中学校教師の仕事内容

中学校教師の仕事とは

中学校教師の仕事内容の中心は、教科指導です。

中学校教師は小学校教師と異なり、各教師が国語・数学・英語といった専門の科目を持って授業を行います。

中学校の授業ではどの教科でも専門性が高くなり、覚えることも増えるため、普段の授業についていくのが大変だと感じる生徒が多くなってきます。

このような状況で、中学校教師としていかに「わかりやすい」授業を展開するか、その創意工夫は職務の中で大きな位置を占めます。

さらに、部活動指導や生活指導などを通して、さまざまな面から生徒たちが健全に成長できるようサポートしていくことも、中学校教師の重要な仕事の一部です。

このほか、学校行事の企画・運営、授業の準備、進路指導、宿題チェックやテストの採点、保護者とのコミュニケーションなど、中学校教師の業務はたくさんあります。

中学校教師の業務の内容

教科指導

どの校種でも、教師にとって中心となる職務は教科指導です。

小学校から中学へと進んだとき、生徒たちが戸惑うのは「教科担任制」です。

小学校では、生活全般を共にし、自分の個性や得意・不得意などを承知している担任の先生が授業を行ないます。

それが中学に入ると、その授業だけ顔を合わせる先生が指導をするため、緊張する生徒もいるでしょうし、先生との距離を感じる子どももいます。

また、学習内容も細分化され、より専門的になります。

そもそも、入学の時点ですでに学力に開きがあるのが現状です。

そのような生徒たちが一つのクラスで一斉に授業を受けるので、「難しいことをわかりやすく」教えなければなりません。

現代では高校へ進学する生徒が増えているため、生徒たちが希望の進路を選択できるように、要点を明確にし、「わかった」「できた」という達成感が味わえるような授業を構築する必要があります。

特別活動の指導・支援

「特別活動」とは、部活動を初め、生徒会活動、学級活動、学校行事などの教科外活動を指します。

2012(平成24)年4月からは、「新学習指導要領」のもとで特別活動が実施されており、集団活動を通して、心身の発達と個性の伸長を目指すという目的で指導が行なわれています。

中学を卒業するということは、義務教育を終えるということです。

卒業後すぐ社会に出る生徒もいますし、高校に進むにしてもいろいろな地域から集まってくる同級生や先輩・後輩と新たな人間関係を築いていかなければなりません。

そうなったときに、社会の一員として、またその集団の一人として、よりよい生活を送ったり、円滑なコミュニケーションを図ったりするには、それに近い状況での経験が必要です。

そこで中学校では、部活動やクラスといった単位で活動する場を意図的に設けるのです。

中学校教師は、さまざまな問題に直面し、葛藤しながらも、生徒たちが自主的に関わり、場に即した行動・態度がとれるように支援します。

保護者とのコミュニケーション

まだ子どもといえる中学生を指導・支援するには、保護者との連携も欠かせません。

中学校教師は、学校で何か生徒にトラブルがあれば真っ先に保護者に連絡を入れ、必要に応じて説明をおこないます。

また、保護者が子どもの教育等のことで悩んでいれば相談にのることもありますし、定期的に保護者会を開催して学校生活の様子を報告したり、保護者との個人面談や生徒を交えた三者面談をおこなって、生徒の成長を多方面からサポートします。

中学校教師の役割

中学校教師は、学級担任や教科担当教員、また部活動顧問として生徒一人ひとりの状態や課題を的確に理解する必要があります。

そして、個々の生徒がどのような成長を遂げてほしいのか、個別の指導・支援計画を立てながら、日々の教育実践を積み重ねていくことになります。

中学生は、ちょうど思春期にあたり精神的に不安定になりがちです。

そのようななかでも、積極性や協調性、目標を達成するための努力など、中学校で身につけるべき事柄はさまざまなものがあります。

そんな子どもたちと密に接する中学校教師は、生徒の心の動きを近い位置で感じ、ときに褒めたり励ましたり、叱ったり慰めたりと、子どもの気持ちに寄り添っていく必要があります。

そして、中学校生活そのものをサポートをしながら、変化の激しい社会で柔軟に生きていくための力を伸ばす役割も担っています。

子どもたちにとって、家族以外の大人と信頼関係を築くという経験は、その後の人生に大きな影響を及ぼすでしょう。

もちろん、担当科目に対して興味関心を持ってもらえるような授業を展開し、学力を伸ばすための指導をすることも、中学校教師の重要な役割のひとつです。

中学校教師の勤務先の種類

中学校教師の勤務先は、大きく「公立中学校」と「私立中学校」に分けられます。

公立中学校で働きたいのであれば、教員免許取得後、毎年、6~7月に実施される自治体の教育委員会が実施する教員採用試験を受験し、合格を目指します。

その後、採用されることで自治体の公立中学校に配置されます。

公立中学校の場合、だいたい数年単位での異動があり、同じ学校で定年までずっと勤めあげるということはありません。

なお、教員採用試験の難易度は自治体によっても異なりますが、中学校教諭は人気が高く、教科によっては狭き門といえます。

採用数が多い都市部は倍率が低く、採用数の少ない地方の採用倍率は高くなる傾向があります。

教員採用試験に合格できなくても、どうしても中学校教師として働きたいという人には「講師」という道もあります。

正式には「臨時的任用教員」と呼ばれる講師には、教諭と同じ時間帯、同じような業務を担当する「常勤講師」と、決められた科目だけを受け持つ「非常勤講師」があります。

講師は、産休や育休代替の教員として、また病気などで長期的に欠勤しなければならない教諭がいた場合や、早期退職して欠員が出た場合など、基本的には1年間だけの契約で臨時的に採用されます。

一方、私立中学校で働くことを目指す場合には、各中学校が独自で実施する教員採用試験を受験します。

学校によって理念や指導方針に特色があり、その学校に合う人材が求められる傾向が強いです。

中学校教師の仕事の流れ

中学校教師は、毎日さまざまな業務に携わっていますが、1日の仕事の流れはだいたい以下のようになります。

朝は生徒が集まる1時間ほど前には出勤し、朝の打ち合わせに参加します。

そして担任をしている場合には教室へ行き、ホームルームを行い、9時頃から授業が開始します。

基本的には午後まで授業と休み時間を繰り返すことになりますが、正午前後には給食があり、生徒と一緒になって配膳や片付けのサポートをします。

もし授業の空き時間があれば、事務的な作業を片付けます。

宿題チェック、授業準備、テストの採点、プリント作成など、やるべきことは山積みで、少しでも残業を減らすために効率よく仕事を進めていく必要があります。

当日の授業がすべて終わると帰りのホームルームをおこない、その後は部活動の指導や進路指導などにあたります。

生徒とのふれあいが終わってからは、授業の空き時間に手が回らなかった仕事を処理して学校を後にします。

日によってはこれに加えて職員会議や行事の準備などが入ってきます。

中学校教師と高校教師の違い

中学校教師と高校教師は、同じ「学校の先生」といわれる種類の職業です。

また、どちらも専門科目を持って、その科目の指導をおこなうことが共通しています。

ただし両者の違う点として、まず免許状の違いが挙げられます。

中学校教師になるには、中学校教師の免許状が必要ですし、高校教師には高校教師の免許状が必要です。

それぞれ、大学などで該当する教職課程を修了して取得しなくてはなりません。

また、任意で進学する高校とは異なり、中学校は義務教育であることも特徴です。

中学校では、生徒たちの基礎学力の向上や豊かな人間性を育むための教育に力を入れていく必要があります。

高校教師の仕事