するのはごくわずかです。
17:30 管理会社へ移動
帰宅途中、管理会社へ立ち寄り状況の確認やトラブルはないかを確認
18:30 帰宅

不動産投資家のやりがい、楽しさ

不労所得として安定した収入を得られる

不動産投資のやりがいは、安定した収入を毎月得られるところです。

ほかの投資と比べてもリスクが少ない上に、金融商品で毎月一定の収入を得られる商品は非常に少ないです。

株式投資の場合は、配当は半年または1年に一度のことが多く、業績がよくなければ配当金はごくわずかということもあり得ます。

一方、不動産投資は一度所有して入居者を募集すれば、退去するまでは安定して収入が見込めますし、一度投資をして管理会社に委託をすれば、さほど自分が動かずに収入を得ることができます。

さらに、一度不動産を所有すると比較的資金調達が容易となり、次の不動産投資を検討することがしやすくなることも大きなメリットです。

不動産投資家のつらいこと、大変なこと

空き室対策や修繕計画など細かなメンテナンスが必要

不動産投資家の大変なところは、空き室のリスクを抱えていることです。

入居者が退去する際に次の入居者がすぐに決まればいいのですが、空き室のままであれば賃貸収入は入らず、損失が大きくなってしまいます。

こうした空き室対策のために「サブリース」という投資用不動産を管理会社が借り上げ、空き室の有無にかかわらず、一定の金額が支払われる方法をとる人もいます。

また、マンションやビルは時間がたつと老朽化し、どうしても人気がなくなっていき、収入が減少するリスクがあります。

普段から管理会社と相談し、修繕やメンテナンスを行うほか、修繕計画を立てて長期的な資金を蓄えておく必要があります。

不動産投資家に向いている人・適性

勉強熱心で長期的なスパンで物事を考えられる人

不動産投資に向いている人は、勉強熱心な人です。

不動産の投資には専門知識が必要であり、所有しようとしている不動産物件の地域の情報、相場、税制などさまざまな分野の学びが求められます。

もともと不動産や金融に関する知識があれば別ですが、こうした知識を身に付けて、常に向上心をもって勉強し続けようという意欲のある人は、損失を出しづらい傾向にあります。

また、不動産投資はほかの金融商品と比べると、長期的なスパンで計画を立てる必要があります。

まず所有するためには一定の資産が必要ですし、所有してからも、実際に入居者からの賃貸料が手元に来るまでには時間がかかります。

長期的な計画をたてられ、それをこつこつと実行できる人が向いているでしょう。

不動産投資家志望動機・目指すきっかけ

資産形成のために始める人が大半

不動産投資家になった理由はひとそれぞれです。

もともと投資をしていて一定の資産を形成し不動産投資にチャレンジしたという人、安定した家賃収入を得たい人、節税目的で不動産を取得したという人などがいます。

不動産投資を始めるきっかけとして多いものはやはり資産形成で、将来に不安を覚えた人が老後のために不動産投資を始めるという人は非常に多いです。

また不動産投資はほかの金融商品と比べるとリスクが低く、計画をしっかりと立てておけば、将来の収入の見通しが立てやすいことも人気の理由としてあげられます。

ほかの商品と比べて大幅に価格変動することは少なく、予想できないような値上げや値下がりはほぼないため、しっかりと資産を形成し運用したいという人に向いています。

不動産投資家の雇用形態・働き方

個人で行うか、「法人化」するかの2択

不動産投資は基本的に個人で行うものです。

株式会社や合同会社をつくり、不動産投資を行うことを「法人化」といいますが、不動産投資の場合、不動産投資のためだけに設立された会社が多く個人で行っていることがほとんどです。

そのため「プライベートカンパニー」と呼ばれることもあります。

法人化することで、計上できる経費が多くなったり、節税効果が高くなったり、相続税や贈与税に対する対策ができるなどのメリットがあります。

一方で、法人になるには開業の手間や費用がかかり、それを維持するためのランニングコストもかかります。

どのように不動産投資を行うかは人それぞれですが、近年ではサラリーマンがプライベートカンパニーを設立し、不動産投資をするケースも徐々に増えてきています。

不動産投資家の勤務時間・休日・生活

一度投資をしてしまえば仕事は少ない

不動産投資をしている人は、不動産を所有した後は自分で仕事をすることはほとんどありません。

そのため、安定した収入を得られている場合は働かなくても構いませんし、一方でサラリーマンとして働きながら不動産投資をすることもできます。

一般的な投資をしている場合は、売買をするために株価の動きを見る必要がありますが、不動産投資の場合大幅な値動きはないため、こうした仕事もありません。

不動産投資をするために不動産情報をチェックしたり、不動産管理を委託している管理会社に連絡をとったりすることはありますが、投資のために毎日丸一日働いているということはほぼないでしょう。