中学校教師になるには? 必要な資格や免許は?

中学校教師になるまでの道のり

中学校の先生になるためには、「中学校教諭」という免許状を取得することが必要です。

この免許を取得する一般的な方法は、短期大学や四年制大学、大学院に進学し、文部科学大臣が認定した課程において、所定の教科および教職に関する科目の単位を修得することです。

しかし、単位だけ取れても学校を卒業・修了できなければ教員免許状は授与されません。

それぞれの学校を卒業・修了すると、「準学士」「学士」「修士」という学位(専門的な学問を修得したことや、学術上の創造的業績をあげたことを証明する称号)が受けられるのですが、これが教員免許の「基礎資格」に定められているからです。

中学校教諭を目指せる短大や大学は全国にたくさんありますので、志望する学校で中学校教諭の免許が取得できるか確認してください。

この免許状を取得し、自治体が実施する教員採用試験に合格し、採用されることで、中学校の先生として働けるようになります。

なお、同じ「教員」といっても、小学校、中学校、高校の免許状はそれぞれ異なります。

そして、中学校教諭には専門科目があるため、科目ごとに免許状が存在します。

自治体によっては、教員採用試験の出願条件が「中学校と高校の両方の免許状を取得している人」という場合もあるため、高校の教員免許も同時に取得しておくと選択肢は広がります。

中学校教師になるまでのルート

中学校教師の資格・難易度

中学校教諭普通免許状には、大学で取得できる「一種免許状」、短大で取得できる「二種免許状」、大学院で取得できる「専修免許状」の3種類があります。

3種類の中では、一種免許状を取得する人が最も多くなっています。

なお、中学校教員免許状は国語、社会、英語などの「教科別」になっています。

短大で取得できる免許

短大では二種免許状が取得できます。

在学2年間で「教職に関する科目」や「教科に関する科目」などを計37単位以上取得します。

自治体によっては、二種免許だけでは教員採用試験の受験ができない場合がありますので、注意が必要です。

ただし、二種免許しか持っていないからといって、教員採用試験で不利になったり仕事内容などに違いが出ることはありません。

大学で取得できる免許

大学で取得できるのは一種免許状です。

必要な単位数は計59単位以上で、どの教科でも多くの大学に教職課程が設置されています。

大学卒業後、大学院に進むことで専修免許状が取得できますが、そちらは一種免許状を持っていないと取ることができません。

また、通信課程でも教員免許は取得できます。

中学校教師採用試験の難易度、合格率、倍率

中学校教師になるための学校の種類

教員免許を取得するための教員養成課程は、全国各地の大学院・大学・短大に設置されています。

免許状は、教員免許を取得するために単位を認定している学校どの所在地である都道府県教育委員会から授与されます。

免許状は修得した単位数と、学位によって「中学校教諭一種免許状」「中学校教諭二種免許状」「中学校教諭専修免許状」に分かれますが、これらの免許状は取得した条件が異なるだけで、職務上の差異はありません。

すなわち、「一種免許を持っている先生はクラスを任せてもらえるけれど、二種免許の先生は任せてもらえない」などというようなことはなく、どの免許を所有していても平等に仕事を任されます。

そのため、短大で免許状を取って少しでも早く現場に出るのを目指すこともできますし、大学で4年間学んでさまざまな経験を積んでから教員になる道も選べます。

同じように教員免許が取得できる学校でも、学費などは学校によってだいぶ変わってきますので、さまざまな学校を比較してみるとよいでしょう。

教員免許が取得できる学校の一覧については、文部科学省のホームページで確認できます。

参考:文部科学省 教員免許状を取得可能な大学等
中学校教師になるためにはどんな大学・学部に行けばいい?

中学校教師に向いている人

教えることが好きな人

中学校での授業に関しては、担当科目に対する専門知識があるだけではなく、生徒が興味を持って、わかりやすいと感じるようにしていかなければなりません。

教えることが好きで、より楽しく、理解しやすい授業ができるよう、日々工夫をしていくタイプの人に向いているといえます。

生徒に愛情を持てる人

中学生は、精神的に不安定になりがちな時期です。

多感な生徒のさまざまな感情を受け止める包容力と豊かな人間性が必要となってきます。

そして子どもたちの可能性を誰よりも信じ、子どもの健全な成長をサポートするために努力する気持ちが不可欠です。

適切に叱ることができる人

まだ社会経験に乏しい子どもたちは、ときどき間違ったことをしてしまう場合があります。

そんなとき、中学校教師は生徒に対して正しく叱らなくてはなりません。

叱るというのは、感情のままに思いをぶつけたり、八つ当たりしたりするのではなく、相手をより良い方向に導こうとするために注意やアドバイスをすることです。

生徒の心に寄り添いながら正しく叱れる教師は、生徒やその保護者からも信頼されます。

中学校教師に向いている人・適性・必要なスキル

中学校教師のキャリアプラン・キャリアパス

現場に配属されてからも学び続ける

無事に教員免許を取得し、教員採用試験にも合格し、中学校教師として働き始めることになっても、すぐに一人前の先生として認められるわけではありません。

新米教師は現場に入ると、先輩の先生たちの指導やアドバイスを受けながら、教員としてのあり方を具体的に学んでいくことになります。

もちろん、それまでの学生時代や教育実習などを通じて教員に必要な基礎知識を身につけていますが、やはり現場に入らなければ見えないことも多々あります。

自分の指導方法に自信が持てなくなったり、思春期の生徒たちとどう接すればよいのか思い悩むこともあるでしょう。

毎日さまざまな課題とぶつかりながら、それを乗り越える方法を考え、実践するなかで、少しずつ一人前の教師になっていくことができます。

1年目は「初任者研修」といって新人研修を受ける機会もありますので、段階的にステップアップできる環境があります。

免許状の更新が必要

2007(平成19)年6月に「教育職員免許法」が改正され、2009(平成21)年4月1日から「教員免許更新制」が導入されました。

一度、教員免許を取得した人も、原則として、有効期間満了日(修了確認期限)の2年2ヵ月前から2ヵ月前までの2年間で、「免許状更新講習」を受講・修了しなければなりません。

そしてその結果を、都道府県教育委員会(免許を管理している組織)に申請します。

免許状更新講習は、文部科学大臣が認定した大学等で年度ごとに開講されています。

この講習では、教育・子ども達を取り巻く環境の変化や、学校内外と連携して生徒たちを育てていくことの必要性など、教員免許状の修得に当たって学んだことに加えて、教師として知っておくべきこと、身につけておくべきことを改めて考えます。

現在、講習の受講対象者は生年月日で区分されています。

自分がいつ、更新の対象となるのかは、文部科学省のホームページなどで調べることができます。

文部科学省 教員免許更新制

中学校教師を目指せる年齢は?

中学校教師になるための教員採用試験は、自治体ごとに実施されています。

受験資格も自治体によって異なり、何歳まで目指せるかは「受験する自治体による」というのが正確な答えとなります。

しかしながら、現在、教員採用試験の年齢制限は、ほぼないのに等しいと考えておいてよいでしょう。

多くの自治体で、年齢の上限を60歳未満に設定しており、一般企業の定年と同じくらいの年齢まで中学校教師になれるチャンスがあります。

また、最近では広い視野を持った人材を教師として集めたいという考えの下、社会人経験のある人を対象とした枠で試験が実施されるケースも増えています。

もちろん、年齢制限が緩い=合格率がアップというわけではないので、年齢関係なく、中学校教師を目指すのであればそれなりの努力は必要です。

ですが、新卒で中学校教師にならなかった人にとっても、キャリアチェンジなどでこの仕事を目指すことは十分に可能だといえます。

中学校教師は高卒から目指せる?

中学校教師になるには、高校卒業後、短大や大学に進学して教職課程を修了する必要があります。

中学校以外の教員を目指すのであれば、「教員資格認定試験」という試験に合格することで免許状を取得する道も考えられますが、中学校教師にはこの制度がありませんので、やはり短大や大学に進学して教員免許を取得することを考える必要があります。

時間やお金の問題から進学が難しい場合は、通信制の大学のなかで、中学校教員免許状が取得できるところを探してみるとよいでしょう。