中学の英語教師になるには

教員免許を取得しよう

中学で英語を教えるためには中学校教諭1種免許状(英語)を取得することが必要です。

これを取得できる教職課程が設置されている大学への進学が英語教師への第1歩になります。

外国語系の学部学科であればたいてい取得が可能です。

英語以外の外国語を専門にしている場合、大学で学んだ内容はそのまま現場で生かせるものばかりではないため、補完するための自身の努力が必要です。

教育学部の英語教育専攻では教えるための英語を合わせて学ぶことができます。共に学ぶ学生もほとんどが教員志望であるため、高いモチベーションを保つことができるといえます。

また在学中からボランティアとして実際の教育現場に出向くチャンスが多いというメリットがあります。

自身の英語力の向上を

英語のみならず外国語を教える立場にある人間は時として学ぶ者から非常に厳しい眼差しを向けられるのが常です。

とくに会話力や発音などは目に見えて実力が分かるもの。教壇に立つ以上、生徒から一目置かれる位の力量は備えておきたいところです。

もちろん教師の実力はこの限りではありませんが、教科指導がすべての基本。学生時代に留学経験があることは大きな強みになります。

国内でも英会話教室に通ったり、ホストファミリーとして留学生を受け入れたりなど英語力を向上させる努力を怠らないようにしましょう。

採用の門戸は広め

公私問わず英語の教師の採用は他の教科に比べて門戸が広いといえます。公立を志望する場合はまず採用試験の対策を十分にすることです。

私立の場合も同様ですが、国際系の学校だとかなり高い英語力が求められる場合もあるため、自身の実力を鑑みた上で志望先を決定するとよいでしょう。

公私ともに正規採用されなかった場合は、なんとしても非常勤講師として現場に出るようにすべきです。

少しでも多く現場での経験を積むことが正規採用への近道であるといえます。公立の非常勤登録、私立への応募、民間の派遣会社への登録などあらゆる手段を尽くしましょう。

英検の運営は意外と大変

多くの中学校では英検の団体受検を行っています。これを運営しているのが英語科の教師です。年間2〜3回実施される団体受検は志願者を募るところから合格発表まで意外と骨が折れます。

ネイティブの講師や留学生、帰国子女といった英語を母語とする人たちの対応も英語科の教師の仕事です。

また英語を母語としない外国人と英語を介してコミュニケーションをとることもあります。他教科の教師にはできない仕事であるといえるでしょう。

苦手意識を持たせないことが肝要

最近では小学校でも英語の授業が行われるようになりました。

とはいえ、本格的な文法や単語の習得はやはり中学校での英語教育から。中学校でのつまづきが英語への苦手意識の有無を決定づけるといっても過言ではないでしょう。

中学校の英語教師の責任は非常に重いものであるということを肝に銘じ、自身の英語力の向上に励むだけではなく、教授法の研究を継続させることが必要です。

中学英語が海外への入り口に

中学で英語に対して得意意識を持った生徒はその後も着々と実力をつけ、国際的に活躍するケースが少なくありません。

つまり英語教師は海外で活躍する人材の基礎固めに携わる存在であるといえます。

自身の教え子が大きく飛躍していく様を見ることができるのはまさに教師冥利に尽きるといったところでしょう。