中学校教師には異動や転勤はある? 年数は決まっている?

公立教師に人事異動はつきもの

異動の目的は?

公立の中学校教師として働くのであれば、人事異動は避けて通ることができません。

その目的は「各学校で平等な教育をするため」とされており、とくに中学校の場合は、専門教科の関係で、教員構成が偏らないように異動が決まることが多いようです。

そのため、いくらそれまで働いていた中学校が気に入っても、定年までずっとそこで働くことはできず、ある一定の期間が経てば別の中学校へ移ることを命じられます。

中学校教師の人事異動は、所轄の「教育事務所」という組織単位で行われます。

基本的に管内での異動となるのですが、所属する教育事務所ごとに、その場所で連続して勤務できる年数が決まっています。

そのため、何年か同じ教育事務所管内の中学校で働くと、一度は教育事務所管外の僻地の中学校へ行き、また元の教育事務所管内に戻ってくるというパターンが比較的多くあります。

異動に関する希望は出せる

人事異動は年に一度、毎年春に行われますが、その準備段階として、毎年10~11月頃になると「異動調書」というアンケート用紙のようなものが教師たちに配られます。

その調書では、異動を希望するか、それとも留任したいかを自分で表明することができます。

なお、異動を希望する場合には「心機一転のため」「家庭の事情のため」など、理由を書く必要があります。

ただし、異動希望の場合も、留任希望の場合も、必ずしもここで書いた内容が考慮されるわけではなく、本人の希望通りにならないことも多々あります。

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何年ごとに人事異動がある?

新任の中学校教師の場合、3~4年程度で異動になるのが一般的とされています。

その後は、5~7年程度で異動となることが多いですが、まれに10年ほど同じ中学校で勤める場合もあります。

このあたりは、自治体や地域の事情によっても変わってきますので、自分自身でコントロールするのは難しいのが実情です。

最初は、異動に対して抵抗感を抱く教師も少なくないですが、いろいろな学校で経験を積むことは、教師の人間性を大きくし、視野を広げることにもつながります。

また、各学校に定期的に新しい風が入ることで、より良い教育ができるようになるという声もよく聞かるところです。

環境が変わると、新しい場所や人間関係に慣れるまで不安や心配事がたくさん出てくるかもしれませんが、一方ではそれまでできなかったことに挑戦する機会にも恵まれます。

ぜひ成長のチャンスだととらえて前向きに過ごすのがよいでしょう。